------続き------

『あらあら、虫ケラにしてはよくできたおもちゃに載ってるじゃない。褒めてあげる。』


「馬鹿にしやがって… そんな口も叩けるのも今のうちだ!」

『ねえ、もしその戦艦をあたしに明け渡して乗組員全員降伏するのならお前たち全員を配下にしてあげる。しかもこの星を征服した後、その戦艦の司令官のお前にこの星の最高責任者に任命するわ。つまりこの星の王は実質お前よ。どうかな?あたしの配下になる?』

急なリリスの提案に戦艦の司令官はたじろいだ。この戦艦の仲間たちとは今までずっと苦楽を共にしてきた。そして、彼らにも家族や愛すべき人間がいる。彼らの幸せを考えたらもう降伏してもいいのではないだろうか?しかし相手は最強の悪である超絶巨大魔王。これが罠である確率も高い。どうすればいい?


「リーダー、俺たちが世界を救うんです。」

「そんな口車に乗せられるな!戦うんだ!」

「俺たちなら勝てる!このリリスキラーを信じろ!」

「みんな…」

彼についてきた仲間たちは全員超絶巨大魔王との決戦を覚悟していた。ならばリーダーも血迷うわけにはいかない。

「俺は…俺たちはお前なんかの配下にはならない!絶対にお前をぶっ倒してやる!!!!!!!!!」

『ふーん。じゃあゆっくり遊んであげる♪後悔してももう遅いからねっ』

「後悔するのはお前だ!くらえ!!!」

戦艦の「対超絶巨大魔王砲」から莫大なエネルギーが放出され巨大なレーザービームとなりリリスの胸に命中した。

どうだ?やったか?戦艦の乗組員だけでなく、星の全人類が固唾を飲んだ。


『あらあらこの程度であたしを倒そうとしたの?笑わせてくれるわね。』

「な、に!?」

そこには無傷の立派な神々しい胸が前と同じように君臨していた。

『お前たち人類の総力をかけた攻撃はあたしのおっぱいにすら勝てないんだよ?これで超絶巨大魔王様の圧倒的な力を思い知ったかしら?』

人類は聖なる力を込めた渾身の一撃を超絶巨大魔王の急所となる胸に放ったにも関わらず、全くダメージを与えることができなかった。

『この程度の聖なる力じゃあたしどころかあたしの可愛い大幹部ちゃんたちも倒せないぞっ☆まあでも下等生物にしては頑張ったわね。褒めてあげるわ。』

「まだだ…まだ終わってない!主砲発射用意…」

『えいっ』

ぴーん。

リリスは戦艦にデコピンをした。それだけで大破しながら吹き飛んでいった。

『下等生物ごときが調子乗らないことね』

人類の最終秘密兵器は超絶巨大魔王のデコピンでなすすべもなく破壊された。

『あーあ人類最強の切り札は何もできずに負けちゃったね♪さて、あたしの太もも基地をめちゃくちゃにしたお礼をしてあげなきゃね♡』

リリスは玉座から立ち上がると、腰に手を当て、宣言した。

『あたしの下僕たちの活躍を玉座から優雅に見下ろしてあげようと思ったけどあたしの基地を壊してくれたお礼にこの星はあたしが直々に踏み躙ってあげることにしましたっ♪じゃあいっくよぉ〜☆えいっ!』

ずっしぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!

たった一歩で全世界に衝撃が走り、大地震が起き、核兵器など比べ物にならない破滅がもたらされる。そしてリリスの脚は海に入った。

ずっしぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!

ずっしぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!

ずっしぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!

リリスにとってはニーソの足裏を濡らすだけの海の浅さ。しかしニーソの足裏が跳ね除ける水や着地した衝撃でこの世のものとは思えない津波が一歩ごとに発生する。小さな諸島は津波に飲み込まれ沈没し、大きな大陸でさえ沿岸数十キロから数百キロは都市も人間も軍も、さらに魔族軍たちも津波に全て飲み込まれた。

こうして数歩海を歩くうちにリリスは向こう側の大陸に到達した。
『超絶巨大魔王様じょうり〜く☆あっまだあたしの下僕たちと虫ケラどもが戦ってる〜♪』

まだこの大陸では防衛軍が必死に魔族軍の侵攻を食い止め、膠着していた。しかし、絶対的蹂躙を齎す超絶巨大魔王の降臨によりその均衡は崩れる。

『んふふ、愚かな戦争をしてるわね。あたしのような最強の超絶巨大魔王様は戦争なんてしない。一方的に蹂躙するのよ。こんな風にねっ!』

ずどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!!!!

リリスは右脚を上げると、ニーソに包まれた足の親指からどす黒いビームを放ち、あたり一面の数国をを魔族軍と防衛軍を巻き添えにし、丸々焼け野原にした。

『ちょっとみっともなかったかしら?』

こうしてリリスは大陸を自由気ままに破壊し、何もかもをめちゃくちゃに踏み潰し、ほとんどの国を壊滅させ、数十億人の犠牲を出した。大陸には彼女のあまりにも巨大な足跡が無数に残り、様々なところから火が上がっていた。

リリスは比較的まだ無事であった先進国に侵攻し、あらゆるものを踏み躙りながら大都市の前までいくと両手を腰に当てる。
『んふふ。最強の超絶巨大魔王様にとってはお前たちやお前たちの歴史や繁栄なんて気まぐれで踏み潰すくらいの価値しかないんだよぉ?これでもあたしに抵抗する?それとも降伏する?』

もちろん人間たちからはすでに抵抗する気力は感じられず、みんな白旗を上げていた。

『ん、よろしい♪この惑星は超絶巨大魔王リリス=ルヴェール様が征服したわ♪ってことでさっそくめいれ〜い♪次この女帝であるあたしがこの惑星に降臨するまでにあたしが遊ぶための大都市を作っておくこと。もし作れなかったらお前たちを踏み潰して遊んじゃうからねっ!あ、下僕たちは置いてくから仲良くしてねっ!んじゃバイバーイ♡』

超絶巨大魔王はこの惑星をめちゃくちゃにし去っていった。生き残った人間たちは同じく生き残った超絶巨大魔王の下僕たちに一生こき使われることとなる…