私は五十鈴愛莉、小学5年生。身長144cm、体重36kg。放課後で今は家に帰る途中だったんだけど日課のお参りを済ませてこのまま家に帰ろうとした途端私の中で何かが大きく脈打つ感覚に襲われたの、今まで感じた事のない不思議な感じに蹲る

「うぅっ・・・あ、あぁぁぁぁ!」

思わず呻き声を出してしまうと周りの人達が私の異変に気付くと身体を抱き起こし何やら声を掛けてるけどそれも徐々に遠ざかる。そして気が付いたら周りの景色が随分変わってた。さっきまで街中に居たはずなのに私の周りに居た街の人達が居なくなってて周りは模型みたいな街並みが広がってる。それに下の方から何か小さい声が聞こえる、何か叫んでるみたい。顔を近付け耳を澄ませてみるとうっすらとだけどその内容が聞こえる

「き、巨人だ!巨大な女の子だ!」

「逃げろ!踏み潰されるぞ!!」

「こっちに来る!食べられるぞ!!」

顔を近付けてみればよく分かる。どうやら小さな人間のような生き物が、それも沢山蠢いている。よく観察するために私は手を伸ばして人差し指と親指で一匹を摘まみ上げた、見れば見る程人間そっくりというよりさっき私を助け起こしてくれた男の人だ。そして身体を起こし女の子座りの姿勢になると黒のハイソックスに包まれた脚の下で沢山の小さな物を押し潰すのを感じ、軽く周囲を見渡す、まるで展望台に居るみたいな景色が広がるけど私の脚は確かに地面に着いている。足元を見ると私の座る周りの地面にはヒビが入り太ももやふくらはぎが歩道橋や電信柱、街路樹や自動車を押し潰し道路に君臨している

「私・・・大きくなってる?」

周りには女の子座りの体勢の私よりも高い建物はない、多分100倍くらいに巨大化したんだろう。そう考えると途端にワクワクして来る、だって前から怪獣みたいに大暴れしてみたかったんだから。日課のお参りが叶ったのなら神様に感謝かな?これからどう暴れて街を壊すかを考えると自然と顔もニヤけてくる