ドシーンという大きな音、そして巨大な衝撃波が突然として街を襲った。
 やわな構造物はそれだけで崩壊し、あちこちでアスファルトが砕け散る。
 ものが、人が、そして車があたりを舞い、あたり一面に降り注ぐ
 その発信源には
 「あっ・・・う・・・あぁ・・・」
 目を疑うような・・・巨大なメイドさんが尻もちをついていた。
 地面に腰を下ろした状態で、頭が高層ビル群より高い位置にある巨大な少女。
 このメイドの格好をした少女が引き起こしたこと、そしてこれから引き起こすであろうことから、街はパニックに陥った。
 膝下まである黒いワンピースに真っ白なエプロンドレス、そして頭につけた白いカチューシャでセミロングの髪をまとめている。
 高層ビルが立ち並ぶ、とても発展したこの街の一角。そのおしりで立ち並ぶ高層ビル群を押しつぶし、みじろぎするごとにその被害はじわりじわりと広がっていく。
 10代半ばくらいだろうか?可愛らしい顔に、慎ましやかだがその存在をしっかりと感じさせる胸元、露出の少ないメイド服とはいえ、所々から除く白い肌。
 多くの人が抱きしめたくような愛らしい少女は、その巨大さ故に沢山の人をその愛らしい装いでただの肉塊へと押しつぶしていく。
「ごっ・・・ごめんな・さい・・・私、そんなつもりでは・・・」
 自らが引き起こした被害にうろたえるような巨大メイド。
 地面についたその小さな、しかし巨大な手がふとした拍子に動き、高層ビルをなぎ倒す。
「あぁ・・・」
 この世の終わりかのような、絶望の表情を浮かべ、目尻に涙がたまる。
 それが巨大な水滴となって地面に落ちると同時に、音もなくメイドの後ろにブレザー姿のメイドと同じ歳の頃の少女が現れる。
 明るい髪をツーサイドアップにしたその少女は、膝を高層ビル群をすりつぶしながら下ろすと、後ろからメイドをギュッと抱きしめた
「お嬢様、一体なぜこのようなことを・・・」
 メイドはさきほどまでとはうってかわり、恍惚の表情を浮かべながら後ろの少女へそう問いかける。
「なんでって、良い息抜きになると思ったんだけど、まあいいや。」
 すると突然、ブレーザーの少女はメイド服の前のボタンを外し、その下の下着も剥ぎ取り、メイド服の少女の胸を露わにした。
 そして両手でその旨を愛撫する。
「なっ・・何をされるのですかお嬢様・・人が・・・人が見ています・・・」
「こんなゴミみたいな連中なんて気にしなくていいの。それにあんた、思いっきりパンツ見せつけてるじゃない」
「イヤっ」
 メイドさんが慌てて股を閉じ、街に突風が吹き荒れた。
「お嬢様っ・・・あんっ・・・」
 胸をもみほぐす手の動きは段々と早くなっていき、メイドの白い顔がほんのりと赤みを帯びていく。
「下も・・下もお願いしますっ・・あっ・・あんっ・・・」
 メイドの少女はレイプ目でそう懇願する。
「今日はだ~め」
 ブレザーの少女はそう言うと、メイド服の少女をまだなんとか原型を保っている高層ビル群に向かって突き飛ばす。
「お嬢様ぁ・・・街が、ビルがひんやりとして気持ちいいです・・・」
 スカートが、エプロンドレスが、そしてむき出しの胸が、100メートル以上あった高層ビル群をまだ中にいた人々と一緒地面と同化させる。
 物足りないのか、胸をじめんにこすり付けるメイド。空高く伸びていた高層ビル群を、巨大な窪地へ変える。
 そして自らの、濡れてシミが目立ち始めたパンツへ手を伸ばそうとする。
ブレザーの少女がその腕を掴み、それを阻んだ。
「あんた・・一見真面目そうに見えてとてつもない変態よね・・・」
 そしてメイド服のスカートを捲り、パンツを剥ぎ取る。
「あなたはこの私のモノであるって言う自覚が足りないのよ。」
「申し訳ありません・・・」
「私のモノっていうことはね、この世で2番目に偉いの。ココらへんのゴミみたいなチビどもとは格が違うの」
「お嬢様・・・?」
「それなのにあんなにおどおどしちゃって。まぁそれがあんたの可愛いところでもあるんだけど。」
 ブレザーの少女の手の中には、いつの間にか双発の旅客機が握られていた。
 街の上空を飛んでいる最中だったのか、いまだにエンジンは回っている。
 そして、おもむろにメイド服の少女の股間に差し込んだ。
「きゃっ」
 電撃が走ったかのように、メイド服の少女は体を震わせる。
「この街を考えられるかぎり屈辱的な方法で破壊しなさい。これは私からの命令よ。」
「どうして、そのようなことを・・・?」
「さっきも言ったでしょ、あなたに私のモノとしての自覚をもたせるためよ。」
「はい・・・」
「そうそう、それと同じものは、向こうの方にたくさんあるわよ。最も他にも面白い玩具はたくさんあるけれど。」
 食い入るように、メイド服の少女はブレザーの少女が指差した方向を見つめる。
 そしてそのことを恥じ入るように、顔を赤らめながらブレザーの少女へ向き直る。
「なんならこの国すべてを破壊し尽くしてもいいのよ。あなたならもっと大きくもなれるでしょう?」
「かしこまり・・・ました・・・」
 現れたときと同じように、ブレザーの少女は音もなく消えていき、その目から光彩の消えたメイド服の少女が残された。
「街の皆様」
 街中に響き渡る、少女らしい明るく可愛らしい声。
「不詳メイドの、この私が精一杯ご奉仕させて頂きます。」
 股間に差し込まれたひしゃけた旅客機、乱れた衣服とさらけ出された胸、光彩を失った瞳。
「どうかよろしくお願い致しますね。」
 恍惚の感情に染まった可愛らしい顔の少女が発したその言葉は、街中を恐怖のどん底へ突き落とした。