「や…………ぁ……あ……」
「ん、おいしっ♪」

激しく責め立て続けられた私はイク瞬間とともに仰け反ってしまい、そのまま快感の波が穏やかになるまでピクピクと痙攣していた。
そしてその快感の波がようやく落ち着くと同時に、私は目の前にあるお姉ちゃんの巨大な指にグッタリと倒れ込む。
ちょうど部活から家に帰ってきて、すぐさまベッドに倒れ込むような感覚に等しく、ベッドもといお姉ちゃんの指に全身を委ねると、次に一番乗りで襲ってきた感覚は疲労感だった。
今日一日だけで一体何回イッてしまったのだろうか。
全然数えてないけど……朝もヤったから、おそらく両手では数え切れないくらいだと思う。
人間の身体は神秘だ、とかなんとか言っている学者さんがいるけど……今はその意見に激しく同意したい。
私の身体の……正確にはおまんこから出てくる体液よろしく愛液は、どうしてこんな無限に出てくるのか、調べたい気分だ。
制御も出来ないし、それだけ感じているって証拠だからいいと言えばいいんだけど、流石に出し過ぎだと自分でも思う。
お姉ちゃんがさっきまで舌で舐めたり、少しだけ先っぽを出し入れしたりと、いろいろとしていたから、お姉ちゃんも唾液も混じっているんだろうけど……それでも、私の奥からドンドン出ているのがわかる。
もはや下半身がお姉ちゃんの口に銜えられているんじゃないかと錯覚してしまうくらいビチョビチョの大洪水だ。
子供の頃におねしょとかして味わった感覚をもう一度味わっているような奇妙な気分。
まあ、お風呂入っていて服は着てなかったから、その奇妙な感覚は半減しているけどね。
でも、そのこと自体が吉報なのか凶報なのかで考えたら、私はすぐに後者だと位置づけする自信はあるけど……。

と、そんな果てしなくどうでもいいことを考えながら、すっかり荒くなっている呼吸を整えようと肩が自然に上下運動を繰り返していると、指に零れ落ちていく私の愛液を熱心に舐め取って御満悦に浸っていたお姉ちゃんが、手を水平に傾けてくれた。
今まで少々角度があって傾斜になっていたから、私としても喜ばしい限りだ。
感じ過ぎて疲れているというのに、「わざわざ斜めにしておくとは何事か」とツッコミたい、もとい言ってみたい。
まあ感じすぎたのは私のせいでもあるし、そんなことを言っている元気はあまり残されていないから、私はただ生ける屍となって、お姉ちゃんの抗うことが出来ない力に身を委ねているだけだけどね。

「ふふっ、御馳走様、明日香。疲れた?」

多少自虐が入っているようで紛れもない事実を愚痴っていると、ついさっきまで散々私を虐めて楽しんでいた、もとい愛撫しまくっていた巨大悪魔司令官殿が疲れ切って倒れ伏している私の頭上から問いかけてきた。
その問いに私は答える元気すらなく……というか、一応答えるくらいの元気はあるけど、正直怠いし、答えたところでお姉ちゃんの行動にはあまり反映されないのはわかり切っているので、黙っていた。
というよりも、そんなことをわざわざ聞かずとも大体わかっていると思うんだけど、私の後方にいる淫魔にでも取り憑かれた姉は。
何せ、一度も経験したことがないなら未だしも、お姉ちゃんだって私くらい小さくされて、巨大な私にエッチなことされたことがあるはずなんだから。
あの時のお姉ちゃんは身悶えてて可愛かったなぁ……って、お姉ちゃんは今の私が考えていることと同じことを思っているんだろう。
なんとなく小さな笑い声を出してたし、きっと今顔は見えないけどニヤニヤと頬を緩めて私が疲れている様子を見下ろしているに違いない。
……なんか、少し想像しちゃったらムカッとしたり怖がっちゃったりする気持ちよりも、もちろんあったけど、それよりも……ゾクッと全身に電流が走った私はもう重症患者なのではないだろうか。

「おーい、明日香ー?」

お姉ちゃんの指の上に跨ったまま、そんな妄想をして勝手に感じちゃってる私。
その内面事情を知らないせいか、それともいつまでも反応をしない私を訝しんだのか、お姉ちゃんがもう片方の空いている手でツンツンっと、私の背中を突いてきた。
一応私を気遣っているのだろう。
強過ぎず弱過ぎずというちょうどいい微妙な加減を心得た上で、優しく私の背中を押してくる。
ぷにぷにと、お姉ちゃんの指が私の背中に当たる度に柔らかくて気持ちい上にマッサージされているみたいと思ってしまった。
エッチのときはあんなに激しいくせに、こういうときは優しいんだから……と、少し不貞腐れているような感想を抱く。
実際にはかなり嬉しいのだが、生憎とそんな元気の残量は少ない。
よって、私は生きた屍の如く、突かれていることをマッサージされているのだと、わざとらしい自己暗示をかけて黙り続けることを決め込んだ。

「もしもーし? 応答せよ、明日香一等兵」
「……………(笑)」

突然、お姉ちゃんが意味不明なことを言い出して返事を求めてきたので、私は思わず吹き出して大笑いしてしまいたくなった。
未だに司令官のままというか、軍事指揮官のような口調だ。
戦闘指揮官、長官、オペレーターなど、他にも様々な単語が私の頭の中に浮かび上がってくる。
それでも、お姉ちゃんは指で私を突いてくるという行為を全然やめない。
あ、そこ気持ちいい……。
ととっ、実際に背中にあるツボを押されて感じてしまった。
他に思うことがあるとすれば……我が姉君よ、私は一等兵なんですか?

そんな非常にどうでもいい疑問が最後に脳裏に過ぎる中、ずっと私の背中をマッサージしてくれていたお姉ちゃんの指の動きが急に止まった。
顔を上げて一体どんな表情をしているのか拝もうと思ったが、その前にお姉ちゃんが先に声をかけてきた。

「もしかして……もう動くことも面倒になるくらい疲れてる?」
「……………………」

一瞬声を絞り出して肯定の言葉を返そうかと思ったのだが、ここで何か言ったら「なら、もう少しは大丈夫よね」とかなんとか言って、お姉ちゃんによって再び快楽地獄に突き落とされるに違いない。
そいう、私の本能が咄嗟に悟った。
指で弄られるか、それとも舌で舐め回されるのか、はたまた今度はおまんこの方に挿入されて全身を愛撫されるか、お姉ちゃんの巨乳の谷間に挟み込まれてそのまま圧迫されるのか……。
様々な方法で弄られることを考え、もとい妄想していると、ちょうどそのいろいろとやられた(性的な意味で)ことを思い出してしまい、私の下腹部がキュンッと小さく疼いたような気がした。
どうやら、もうほとんど動けない状態になるくらい疲れ切っているというのに、私の身体はまだ快楽を求めているらしい。
こんなにエッチだったなんて思わなかった。
そりゃ、ちょっとは「もしかして……」って思うことは今までに何回もあったけど、ここまで完全に自覚するのは初めてかもしれない。
うぅ……っ、意識しちゃったせいか、ようやく冷めてきた私の身体がまた火照り始めてきた。
それに落ち着いてきた心臓が再び強く私の胸を叩いてる。
トクンットクンッ→ドクンッドクンッ って感じ。
この後、もう一度お姉ちゃんに体を触られたら、その瞬間に私の身体は火傷してしまいそうになるほど熱くなり、そして心臓は破裂してしまいそうになるに違いない。
あと数回……最悪の場合、あと一回イかされたら、私の思考は保つことが出来ず真っ白になり、理性が崩壊してしまうかも……。

ドンドンとネガティブ思考の渦に陥っていく私。
するとお姉ちゃんが、私がずっと黙っていることでかなり疲労が溜まっていることを察してくれたのか、こんなことを言い出した。

「じゃ、そろそろ上がりましょうか」
「………………」

是非ともそうしてくださいと即行で土下座して拝み倒してしまいたくなる気持ちで、胸が一杯になった。
流石にこの湯気が充満している中で、しかもエッチなことを何度もされて、私は早くこの風呂場から出て涼みたかった。
それ以前に、これ以上ヤられて身体の感覚だけじゃなく精神的にも可笑しくなるのは流石に勘弁してもらいたい。
ここでお姉ちゃんが「う・そ♪」とか言い出したら、例えこんな身長差でも一発くらい殴りたい気持ちが芽生えてきそうだ。
さらにもう一度エッチなこととかされたら、指でも唇でもいいから噛みついてやる自信はある。
でもこの大きさだから、お姉ちゃんは大して痛みを感じないだろうけど。
そんなことを考えながら、内心だけではなく口からもホッと安堵の息を漏らしていると、「それに――」と我が姉君はこう付け加えた。

「私も流石にのぼせてきちゃったし」

……そっちが本音ですか。
せめて「うん」と肯定の返事くらいは返そうかと思ったのだが、お姉ちゃんは私がそう言おうとする前に、ザブーンっと大きな水飛沫の音を浴場に響かせながら立ち上がった。
正確には、私は「うん」と口に出したのに、その音よりも声が小さかったので掻き消されてしまったのである。
そして次にズシンッと大きな地響きを鳴らしながら、お姉ちゃんが湯船から足を踏み出した。
それと同時に上下に揺れる私が乗っている手とお姉ちゃんの巨大なおっぱい。
女である私からしても羨ましく思えてしまうほどの大きさの果実が揺れているのを見て、思わず感嘆の声を漏らしそうになってしまった。
これじゃあ中年のおじさんみたいだと思ったので、すぐに口を閉じたが。

こうして、私はお姉ちゃんの指の上でグッタリとしたまま、巨大な総司令官殿に連れられて、風呂場を後にするのだった。