一台の車が颯爽と真夏の道路を走り抜ける。真夏の日差しを反射したアスファルトの陽炎がゆらゆらと揺れて、フロントガラス越しに見る景色はいつもよりずっと遠くまで広がっている気がする。そんなあたり一面田んぼと里山が広がるのどかな田舎道を、車は突き進んでゆく。


「ゴメンね、真樹君。今年の夏休みは一緒にいられなくて」


助手席に座る母親が少年に申し訳なさそうに声をかけてくる。


「すまないな、まさか急に丸一か月帰れなくなるなんてな……」


ハンドルを握る父親も母親と同様、一人にしてしまう息子を気遣うように声をかけてきた。


「ううん、いいよ。気にしないで。お母さんもお父さんもお仕事忙しいんだし……それに久しぶりに彩音お姉ちゃんと奏音お姉ちゃんに会えるから楽しみだよ」


まだ、あどけない面影を残す少年は、両親の心配を拭い去るためか、いつもより明るい笑顔で二人の顔を見ながら答えた。
この夏の一か月の間は両親が留守になってしまうので、真樹少年は母親の妹夫婦宅に預けることになっていた。
まだ、真樹少年が小学校に入学する前のことだったが、その時のことはよく覚えている。当時、まだ両親の仕事もそこまで忙しくない頃、その妹夫婦の家によく遊びに行っては、2人の従姉妹によく遊んでもらったものだ。姉妹とは年が離れていたが、それが弟が出来たみたいと喜んでいたのをよく覚えている。
あれから数年、彼女たちはどうなっているのだろうか。


(あの時は楽しかったなぁ……)


車の窓から見える田園風景を眺めながら、少年は思い出に浸っていた。すると、隣に座っていた父親が、ふと思い出したかのように声を上げた。


「そういえば、彩音さんと奏音さんって、大学生と高校生だったけ?」
「ええ、そうね。二人とも受験が落ち着いたから夏休みの間は気にしないで、ゆっくりしておいでって言ってくれたわ」


母親が答えると、父親も「そうか」と相槌を打って運転に集中する。
そして、一家を乗せた車は目的地へと向かっていった。この夏は真樹少年にとって、忘れることのできない特別な夏になることを、まだ知る由もなかった。


***


「こんにちはー!」


玄関を開けると、少年が元気よく挨拶をする。すると、奥の方からパタパタという足音が聞こえてきた。


「あらあら、真樹君?久しぶりねぇ!随分大きくなったのねぇ……」
「うん!」


叔母であるすみれだ。艶のある黒い髪を腰まで伸ばし、相変わらず若々しい雰囲気だが、すでに2人の娘を生んでいる。にもかかわらず、そうとは思えないほどの美しさを保っていた。そんな彼女は、嬉しそうな笑みを浮かべて少年たち家族を出迎えてくれた。


「久しぶり、すみれ。元気にしてた?」
「どうも、息子がお世話になります」


少しだけ間をおいて、真樹の両親がすみれにあいさつを交わす。
すみれは優しく微笑むと、「うちは夫以外、男がいないので弟が出来たみたいでみんな喜んでいますよ」と言って頭を下げた。


「ほら、あなたたちも出てきてちょうだい」


すみれがそう言うと、リビングの奥の部屋からドタドタと騒がしい音が響いてくる。しばらくして現れたのは、髪を茶色く明るく染めて肩まで伸ばした少女と、黒髪のセミロングの少女だった。


「あっ、まっきぃ~!!」


最初に声をあげたのは、茶髪の少女だった。彼女は満面の笑みで真樹に向かって飛びついていく。


「おっとっと……彩音お姉ちゃん?」
「あはっ、覚えててくれたんだ~♪嬉しいなぁ~」


真樹の首に手を回して抱き着くと、頬ずりを始める。その様子を見て、もう一人の黒髪の少女は苦笑いを浮かべていた。


「ちょっとお姉ちゃん、真樹君も困ってるみたいだし、そろそろ離れてあげなってば……」


彩音と呼ばれた少女の妹が呆れたような表情で注意を促す。


「えぇ〜いいじゃん、いいじゃ~ん。せっかく会えたんだよぉ?奏音もしたいでしょ?ほれほれ~」
「もう、バカなことやってないでさっさと離れなさいって!」


奏音と呼ばれた少女は姉の首根っこを掴むと、そのままずるずると引き剥がしていった。


「ごめんね、真樹君。お姉ちゃんったらすっかり真樹君のこと気に入っちゃって……」
「ううん、僕もお姉ちゃんたちに会えてうれしいよ」


2人の少女は少年の前に立ち、久しぶりの再会を心から喜んでいる。少年も相変わらずの様子を見せてくれる姉妹に懐かしさをおぼえながらも、笑顔で返した。
しかし、数年前とは違うのは、2人の少女の発育のいい身体つきだ。でる所はしっかりと出て、くびれる所はしっかりくびれているメリハリのある体つき。特に胸元が大きく膨らんでいて、服越しでもはっきりと分かるほどに強調されている。


「うふふ、まっきぃも成長したみたいだけど、まだまだ小さいね♪」
「あぅ……」


少年の頭を撫でながらからかってくる彩音に、少年は恥ずかしくなって俯いてしまう。


(お姉ちゃんたちも成長してるよ……)


少年はチラッと視線を上げて、2人の胸部を見やる。そこには、まるでメロンのような大きな双丘が鎮座していた。
そんなことを思いながら、少年は視線を逸らすように、チラリとすみれの顔を見た。
すると、その視線に気付いたのか、すみれがニヤついた顔で少年を見ていた。どうやら逃げ場はないようだ。


(やっぱり……この人たちには敵わないや……)


昔からずっと変わらない。少年はそう思った。


「それじゃ、しばらくの間よろしくお願いします」


真樹の両親たちがお辞儀をして、すみれに挨拶をする。


「いえいえ、こちらこそ。うちの子たちの面倒も見てくれて助かります」


すみれも笑顔で答えると、改めて少年の方へ向き直した。


「真樹君、奏音たちと一緒に遊んでくれるかしら?」
「うん!もちろんだよ」
「やったぁ!久しぶりに一緒に遊べるね~まっきぃ♪」
「まったく、あんまり迷惑かけちゃダメだからね、お姉ちゃん」


久しぶりの再会を喜び合う4人。それをすみれは微笑ましく見守っていた。


「ふふ、きょうから騒がしくなりそうね」


こうして少年は、夏の1か月間叔母のすみれ宅にて泊まることになった。落ち着いて包容力のあるすみれ、優しく面倒見の良い奏音、はつらつだがどこかお調子者の彩音。そして、少年はまだ知らない、この家族の秘密。
家族以外と過ごす、初めての夏。少年にとって忘れられない思い出になるであろう、夏の始まりであった。


***


「ねぇ、まっきぃ。夏休み何かしたいことある?」


昼食を食べ終えると、彩音が少年に向かって尋ねてきた。


「やりたいこと?そうだなぁ……」


少年は腕を組みながら考える。


「あ、プールとか海に行ってみたいなぁ」


やはり夏といえば海やプールだろう。少年は思いついたままを口に出した。すると、彩音は嬉しそうに「うんうん!」と首を縦に振った。


「いいねぇ!今年も行こうか、海に!」


彩音の言葉を聞いて、奏音も「私もいいと思う」と賛同する。


「ええ、いいわね!行きましょうか、みんなで」


すみれも乗り気だ。


「やった!楽しみだね!!」


少年も嬉しそうに笑う。それからしばらく、みんなで楽しく談笑をした。すると、すみれが時計を見て声を上げる。
時間は午後2時。これからすみれは近所のスーパーまで買い物に行くらしい。そこで、少年は荷物持ちとして同行することになった。車に乗り込むと、すみれが運転席に座ってシートベルトをつける。そして、後部座席では、少年を挟むようにして彩音が左側に、奏音が右側に座る。
車が発進して、田んぼ道を進んでいく。近所のスーパーまで車で30分もかからない距離だ。


「真樹君は何か食べたいものはある?」


バックミラーで少年を見ながら、すみれが尋ねる。少年は少し考えてから答えた。


「えっと、ハンバーグかな?」
「じゃあ、今日はハンバーグにしましょうか」
「まっきぃ、ピーマン食べられるようになった?」
「え、それは……」
「ふーん、まだまだお子様だねぇ……。好き嫌いしてるとおっきくならないゾ」
「もう、お姉ちゃん。真樹君をからかわないの」
「はーい。ごめんね、まっきぃ」
「う、うん……大丈夫だよ」


少年は苦笑いしながら、彩音の問いかけをスルーした。


「あらあら、3人とも相変わらずねぇ……」


そんなやり取りをしていると、すみれが微笑ましそうにクスッと笑みを浮かべる。終始和やかな雰囲気のまま、スーパーに到着し、手早く買い物を済ませると、自宅へと再び車は走り出した。


「はぁ、少しで歩いただけで汗びっしょりだよ~」


彩音が家に入るや否やTシャツを脱ぎ捨てて下着姿になると、手でパタパタと扇ぐ。


「あ、彩音お姉ちゃん……」


少年の目に入り込んでくる、彩音の下着姿。紫色を基調に淵を黒いレースで彩った彩音のブラジャーは、少年が密かに見ているグラビアアイドル並みのボリュームであった。そんな刺激の強い光景が突如現れ、少年は思わずドキッとしてしまう。


「こら、お姉ちゃん!真樹君もいるんだから脱がないの!」


奏音が彩音を叱る。すると、彩音は、はっとしてこの家に家族以外の男がいることを思い出したように、少年に振り返った。
振り返った先の少年は、顔を赤らめ、視線をそらす様に下を向いている。そんな少年の態度に、彩音はニヤリと口角を上げた。


「あら〜?お子様には刺激が強かったかな~?」


にやにやとからかう様に、少年の顔を覗き込むように迫ってくる。


「もう、お姉ちゃんも真樹君をからかわないの!早くお風呂に入ってきなさい」
「はいはい、奏音は真面目なんだから」


奏音に注意されて、彩音は渋々といった様子で浴室へと向かった。その後ろ姿を見送りながら、奏音は大きなため息をつく。そして、奏音は少年の方に向き直って言った。


「ごめんね、真樹君。お姉ちゃんったらあんな感じで」


奏音は申し訳なさそうな表情で謝ってきた。


「あはは……」


相変わらずな2人に、少年は思わず苦笑いしてしまった。それにしても、しばらく会わないうちに彩音の成長ぶりは凄まじいものがあった。
昔の面影を残しつつも、女性らしくなった身体つきに、大きな胸元。特に谷間が露わになった際どいデザインの紫のブラが、彼女の大人っぽさを一層引き立てていた。一瞬だけだったが、少年の脳裏にその時の光景が鮮明に焼き付いていた。これからあんな女性たちと1か月も同じ屋根の下で過ごすことになるのか……。


そんなことを考えていると、すみれが買ってきた食材を持ってキッチンへと向かい、冷蔵庫にしまい始めた。
それを見ていた少年も手伝いを申し出た。あらかた買いだした荷物をしまい終えると、少年は食器棚からコップを取り出して冷蔵庫から麦茶を取り出し、人数分注ぎ入れると、テーブルの上に置いた。


「ありがと、真樹君」


奏音はお礼を言うと、ソファーに座ってゴクゴクと喉を鳴らしながら麦茶を飲み干していく。
すると、すみれがリビングにやってきた。


「ありがとう、真樹君。助かったわ」
「ううん、これくらいなんでもないよ」
「それじゃ、私はちょっと仕事部屋に戻るから、何かあったら呼んでちょうだいね」
「うん、わかったよ」


すみれはそう言うと、リビングを後にした。ここにいるのは奏音と真樹少年の二人だけ。ソファーに並んで座る2人の間には沈黙が流れる。
だが、不思議と緊張感や居心地の悪さといった不愉快な空気ではなく、何処か懐かしいような安心する様な、不思議な感覚だった。


(そういえば、昔から奏音ちゃんといるとなんだか安心するんだよな……)


奏音は小さい頃からずっと少年の面倒を見てくれていたのだ。今ではすっかり成長しているが、中身は当時のままで変わっていないようだ。
そんなことを思っていると、奏音の方から口を開いた。


「あの……真樹君。本当に久しぶりだよね。またこうして一緒にいられて嬉しいな……」
「僕も奏音お姉ちゃんと一緒にいれてすごくうれしい」
「そっか……よかった……」


奏音は嬉しそうに微笑む。


「ねぇ、昔一緒に回ったお祭りのこと覚えてる?」


奏音が突然話題を変えたことに戸惑いながらも、少年は答える。


「うん、もちろんだよ。すごく楽しかった!」
「じゃあ、また一緒に行かない?」
「え?いいの?」
「もちろん!その日はお姉ちゃんも浴衣着て行くから」
「やったぁ!」


2人で一緒に祭りに行けることが嬉しくて、少年は思わず飛び跳ねてしまう。


「ふふふ、真樹君は相変わらずかわいいね」


奏音はそう言いながら少年の頭を撫でてくる。少年は照れくさそうにしながらも、されるがままになっていた。
それは少年の記憶のまま、優しくて面倒見の良い奏音のままだった。しばらくそうやって、少年と奏音がじゃれ合っていると、浴室から扉が開く音が聞こえた。どうやら彩音がシャワーを浴び終えたらしい。
足音がリビングに近づき、ドアを勢い良く開けると同時に入ってきたのは、バスタオル一枚の彩音だった。


「ふぅ~さっぱりした~」


彩音が髪を拭きながら少年たちの前に立つと、奏音が慌てた様子で彩音に話しかけた。


「お姉ちゃん!はしたないよ、真樹君もいるんだから!」
「え〜別にいいじゃん。暑いんだしさ~」
「そういう問題じゃないでしょ!?」
「はいはい、分かったから」


彩音は適当にあしらうと、今度は少年に視線を向ける。


「まっきぃもいいもの見れて、うれしいだろ?」


ニヤリとした笑みを浮かべながら少年を見つめてくる。少年は恥ずかしくなり、思わず目を逸らす。すると、彩音は少年の反応を見てさらに調子に乗ったのか、少年の目の前でセクシーポーズを取り始める。
少年はそんな彩音を見て、顔を真っ赤にして固まってしまった。思った通りの反応を見せる少年に思わず笑いだしてしまう彩音を、奏音は呆れたように注意してようやく彩音は自室へ服を取りに行くのだった。
それからしばらくして、すみれがリビングへと戻ると、少年と奏音の3人と他愛もない会話をして過ごした。


まだ、この家に来て数時間と立っていないのに、まるで何年も前から住んでいたかのような錯覚さえ感じるほど、少年はこの家に馴染み始めていた。
楽しい時間はあっという間に過ぎていく。気づけば時刻は午後6時を回っていた。夕食の時間が近い。
すみれが台所に立つと、夕飯の支度を手慣れた手つきで始めた。少年も奏音に料理を教わりつつ、すみれの手伝いをする。すみれの手際はよく、少年が教える間もなくテキパキと調理を進めていく。
それから数分後、もう間もなく食卓の準備が整いそうなころ、すみれが少年に声をかけた。


「真樹君、悪いんだけど彩音を呼んできてもらえる?」
「うん、わかった」


少年は返事をすると、彩音の部屋へと向かう。彩音の部屋の前まで来ると、少年はノックをしてから声をかける。


「彩音お姉ちゃん、ご飯ができたみたいだよ」


しかし、彩音の部屋からは返事がない。寝ているのだろうか。少年は中の様子を伺うかのように、静かに扉を開けてみる。
ガチャ……。部屋を覗き込んでみたが彩音がいる様子はない。扉を全開にして、部屋の様子を確認してみた。
部屋の中は緑色を基調としたインテリアに全体的に物が少なくすっきりとした印象だが、ところどころ年頃の女性らしい小物が散らかっており、完全に整頓しきれていないところが彩音らしい。
とはいえ、ここには彩音はいなさそうだ。残されているのは、床に脱ぎ散らかされた彼女の衣類だけ……。少年は好奇心から床に散らばった、彩音の衣服を拾い集めてしまっていた。
(あれ……?これって……?)


それは彩音の下着だった。さっきまで来ていた紫色のブラジャー。そしてお揃いのパンツ。真夏の外を歩いていたためか、汗でしっとりと湿っている。
ゴクリと生唾を飲む音がした。
いけないと思いつつも、少年は下着を手に取って顔に近づける。女性の下着特有のすべすべとした触感に、彩音の残されたぬくもりと残り香が鼻腔を刺激する。
初めて間近に感じる母親以外の女性の甘い匂いに、少年は頭がクラっとしてしまいそうになる。


(これが、彩音お姉ちゃんの……匂い……)


性を覚え始めた少年の股間は次第に張り詰め、ズボンを押し上げるように大きくなっていく。
すると、その時。ガタッ!っと、少年の背後から物音がした。少年は慌てて振り返ると、そこにいたのは彩音の姿だった。
見られた!少年は咄嵯の出来事にパニック状態に陥るが、彩音は少年の頭に手を乗せ、空いた手で人差し指を立てると、口に添えて黙っていろとジェスチャーしてくる。
咄嗟に少年は合わせる様に思わずコクコクとうなずいた。


「くふふ、まっきぃもやることやってるじゃん♪」


彩音はいたずらっぽい笑顔を浮かべると、少年の耳元に顔を寄せる。


「やっぱり、男の子なんだね♡」


彩音はそう囁くと、少年の頬にキスをした。
少年の顔は一気に紅潮していく。心臓の鼓動が激しくなり、すぐ目の前にいる彩音にも鼓動の音が聞こえるかと思うほどに脈打ってしまう。
少年は、ただ呆然と立ち尽くすしかない。そんな少年の様子を見た彩音は満足そうに微笑むと、再び口を開いた。


「でも、女の子の下着に手を出すのはいけないな~」


彩音の手が少年の頭と肩に伸びてきて、逃がさないといわんばかりにそのまま身体を引き寄せられ、少年は彩音の腕の中に抱かれる形になり、身動きが取れなくなってしまう。
彩音は腕の中の少年をじっと見つめながら、からかいの笑みを浮かべたまま、そっと吐息のような声で少年に語り掛けた。


「もう、悪いことできないように、お仕置きが必要だね♡」


そういわれた瞬間。少年はふらっとめまいのような立ち眩みがしたかと思えば、身体を抱きしめている彩音が巨大化していることに気づいた。


「っ!?」


少年が違和感に気づいた時には遅かった。ただでさえ体格差のある彩音と少年の体の大きさは、ますます差が広がり、もう少年の身長は彩音のお腹あたりまである。
少年は必死に抵抗しようとしたが、その巨体はビクともしないし、手足を動かすこともできなかった。
それどころか、さらに彩音の身体は大きくなってゆく。もう、大人と赤ん坊くらいの体格差はあるのではなかろうか。
ようやく少年は、彩音が巨大化しているのではなく、自分が縮んでいることに気づいた。それも猛烈な速度で……。


「悪い真樹クンは、お姉さんのパンツの中で溺れちゃえ♪」


ようやく縮小が止まった時、少年の体は数センチまで縮んでしまった。およそ100分の1程度だろうか。少年の足元には、紫色の地面が広がる。それが彩音のパンツだという事に気づくには、かなりの時間を要した。


「大分縮んだね〜♪もう、アリみたいに小さいよ?」


彩音は少年を見下ろしながら言う。


「お姉ちゃん!?いったいどうなってるの!?」
「あはっ、言ってなかったっけ?私たち、実は魔法が使えるんだよ?」
「魔法!?」
「そそ、だからこ~んなこともできちゃう♪」
「そんな……どうして……」
「ん〜なんでだろうね?なんか昔から使えてたから、特に意識とかしたことないんだよね」
「そ、そうなんだ……」
「うん、そうそう。だからこうしていろんなイタズラに使えちゃうんだよね~」


彩音がそう言いながら、人差し指を少年に差し出してきた。今の少年にとって彩音の指は大型バスほどの大きさに匹敵する。
迫りくる肌色の長物。その威圧感と言ったら言葉にできない。奇麗に手入れされたネイルでさえ、少年からは不気味に光り輝くギロチンの様だった。少年は思わず尻もちをついて、後ずさりしてしまう。そんな少年を見て、彩音はクスッと笑うと、人差し指をぐいっと動かした。
それだけで少年の小さな体は吹き飛ばされてしまう。小さな身体はコロコロとパンツの海を転がり、さらに下着が織りなす淫靡な谷のはざまに少年を追い込んでしまう。


「ほぉら、真樹クンの大好きなパンツだぞ~」


彩音は、少年の体をそっと指の腹で押し付けると、くりくりとパンツの生地に擦り付ける様に転がし始めた。


「うわぁ!やめてよ!」
「ダメだよ~真樹クンが私の下着で遊んでいたから、私だって同じことをする権利があるでしょ?」
「それは確かに悪かったけど、わっぷ!」


少年は彩音の言葉を聞きながら、息苦しさに喘いだ。彩音の巨大な指は容赦なく少年の全身を蹂躙し、さらに力を込めて押しつぶしてくる。
少年の視界は真っ暗で何も見えない。呼吸もままならない。だが、もみくちゃにされているのは、間違いなく彩音の下着の中である。
さっきまで、むしゃぶりつく様に彼女の下着に顔をうずめ、あまつさえ匂いを嗅いで興奮していたはずなのに、今は彩音のパンツの海の中で溺れかけているのだ。
苦しいはずなのに、恐ろしいはずなのに、どうしてだろう?巨人の指で揉まれるたびに感じているのは恐怖ではなく快感だった。
彩音の下着に埋もれているという現実が、自分の存在自体が彼女に包まれているような気がして、少年の心は満たされていくようだった。
彩音のパンツの中に閉じ込められた少年を弄ぶかのように、彩音はさらに指の力を強める。それは優しく、ゆっくりと、しかし刺激を損なわない絶妙な力加減で……。


(気持ちいい……でも、このままだと……)


少年は限界に近づいていた。それは巨人の力によって潰されるという意味ではなく、今まで経験したことのない未知の快楽への期待だった。


(もう……だめ……イっちゃいそう……)
「あれれ?お仕置きしてるのに、どうしてそんなとこおっきくしてるのかなぁ?」


彩音に言われて少年は自身の分身がいきり立っていることに気が付いた。先走り汁が溢れて、染みを作っている。
ダメだとわかっていても、膨張した股間は刺激を与えると少年の意図とは全く関係なく勝手に反応してしまう。


「ねぇ、まっきぃって、こういうのが好きなの?」


彩音はそういうと、人差し指の先で少年のペニスをツンと突いた。


「うあっ!!」


たったそれだけのこと。しかし、巨人に言い寄られ、圧倒的な力に支配されながら、揉みくちゃにされてしまうその状況に、少年はたまらなくなっていた。
まだ、マゾヒズムなんて言葉も理解していない少年の体に、徹底的に刻み込まれる背徳的な快感。
彩音は、少年の股間をぐりぐりと指の腹で押し込む。少年は下着の上からでも分かるほど勃起してしまい、彩音のパンツを濡らしてしまっていた。


「もう、我慢できなくなっちゃった?なら、もっと強くしてあげるね♡」


彩音はそういうと、少年をさらに強く圧迫した。少年は、彩音の指にされるがままに、激しく上下左右に動かされる。


「ああ!やめてぇ!!イッちゃうぅ!!!」
「いけ♡、いっちゃえ♡、お姉ちゃんのパンツの中でお漏らししちゃえ♡」
「いやぁ!あ……あ……ああああ!!!」


少年は彩音の手のひらの上で、情けない声を上げながら果ててしまった。そして同時に、意識が遠のいてゆく。
「あ~あ、まっきぃが出したので、パンツが汚れちゃったよぉ~」


パンツの染みにしか見えない100分の1しかない少年が吐き出した精液など、目を凝らしてでもしないと見えないほどの汚れしかない。だが、彩音にとってはそれでも十分だったようだ。自分の思惑通り、少年の感性を支配して、果てるまで滅茶苦茶に弄んでやったという達成感に彩音は酔いしれる。
今までも、小人を使ったイケナイ遊びは数えきれないほどしてきたが、従弟を縮めて弄んだという倒錯感が彩音の胸の奥に秘めていた性癖を、より一層歪ませていった。


(ヤバッ……遊び半分で始めたけど、これクセになりそうかも……)


彩音は、少年の押し付けていた指を顔に近づけると、それを舌で舐めた。その味は、本来感じることのできないほどに微々たる量しかない少年の精液の味がしたような気がした。


(やっぱり、まっきぃは可愛いな♡私、ちょっと我慢できないかも♪)


彩音は倒れこんでいる少年がいるパンツをそのまま摘まみ上げると、なんとそのまま履き始めようとし始めたではないか……。


「女の子のパンツで射精しちゃうまっきぃには、追加でお仕置きが必要かな~」
「あぅ……、お姉ちゃん……」


パンツの中で力なく倒れこんでいるアリのような従弟を見つめて、彩音は微笑む。


(もうホントに可愛い♡!まっきぃが悪いんだからね♡)


彩音は、パンツに両足を通すと、そのまま上に持ち上げてゆく。少年の目には、100倍の巨人の膝や太ももを通り過ぎるごとに、どんどん近づいてゆき、視界いっぱいに広がる彩音の巨尻が迫って来るのが見える。だが、虫けら同然の大きさにされてしまった少年には、どうすることもできない。


「お姉ちゃんのパンツの中で粗相した子は、お尻の中で反省してもらいま~す♪」
「お、お姉ちゃ……」


少年が言い終わる前に、彩音は思いっきりパンツを引き上げ、その豊満な臀部にパンツを押し付けてしまう。


「わっぷ!?」


彩音の巨尻が、少年の体を押しつぶす。視界が一瞬で暗闇に包まれ、息ができなくなる。
女性らしい丸みを帯びた尻肉は、少年の数万倍の質量を持っており、圧倒的な重量感で小さな体の自由を奪い、あどけない少年の体に巨人の女の臀部の感触を刻み込んでゆく。
しかし、真樹少年を押しつぶさんとしているお尻は、まるで柔らかいクッションのように少年の身体を受け止め、生かさず殺さずの絶妙な力加減で圧をかけてくる。


「ふふっ♪どう?私のパンツの感触は?気持ちいいでしょ?」
「んぐぐぐ……」


少年は、彩音のお尻に押し付けられたまま動けなくなってしまった。それどころか、彩音が少し動くだけで、どっぷりとしたお尻が揺れ動き、全身がシェイクされてしまいそうになる。
再び、訪れる快楽の海。先程までとは比べ物にならないほどの強烈な刺激が少年の身体中を駆け巡り、僅かに残った理性を溶かす。
彩音は、少年を自分のお尻に密着させたまま、さらに密着させるよう両手でパンツを引っ張り上げた。
少年の体が彩音の下着と臀部に吸い込まれていくように埋もれてしまい、息もできないほどにきつく密着して、外から見た時パンツのお尻のラインに少年の体が浮き上がってしまうほどだった。


「お、お姉ちゃん……重いよぉ……」
「ん?女の子に重いなんて失礼だな~、これはもっと教育が必要だね♡」


彩音はそう言いながらお尻を突き出して、さらに体重をかけてきた。


「むぐぐぐぐ!」


彩音は、少年の体を潰さないように気を使いつつも、容赦なく体重をかけてくる。少年は必死に抵抗するが、無駄な抵抗だった。彩音のお尻のほくろよりも小さい小人が、彩音の豊満な臀部に勝てるはずもない。
彩音は、さらにパンツを引き延ばす様に、今度は腰をグラインドさせ始める。
パンツの生地が少年の体を締め付けながら、彩音の柔らかな下半身に貼り付けにしてしまう。
苦しい、でも気持ちいい……。小さな体に相反する感情が入り混じった感覚が押し寄せてきて頭がおかしくなりそうだった。


(ダメだ……このままじゃまたイっちゃう……。お姉ちゃんのお尻の中で……)
「お姉ちゃん……もう許して……お願いだからぁ……!」
「ダ・メ♡」


彩音はそういうと、さらに力を込めてお尻を後ろに突き出し少年を圧迫する。それが止めの一撃となった。
彩音の巨大なヒッププレスで圧縮された少年は、彩音の下着の中で二度目の絶頂を迎えてしまったのだ。
意識を失いながらも、情けなく射精している指先ほどしかない少年を、彩音は巨尻の中で感じ取っていた。


(あぁ、ビクビクって射精してる♡、ほんっとうにかわいい♡)


彩音は、お尻をグリグリと動かしながら少年を堪能していた。少年が果ててもなお、彩音の責めは終わらない。
彩音は、少年を潰さないように注意しながらも、お尻を前後に揺らし始め、少年をもみくちゃにする。
少年の体は、彩音のどっしりヒップによって押し潰されてもみくちゃにされ、その度に何度も果てさせられていた。


(もう少し堪能したかったけど、そろそろおしまいかな?)


彩音は、お尻の動きを止めると、少年を開放した。少年は、彩音のお尻に埋もれたまま動こうとしない。彩音は少年をつまみ上げ、パンツを脱ぎ捨てる。
そして、魔法で元の大きさに戻してあげたが、現れたのはぐったりと寝転ぶ真樹少年の姿。


「ありゃりゃ、ちょっとやり過ぎたかも……」


命に別状はなさそうなので、彩音のベットに寝かせると、少年の頬を優しく撫でると、少年の耳元で囁いた。


「ごめんね、ちょっとだけ虐め過ぎちゃった。でも、楽しかったよ♡」


そういって額にキスをすると、彩音はリビングに向かっていったのだった。


「あれ?お姉ちゃん。真樹君はどうしたの?」
「あー、うん。ちょっと疲れちゃったみたいでね~、今は私の部屋で寝ているみたい……」
「……ふーん」


***


翌朝、真樹少年と彩音は朝早く起きたので、日が昇って暑くなる前に家の近所を散策する事に決めた。
まだ朝とは言え夏の日差しは強く、歩いているだけでも汗ばんでくる気温である。そんな暑い中で、彩音は近くの駄菓子屋でアイスキャンディを二つ買ってきてくれた。


「はい、まっきぃ」


彩音は、片方のアイスを少年に差し出す。


「ありがとう、お姉ちゃん」


真樹少年は、彩音から受け取った棒付きのアイスキャンディーを口に含むと、彩音と一緒に歩き始めた。
今日の彩音は、明るくした髪をポニーテールにしてまとめており、薄緑のタンクトップにデニムのホットパンツといった涼しげな格好をしていた。
少年の隣で、彩音は楽しそうに鼻歌を歌いながら少年の少し先を歩いている。昨日のこともあり、彩音の後姿はいつもとは違って少年の目に映る。
彼女よりも二回りほど背の低い少年の目線の先には、彩音のデニムに包まれたヒップが魅惑的に揺れ動いている。


(昨日、あの中に僕が入っていたんだよな……)


少年が、彩音の後ろ姿をじっと見つめていたその時だった。
彩音が、急に立ち止まる。危うくぶつかりそうになったところで、なんとか立ち止まった少年だったが、上を見上げると何やら怪しげな笑みを浮かべている彩音の顔がこちらを見下ろしていた……。


「ねぇ、まっきぃ。さっきから何考えてるの?」


彩音は、少年の目の前でしゃがみ込むと、少年の顔を覗き込んだ。


「え……な、何も……」


少年は彩音に図星を突かれ、動揺してしまう。そんなおどおどした少年を、面白いものを見つけたような笑みで彩音は見つめ返す。彩音は、少年の頭を手で掴むと、自分の顔の前に持ってきた。
少年は彩音の顔の正面で、彼女の目と視線を合わせる形になる。彩音の大きな瞳に見つめられた少年は、目を逸らすこともできず、ただ彩音を見つめ返している。


「昨日の事、思い出してたんでしょ?」
「っ!?」


そのセリフを聞いた瞬間、少年の体全体をビリビリっとした電撃のようなものが駆け巡った。


「ふふっ、やっぱりね〜。まっきぃ、可愛い♡!」


彩音は、少年の頭を掴むと、そのまま唇に近づけてゆく。


「あ、あぅ……」


彩音の吐息が顔にかかり、少年は思わず声が出てしまう。


「んっ、ちゅ♡」


そしてそのまま、彩音は少年の小さな口に自分の口を重ねた。さっきまで食べていたアイスキャンディーの柑橘系の甘さと香りが口の中に入ってくる。


「あっ……」


突然奪われた唇の感触もままならないまま、少年は再び彩音の支配下に置かれてしまっていた。


「おいで……。また気持ちいことしてあげるから……」


そういって、彩音は少年の手を引き、道脇の雑木林の中へ少年を連れ込んでしまった。


少年は、彩音に手を引っ張られ、されるがままに連れ込まれていく。雑木林の奥へと進むと、そこには古びた神社があった。彩音は、神社の境内に少年を連れてくると、石段の上に少年を座らせた。


「あ、あの……」


少年は、不安げな表情で彩音を見る。


「大丈夫だよ。ここ、人が入ってくることは殆どないから……」


彩音は、そう言って微笑むと、少年の頬に両手を添え、再びキスをした。今度は、先程よりも長く、深いキス……。
彩音が舌を絡めてくると、少年もそれに応えるように舌を差し出してくる。
互いの唾液を交換し合うかのように、二人は深く絡み合い、お互いの熱を共有しあった。


「ん♡、ふふっ♪」


長い接吻が終わると、彩音は満足気な笑顔を見せる。
少年は、初めて体験する大人のディープキスに、思考回路がショートしてしまったようで、ぼぉーとした様子で彩音を見上げている。


「大人のキスは初めて?」


彩音が尋ねると、小さくコクンとうなずく少年。


「そっか……じゃあ今日はこっちで遊んであげる♪」


そういうと、彩音は着ていたタンクトップを脱ぎ捨てると、少年の前に大きくたわわに実った胸を見せつけてきた。まさかのノーブラだったこともあり、少年は彩音の胸に釘付けになってしまう。
それはまるでメロンのように大きく、張りのある乳房。乳首も綺麗なピンク色をしており、見ているだけで興奮してしまいそうになる。


「どう?大きいでしょ?こんなおっぱい見たことないよね?」
「う、うん……」
「今からここで、まっきぃのこと気持ちよくしてあげるからね……」


彩音はそういうと、少年を抱き寄せ、その大きな乳房に埋めるように抱きしめた。


「ひゃっ!」


彩音の柔らかな双丘に抱かれた少年は、一瞬驚いたように体をビクッとさせたが、すぐに彼女の体温と柔らかな肌に抱かれて安心して身を任せてしまう。
すると、昨日の魔法をかけられた時と同様の感覚が少年を襲い始める……。
彩音は、少年の体を優しく撫でながら、耳元で囁く。


「ちぃさくなぁれ♡」


その後はほんの一瞬の出来事だった。再び少年の体はみるみる縮んでゆく。しかし、昨日とは違うのは、彩音の大きな胸のゆりかごの中で縮んでゆくことだった。
彩音は、少年の体を優しく包み込むように抱きかかえ、あやす様に背中をさする。
すると、少年の身体はゆっくりと彩音の柔らかい肉の海に沈んでいき、完全に見えなくなってしまった。
彩音の豊満すぎるほどのバストに埋もれてしまった少年は、昨日と同じ100分の1まで縮められてしまった。
少年の左右には山のように張り出した肌色の壁が迫ってきている。それが彩音の乳房だという事を頭の中で理解するのに大分時間がかかってしまう。
それほどまでに、彩音の身体は少年にとって理解の範疇を超えた大きさになっているのだ。
もう、彼女がかく汗粒よりも小さくなった真樹少年。
肌色の大地の下からは、ドクン、ドクンと彼女の鼓動が重く身体に響いてくる。
柔らかくて、暖かい、彩音の母性の塊のような双丘に包まれ、彼女からもたらされるぬくもりに、少年は言葉にできない安心感に包まれようとしていた。
しかし、その安寧を打ち破ったのも、彩音の方からだった。


「ふふっ、どう?私のおっぱいの感想は?」


彩音は、谷間に埋まっている少年に語り掛ける。


「……」
「そっか〜言葉にできないかぁ〜。でも、本番はこれからだよ♪」


そう言うや否や、彩音は両胸を下から支える様に持ち上げると、それを上下に動かし始めた。
少年の全身が、彩音の柔肌によって擦り付けられ、その刺激が少年の意識を覚醒させる。
彩音の乳房の感触は、少年にとっては未知のものだった。昨日のお尻のように少年の数万倍の質量をもつ脂肪の塊。柔らかく、温かく、まるで生き物のように形を変えて、アリのような少年の体に吸い付く様に張り付いて、身動きを奪ってゆく。そして、彩音の乳房が動くたびに、少年の体は揉みほぐされ、解されてゆき、快楽の渦に巻き込まれてゆく……。
少年は、この快感から逃れようと必死にもがくが、いくら暴れても彩音の巨乳の牢獄から逃れることができない。
それどころか、夏の気候によって彩音の胸部からは溢れんばかりの汗が湧き出して、まるでサウナのような暑さと湿度が少年に襲い掛かる。彩音は、少年を逃さないようにと、さらに強く抱きしめ、胸を押し付ける。


「んぅ……どう?気持ちいい?」


彩音は、少年を包んでいる双峰を揺さぶりながら問いかけるが、少年は答える余裕もなく、彩音の特濃アロマを強制的に胸いっぱいに吸い込むと、意識がぼーっと遠のくのを感じてしまう。


「ん♡、はぁ♡、はぁ♡」


彩音は、自分の胸の下で苦しそうにしている少年を見て、クスリと笑うと、彼に声をかける。


「ねぇ、まっきぃ。私のおっぱい、好き?」
(あ、あ……?)


真樹少年は、彩音の言葉に戸惑いを覚えたが、それも一瞬で消え去ってしまう。もうすでに、少年の体も意識も彩音から染み出る淫靡なフェロモンに魅惑され切っており、彩音から与えられる快楽を受け入れてしまうまでに落ち切っていた……。


(あ、あぁ……)


彩音が少しだけ力を緩めると、少年はようやく呼吸ができるようになり、彩音を視界に入れることができた。
巨人となった彼女は自分の豊満な乳房の谷底にいる少年を微笑んで見下ろしていた。
まるで巨大な女神のような慈愛に満ちた笑顔……。しかし同時にその瞳の奥には、妖艶な炎がちらついており、獲物を狩ろうとする肉食獣の目をしている……。


(ぁ、ぉ、おねえちゃん……)


少年は、目の前にある魅惑的な果実から目が離せない……。
そして、少年が何か言おうとした瞬間……。


「ねぇ、私をもっと感じさせてくれる……?」


彩音は胸の谷間に沈んでいた少年をつまみ上げて、右の胸の先端にあるピンク色の突起。乳首の上にちょこんと乗せてしまった。
彩音の乳首はその乳房の大きさの割に、とても小さく可愛らしいサイズをしていたが、そんな可愛らしい乳首の上にすら少年は軽々と乗せられてしまう。
そんな小さな乳首の上で、少年は彩音と視線を合わせている。


「ふふっ、可愛い♡」


彩音は、自分の乳首の上に乗せられた少年を眺めると、満足そうに微笑んだ。そして、そのまま右手で自分の胸を掴むと、少年を乗せたまま激しく揺らし始めた。


「んぅ♡、はぁ♡、んん♡」


彩音の甘い吐息が漏れ出すとともに、彼女の乳房は少年を乗せてグネグネと形を変えてゆく。
気持ちよさそうに吐息を吐きながら、彩音はどんどんスピードを上げていく。少年を乗せている方とは逆側の左胸にも手を伸ばし、同じように手で掴んでゆすり始めた。
彩音の両手に挟まれた二つの乳房は、まるで水風船が揺れるかのように形を変える。しかしその質量ゆえか、潰れることなく、美しい球体を保ったままだ。


しかし、気持ちよさそうにしている彩音とは裏腹に少年はただひたすらに苦悶の声を上げることしかできなかった。
何せ、乳首の上に乗せられてしまうほどの小さい生き物でしかない少年は、グラグラと揺れ動く足場から振り落とされないよう必死に乳首にしがみ付くことしかできないからだ。


「うああああ!!!」


彩音の指先よりもはるかに小さい少年は、その乳房の揺れに耐え切れず、何度も振り落とされそうになる。
もしも、乳首から落ちてしまった場合、高さ数百メートルもある胸部から真っ逆さまに地面に墜落してしまう。絶対に振り落とされまいと少年の手にも力が入る。
しかし、その度に彩音の微細な刺激を乳首に与えることになるため、さらに彼女の性欲を刺激してしまう。


「んっ♡、はぁ♡」


彩音は顔を紅潮させると、より一層激しく両方の胸を揺すった。


「ああっ!」


少年は、あまりの衝撃に思わず声をあげてしまう。
彩音は、そんな少年の反応など一向に構わず、胸を揺するペースを上げてゆく。


「ああん♡、はぁ♡」


その表情は、完全に発情した雌の顔になっていた。普段の彩音を知っているものなら絶対に想像できないような蕩けた顔。そして、口からは絶えず熱い吐息が吐き出される。しかし、彩音の胸の動きはさらに加速し、もはや少年は自分がどこにいるのかさえわからなくなってしまう。


「うっ……」


少年は、ついに耐え切れなくなり、乳首から手を放してしまった。少年は乳首から勢いよく落下してゆき、地面へと墜落するかに思えた。
しかし、少年は地面に激突することなく、彩音の大きな手にキャッチされてしまう。


「まだ逃げていいとは言ってないよ?」


彩音はそういうと、少年を掴んだ手をゆっくり上に上げていき、再び彼の体を乳房に押し付ける。
今度は乳首に乗せられることもない、彩音の巨大な手によって乳房の柔らかい肉の中に押し込められる。
これで落とされる心配はなくなったが、今度は身動き一つとれないような窮屈な肉の牢獄に閉じ込められてしまった。


「んぅ……はぁ♡」


彩音は、少年を握ったまま、大きな胸をゆっくりと動かし始める。


「はぁ♡、んぅ……んんっ♡」


彩音が動くたびに、彼女の豊満なバストが波打ちながら形を変えてゆく。
手のひらに胸の重さを感じながら、下から持ち上げる様に胸全体をマッサージしてゆく。
彩音本人でさえ、かなりの重量感を与えてくるのだから、掌にいる少年からしたら、とんでもない重圧がのしかかってくる。
彩音の胸の柔らかな感触に溺れながらも、何とか脱出しようと少年はもがくが、まるでビクともしない。


(あぁ……)


真樹少年は、今まさに彩音の胸によって全身が圧迫されていた。まるで全身が柔らかい肉に包まれているようで心地よい……。


「んぅ……はぁ♡」


彩音は、自分の胸に埋もれた少年を見つめると、クスッと笑みを浮かべた。


「ねぇ、まっきぃ。そろそろ限界なんじゃない?こんなに私の胸でいじめられて……気持ちいいんでしょう?」


彩音の言う通りだった。昨日から続く彩音の責めにより、真樹少年は彩音に対して抗うことをやめてしまっていたのだ。


「ふふふ、じゃあそろそろ……イっちゃおうか?」


そういうと彩音は、今までよりもさらに激しく胸を動かし始める……。胸が上下左右に大きく揺れるたび、彩音の身体全体に快楽が走る。その度に大きな胸からは大量の汗が吹き出し、乳房の肉山に埋もれている少年に降り注ぐ。


(あぁ……すごい……気持ちいい……)


少年の体も次第に彩音の莫大な質量に慣れてきており、苦しさよりも快感の方が強くなっていた。
少年の体が胸の中で小さく震えるのを感じた彩音は、妖艶な微笑みを見せる。
そして、少年の小さな体を感じながら、自分自身も快楽を感じるため、さらに動きを早めてゆく……。


「あぁ!はぁ♡、はぁ♡、はぁ♡」


彩音は、自分の胸の中から聞こえてくる小さな喘ぎ声を聞きながら、絶頂への階段を駆け上がってゆく……。
また、少年も同じように彩音の胸の下敷きになりながらも、快楽の渦に飲み込まれつつあった。


(あぁ……ダメ……もう……)


少年は、彩音の胸の中で必死に暴れるが、その抵抗も虚しく、彩音はラストスパートをかけるように、さらに胸を揺さぶってゆく……。
二人の呼吸が荒くなり、お互いの心臓の音が激しく高鳴ってゆく……。


「まっきぃも逝っちゃいそうなの?いいよ……、私ももうすぐで逝くから……一緒に……ね?」


彩音は、胸を動かすスピードをさらに上げると、最後に一気に自分の胸を揺すり上げた。


「んぅ~♡」


彩音は、自分の胸の下で苦しそうにしている真樹少年を感じてクスリと笑うと同時にゾクゾクしたものが体中を駆け巡る。
従弟を使ってオナニーをしているそんな倒錯的な背徳感と、屋外で裸になって肌を重ねていることに対する興奮が彩音をより一層高めていた。
そして、彩音は、自分の胸の下にある少年をギュっと抱きしめると、自分の胸の先端に意識を集中させる……。


「っんんん!!!!!♡」


ビクン!! 彩音の身体が一際高く跳ね上がった瞬間、二人は同時に果てた。


「あぁん……♡」


彩音は、自分の胸の下で小さく痙攣している少年を優しく撫でると、自分の胸の上にいる少年を摘み上げて、その唇にキスをする……。


(ああ……)


少年は、彩音との接吻を味わいながら、意識が遠くなるのを感じていた……。
元の身体の大きさに戻った、真樹少年。彼は力なく石段の上に大の字に寝転がり、その横に彩音は腰を下ろした。
二人の間を夏の暑い風が通り過ぎる。汗ばんだ身体にまとわりつくような生暖かい風だが不快ではない。むしろ気持ちが良いくらいだ。
しかし、少年の方はというと、未だに先ほどまでの余韻が残っているのか、どこかボーッとした様子で空を見上げている。
そんな彼を見て、彩音は少しだけ意地悪そうに話しかけてきた。


「どうしたの?まっきぃ。そんなに私とエッチできて嬉しかった?」
「……」


少年は何も答えず、ただ無言で彩音の方を向いた。その瞳は、まだ熱を帯びているように見える。


「えへへ、でも、気持ちよかったでしょ?」
「……うん」
「私に、おっぱいでいっぱい虐められて、気持ち良かったんだよね?」
「……うん」
「それに、お姉ちゃんのことが大好きになっちゃったんだもんね?」
「……う……ん」
「よく言えました♪」


彩音は、満足そうに微笑むと、少年の頭を優しく撫でる。


「さ、日も昇ってきたし、そろそろ帰ろうか」
「……うん」


少年が立ち上がると、彩音と二人で神社を後にする。先ほどまでの淫靡な雰囲気は消え去り、境内はいつも通りセミの鳴き声だけが響き渡る、静かな空間に戻っていった。


***


また、別の日。真樹少年はリビングの机に向かって、何やら勉強をしていた。


「よし……」


しばらくすると少年は、ペンを置いて大きく伸びをした。


「終わった……」


少年は、そのまま椅子の背もたれに寄りかかり、天井を見上げながら、ようやくひと段落した夏休みの宿題を眺める。


「ふぅ……」


少年は大きくため息を吐いて、視線を手元に戻すと、再び宿題に取り掛かろうとした。しかし、その途端、少年の隣を彩音が通り過ぎようとしていた。
いつになくまじめな雰囲気を醸し出している少年にイタズラ心に火が付いた彩音は、少年に声をかける。


「あれ?まっきぃ、何してるの?」
「あ、お姉ちゃん……」


突然声をかけられた少年は、慌てて姿勢を整えて、教科書を閉じる。


「もしかして宿題?えらいね~、もう進めてるんだ」
「うん、今できることはほとんど終わったんだ。まだ手を付けていないのは自由研究と読書感想文かな」
「そっかぁ。自由研究はなにをするの?」
「う~ん、ここは昆虫が多いから、虫について調べようかなって思ってるんだけど……」
「ふーん。虫ねぇ……。まっきぃは虫が好きなんだぁ……」
「うん。だって、カッコいいし……」
「へー……」


なにやら、意味深な表情を浮かべている彩音。少年は不思議に思いながらも話を続ける。


「それで、どんな虫を調べようとしてるの?」
「まだ全然決まってないよ。明日図書館に行って色々見てこようと思ってる」
「そっかぁ……」


彩音は少年の隣に座って、身体を密着させるように座ると、耳元で囁く。


「ねぇ、まっきぃ。私、実は『ムシ』飼ってるんだけど、見たい……?」
「え!?」


真樹少年は驚いて彩音の方に振り向く。すると、彩音は少年の顔に自分の顔を近づけながら、さらに言葉を続けた。


「今まで見たこともないようなムシだよ……。きっと、びっくりすると思うなぁ」
「ホントに!見たい!」


少年が目を輝かせながら、食い気味に返事をすると、彩音はとても楽しそうな笑顔を見せた。そして、少年の耳に息を吹きかける様に、こう言った。


―――じゃあ、今夜、私の部屋に来てくれる……?
こうして、少年は再び彩音の罠に嵌ってしまうのであった……。


***
その夜。約束通り彩音の部屋の前までやってきた真樹少年。周りの大人たちを起こさないよう静かな音でノックする。


「お姉ちゃん、いる?僕だけど……」
「いいよ、入っておいで」


真樹少年がドアを開けると、そこにはベッドの上で横になっている彩音の姿があった。部屋の中はカーテンを閉め切って天井の蛍光灯の明かりだけ灯っており、彩音は寝る時に身に着ける薄着のシャツとパンツを履いている。
ゆっくりと近づいていくと、彩音は身体を起こして少年の頬に軽くキスをする。急なキスに驚いたが、悪い気はしない。むしろ嬉しいくらいだ。


それにしても、彩音の部屋には何度か出入りしたことがあるが、生き物を飼っているような感じはしなかった。一体どんなものを隠し持っているのだろうか……。
そんなことを考えているうちに、部屋の中心のローテーブルの前まで来るよう彩音に促される。


「お姉ちゃん、飼っている虫ってどこにいるの?」
「それじゃ、見せてあげるから、いいって言うまで目を閉じてて……」


言われるがままに目を閉じる少年。いったい何を出すのだろう。少し不安な気持ちになってしまう。
目を閉じて物音だけに意識を集中してみるが、何か動いたり、とり出したりしているような様子は感じられない。
それから少しの間待っていると、彩音の声が聞こえてきた。


「もう、目を開けてもいいよ」


少年は恐る恐る瞼を開くと、目の前には何もない。いや、テーブルの上に先ほどまでなかった模型のようなジオラマが広がっている。
本物そっくりに精巧に作られたミニチュアサイズの街並み。どうやってこんなものを出したのだろう。そんな疑問を浮かべながらも、テーブルに近づきミニチュアを覗いてみた。


「あっ!!」


少年は目についたものを見ると、驚いた声を出した。模型の中にいたのは、体長数センチしかない小人のような生き物。ミニチュアの縮尺にあった小人が、いたるところに存在していたのだ。


「どう?お姉ちゃんの飼っている『ムシ』は?」
「虫?これが!?」


確かにこのサイズなら、普通の人間にとっては小さな虫に見えるかもしれないが……。
あまりにも衝撃的な光景に絶句してしまう真樹少年。まさかこれが虫だとは思わなかった……。しかも、想像以上に小さい……。
現実離れした光景に、言葉を失う少年。だが隣にいるのは魔法が使える彩音なのだから、これも魔法の一種なのかもしれない。
少年はこれまで経験した不思議な出来事がなければ、目の前の現実を受け入れられなかったかもしれない。


そんなことを思っている間にも、ミニチュアの中の住人たちは、まるで本物のように動き回っている。どうなっているのか仕組みがよくわからないが、これはこれで面白そうだ。
彩音は、不思議そうにミニチュアを覗き込む少年の姿に満足そうにしていると、おもむろに立ち上がって真樹少年の手を取り、そのままミニチュアの中に少年の手を突っ込んでしまった。


「あっ!!」


少年の手が触れた場所は、住宅街と思わしきエリアのど真ん中。マッチ箱のような小さな住宅たちは何の抵抗もなく、少年の手のひらによって跡形もなく、押しつぶされてしまった。
きっと手のひらの下には、まだ何人もの小人がいたのだろう。それを思うと罪悪感を感じてしまう。


「ごめんなさい……、大丈夫ですか……?」


少年は思わず謝罪の言葉を口にするが、当の本人である住人たちは少年の呼びかけには答えず、ピーピーと小さく喚くばかり。とんでもないことを仕出かしてしまったと気負いながら手を引き抜くと、後ろからは期待通りの反応を見せてくれた少年を彩音が抱き寄せてきた。


「いいんだよ。これは私が作った幻のようなもの。だから気にする必要なんてないの」


彩音は少年を抱きしめながら、耳元で優しく囁く。少年は背中越しに感じる柔らかさと温もりにドキッとしながらも、彩音に質問した。


「まぼろし?」
「そう、これは私が作りだした『幻の街』なの。どう?すごいでしょ?」
「うん……」
「でもね、ただの幻じゃないんだ……」
「え?」
「これは、まっきぃのためだけの街。まっきぃと私だけの特別な場所なの……」
「ぼくと……お姉ちゃんだけ……?」
「だ・か・ら、何をしても許されるんだよ?」


そう言って彩音は、少年の唇を奪う。今までのキスよりも激しく、長く……。


(ああ……)


少年は彩音との接吻に酔いしれながら、身体の奥底で熱を帯びてくるのを感じていた……。少年は、彩音に導かれるまま、テーブルの前に膝をつきミニチュアの街を見下ろす姿勢になる。彩音は、少年の頭を優しく撫でると、そのまま両手を彼の肩に置いて、ゆっくりとしゃがみ込んだ。
彩音の大きな胸が少年の頭上に覆いかぶさる。その重みが心地良い……。


「ほらみて、いつもまっきぃが小さくなった時と同じ大きさの街なんだよ、これ……」
「うわぁ……」


少年は驚きのあまり声を上げてしまった。なぜなら、いつも彩音に小さくされて弄られているときは、巨人となった彼女を見上げるばかりで自分がどれほど小さくなっていたかなど、全く気が付かなかったからだ。
それが今、目の前に広がる100分の1スケールのジオラマのような街並み。そこには、本物の街のように住宅やビルが立ち並び、線路と道路が引かれ、車と列車が行き来している。
そして、当然のように存在する小人の姿。彼らは突如現れた巨大な男女の姿に驚き、慌てふためいて居ているようだ。


「ふふっ、みんな驚いてるみたい」


彩音は、とても嬉しそうな表情を浮かべると、少年の耳元で囁く。


「ねぇ、まっきぃ。この街を壊してみたくない……?」
「え?」
「このミニチュアの街を、まっきぃの手で壊してみたくならない?」
「……」


彩音に言われて少年は考える。これまでも、彩音に小さくされて遊ばれていたことがあったが、その時の高層ビルよりも大きな彼女の威圧感と言ったら、筆舌に尽くし難いものがあった。
しかし、今は違う。今度は自分がその巨大な存在となって、アリよりも小さな1㎝足らずの小人の前に聳えているのだ。
自分の力で簡単に潰すことができてしまいそうな、か弱い存在……。
もし、ここで好き放題にしてしまったら、この街と小人たちはどうなってしまうのか。
少年の体に緊張と興奮が入り混じった感覚が走り抜ける。
彩音は少年の返事を待ちながら、ゆっくりと少年に体重を預け、少年の後ろから耳に口を近づけ、淫靡な囁きで誘惑する。


「まっきぃは、どうしたい……?」
「僕は……」


少年は眼下の街から視線を外すことなく、ごくりとつばを飲み込むと、意を決して彩音に答えた。


「……お姉ちゃん」
「ん?」
「……やってみたい」


少年の決意を聞いた彩音は、期待通りの応えに満足すると、少年の頬を優しく撫でながら微笑む。


「いいよ。まっきぃの好きなように遊んでみて……♡」
「うん……」


少年は恐る恐るミニチュアの街に手を伸ばした。そして、一番近くにあった民家に指を触れると、それは呆気なく潰れて、瓦礫へと姿を変えていく……。
少年は、次に隣の家に手を伸ばす。すると、また同じように粉々に砕け散ってしまう……。
少年は、まるで子供が初めておもちゃで遊ぶかのように、次々と街を破壊していった……。
その様子を眺めていた彩音は、真樹少年の無邪気な遊びを見て、クスリと笑ってしまう。


「ふふ、かわいい……」


彩音は、真樹少年を愛おしそうに見つめると、彼の首筋にキスをする。


「あ……」
「そんなに夢中になっちゃって、ほんとに可愛いなぁ……。もっといっぱい楽しんでね……。」


彩音の甘い言葉に誘われるように、真樹はミニチュアの街にさらに手を伸ばそうとする。
今や100倍の巨人と化した少年の手のひらだけでいくつもの家々を押し潰してしまえる。
無論、そこにいる小人たちも同様だ。彼らが逃げ回ろうと必死で走ったところで、巨大な少年からは遅すぎる速度で容易く巨大な手のひらの下に消し去ることが出来る。
今、少年は極小の街を圧倒的な力によって押し潰し、今までに経験したことのないその優越感に快感を感じているのだ。


「ふっ、ふっ……」


自然と少年の息遣いが荒くなり、興奮しているのが後ろから抱き着いている彩音からでもわかるほどだ。
そして、その興奮は少年の肉体にも変化が表れ始めていた……。


「ひゃっ!?」


突如ビクンと身体を震わせ、小さな悲鳴を上げる真樹少年。気付くと彼の股間に後ろから彩音の白い腕が伸ばされて、少年の股間をまさぐり始めていたのだ。彩音は、いたずらっぽく笑いながら少年に問いかけた。


「どうしたの?急に変な声出して……」
「な、なんでもない……」


真樹少年は恥ずかしそうに答えるが、すでに彩音の手の動きに反応してしまっていることを彼女は見抜いていた。


彩音は真樹を抱き寄せると、再び彼の耳元で囁いた。
――小人をイジメてコーフンしてたの……?
彩音がそう言うと同時に、真樹の小さなペニスに彼女の手が絡みつく。


「あ、ち、ちが……」
「ん~?何が違うのかなぁ~?」


彩音は楽しそうに聞き返しながら、ゆっくりと手を動かし始めた。最初は優しく包み込むように握っていたのだが、次第に強く握りしめ始める。そして、上下にしごき始めた。


「あっ……!」
「んふふ、乳首もこ~んなに硬くしちゃって……」


彩音は真樹の耳を甘噛みしながら、もう片方の手は真樹の服の中に滑り込ませる。そして、乳首を優しく指で弾いて刺激してくる。


「あ、お姉ちゃん……」
「はい、終わり~♪」


彩音は唐突に手を止めてしまう。もう少しで絶頂を迎えることが出来たというのに……。


「え……?」


突然のことに戸惑う真樹少年。彩音は、少し意地悪な声で言った。


「続きをしてほしかったら、なんでおっきくしたのか、正直に言ってごらん?」
「そ、それは……」
「言えないなら、もうおしまいだよ?」


彩音は、真樹少年の背中から離れると立ち上がってしまう。このままでは本当に終わってしまう……。


「や、やめないで……!!」


少年は懇願するように叫ぶと、ニヤぁと彩音が笑う。


「いい子だね。じゃ、どうしておっきくしたのかなぁ?」
「……お姉ちゃんのおっぱいが当たってたから……」
「それだけ?」
「……うん」
「へぇー」


彩音は、まだ物足りないといった様子で返事をすると、再びしゃがみ込んで真樹少年の顔に胸を押し付けてきた。
柔らかく温かい彩音の大きな胸に顔を挟まれると、幸せな気分になってしまう。言い詰められて緊張していた少年の心をほぐしていくかのように、優しい温もりを与えてくれる。


「誰にも言わないから、お姉ちゃんにホントの事教えて?そうしたらいっぱい気持ちよくさせてあげるから……」


彩音がそう囁くと、少年は自分の欲望を抑えきれず、とうとう言ってしまった……。


「ちっちゃい建物とか小人とか潰していくうちに、どんどん楽しくなってきちゃって……」
「それで?」
「イケナイって思ってても、止まらなくなっちゃって、ダメだと思えば思うほど興奮してきて……」
「ふふっ、やっぱりそうなんだ……。まっきぃはエッチなんだねぇ……」


彩音は、少年の頭をよしよしと撫でてあげた。


「だって、こんなの初めてで……」
「大丈夫、お姉ちゃんも一緒だよ?」
「ホント?」
「うん。まっきぃが小人の街を壊すの見てたら、私もドキドキしちゃった……。だから……」


彩音は真樹の頬にキスすると、そのまま舌で舐め回す。


「次は、私の番……。まっきぃのこと、もっと気持ちよくさせてあげるからね♡」


彩音がそう言うと少年のズボンを降ろし、パンツの中から大きくなった少年のモノを取り出す。
それは、先ほどの街を壊す興奮ですっかり大きくなっており、天を向いて震えていた。
彩音はそれを両手で優しく包むと、ガチガチになった愚息の感触を確かめる様にゆっくりと揉みしだいた。
少年の口から甘い吐息が漏れる。彩音は少年の反応を楽しみながら、今度はそれをゆっくりとしごき上げていく。


「あぅ……」
「もう、こんなになってる♡」


彩音のしなやかな細い指先が少年の肉棒を擦り上げるたびにビクンと震え、少年の股間の前に広がるミニチュアの街を見せつける様に何度も淫艶に摺り上げてゆく。
テーブルの街並みの小人たちからは、中層ビルのようなペニスが上空からこちらを見下ろしているように思えた。
まだピンク色の若い男性器は不愉快な匂いをまき散らしつつ、小人たちの目を離さない。しかもただそこに聳えているのではない。巨大少年の後ろにいる巨大な少女があの恐ろしい建造物のようなイツモツを何度もこすり上げているのだ。


ズン……。ズン……。ズン……。巨大な手のひらが上下に動くたびに、その振動と衝撃が街全体に伝わる。巨大な手の動きに合わせて、小さな街も揺れている。まるで、その光景は少年の男性器に支配された世界のように見えてくる。彼ら小人たちにとって、巨人の手淫に抗うことはできない。
そして、この圧倒的なスケールの差を実感させる光景に真樹は更なる興奮を覚えてしまった。
彩音は真樹のペニスをしごきながら、彼の耳元で囁いた。


「ほぉら、見える?まっきぃのおちんちんで、小人のみんなが倒れてるよ?」


真樹は、彩音の言うとおりに下界を見下ろす。すると、巨人の行為にパニックになった小人が我先にと建物から出てきたが、彩音の手淫による振動で足を取られ、思うように動けないでいる。
小人の中には車で逃げようとするものまでいたが、その車も巨人から見ればテントウムシよりも小さく、簡単に踏み潰されてしまうことだろう。


「みんな、まっきぃのおちんちんを見上げてるのわかる?」


彩音の言葉通り、小人たちは少年の巨根を眺めながら、これから自分たちの身に起こることを想像して恐怖している。
彩音は、そんな彼らをあざ笑うかのように見下ろしながら、真樹の耳に熱い口づけをした。


「あ、お姉ちゃん……」


彩音は近くの駅に止まっていた電車に手を伸ばして、一両だけ引きちぎって少年のペニスに当てた。


「ふふふ、まっきぃの、この電車よりも大きくなってる……凄いね」


彩音はそう言いながら、真樹の肉茎に電車を当てながら、ゆっくり上下に動かし始める。


「あぁ……ん……」


真樹は、あまりの快感に身を震わせてしまう。彩音はそんな真樹の姿を見てクスリと笑うと、電車を陰茎に強く押し当てグシャリと握り潰してしまった。


「やっぱり小人の電車くらいじゃ、このおちんちんには敵わないね」


彩音はそう言うと、潰された電車を放り投げて次の獲物を探す。そして、近くにあった5階建てほどの雑居ビルを見つけると彩音はそれに手を伸ばした。


「ほら、見て。今度はこのビルとどっちが強いか試してみよっか」


彩音は、手にしているビルを掴んで持ち上げると、真樹の股間に押し付けた。


「あぅ!」


彩音は、真樹の股間に押し付けながら、ビルを左右に動かす。すると、ズンッとひときわ大きな音を立てて、巨大なペニスがビルの中に突き刺さってしまった。
まるで、オナホールのようにされてしまったビル。窓の中には取り残された小人の姿も確認できた。


「ふふっ、どう?気持ちいい?」
「う、うん……。中でプチプチいろんなのが、潰れて気持ちいいよぉ……」
「じゃ、もっともっと気持ちよくなろうね……」


彩音はそう言うと、ビルが崩れようとお構いなしに、真樹のペニスをさらに強く握って激しく擦り上げた。


「あぁぁぁぁぁ!!!!」


真樹の悲鳴が響き渡る。それと同時に、ビルはガラガラと崩壊を始め、中にいた小人も瓦礫と共にペニスに押しつぶされて無残に死んでいった……。


「あっ、あっ……!」
「ふふ、どう?お姉ちゃんに気持ちよくされるの嬉しい?」
「う、うん……!気持ちいい……!」
「じゃ、もっと強くするね……!♡」


彩音はそういうと、さらに強く握り締め、ビルの残骸ごと真樹のモノを擦り上げ始めた。


「ああぁぁ!!」


彩音の手の中で、ビルは粉々に砕け散っていく。真樹は、ビルの崩壊の感触を感じながらも、彩音の手コキによってもたらされる快楽に酔いしれてしまう。


「うあ!……おねえちゃん……気持ちいい!……ぼくもう出ちゃいそ……!」
「ふふ……いっぱい出して良いんだよ?ほらほら♪」


彩音はさらにスピードを上げて真樹のモノをしごき上げる。同時に空いている手で玉袋を優しくマッサージしてくる。その巧みなテクニックの前に少年は限界に達しようとしていた……。


「うぅぅ!!出るぅぅ!!!」


ビュルルルルーーー!!! 勢い良く飛び出した精液は、そのまま真下のミニチュアの街に降り注ぎ、破壊の限りを尽くしていった。
おびただしい量の精液が、ビルや家、逃げ遅れたこびと達に雨のように降り注いでいく。
彩音は射精中のペニスを優しく撫で上げながら、真樹に問いかけた。


「ふふっ、いっぱい出たね……。気持ちよかった?」
「うん……。すごく気持ち良かった……」


100分の1しかないミニチュアの街のいたるところに、少年が吐き出した精液がまき散らされて白濁に染まっている。
そこに存在していた人間の建物や車などを押しつぶしながら散らばる精液の湖。巨人によって破壊された残骸や死体がぷかぷかと白濁の洪水の上に浮かんでいる。
少年は初めて経験する、圧倒的な優越感による強烈な刺激に腰を抜かしてしまい、へたり込んでしまう。しかし、すぐに彩音に抱きかかえられ、頭をなでてもらっていた。


「んちゅ……。ふふっ、まっきぃ可愛い♡」
「はぁ……。はぁ……」
「今日は、いっぱい頑張ったね♡続きは、また今度にしよっか……」


彩音はそう言うと、真樹の額にキスをして、彼を抱きかかえると歩き出した。
少年が、ミニチュアが広がっていたテーブルを振り返ると、そこには先ほどまであった小人の世界は消えてなくなり、いつもの光景に戻っていた。
まるで、先ほどまで行っていた大破壊が嘘のように、テーブルは静まり返っていた……。夢のような、不思議な体験をした少年は、またしても忘れられない思い出を彩音に植え付けられてしまったのであった……。