§
 朝潮と荒潮の二人が入ってきた時、本能的に嫌な予感がした。
 生真面目な少女の背後に、妖しげな荒潮の影。朝潮の肩に手を肩に手を置きながら、普段の微笑みにさらに意味深な笑みをたたえている。
 私立に通う女子小学生のような見た目の二人。彼女らをみた時、予感は確信に変わった。

 まっすぐな敬礼の後、いつもほハキハキとした調子で、
「司令官は小さくなるのがお好きなのですか?」
 単刀直入に切り出した。
「ぶはっ!」
 たまらず浦風が吹き出す。
 私もぽとりと万年筆を取り落とし、紙面にインクが飛び散った。
「司令官がお望みとあらば、朝潮、いつでもお相手いたします!」
「待て待て待て! 朝潮、お前何を言っているかわかってるのか?」
「……?」
 キョトンと小首を傾げる。
 やはり荒潮だ。余計なことを吹き込んだに違いない。きつい目線をくれてやったが、涼しい顔で受け流されてしまった。
「あ、うち、用事があったんじゃった」
 いたたまれず浦風が逃げ出す。ボロを出したくないのだ。
「朝潮にできることがあれば、何なりとお申し付けください!」
 純朴な朝潮はなお妹の嘘を信じ込んでいる。

「おい、荒潮」
「な~に~?」
「”な~に~?”じゃないだろ! お前朝潮に何を吹き込んだ? そもそもどこでそれを……!」
 そばに呼び寄せた荒潮に囁くも、声を自然と荒げてしまう。
「さあねぇ。でも、カーテンはちゃ~んと閉めておいた方がいいわよぉ?」
 あっけらかんと言い放つ。
 私は天を仰いで顔を覆った。
 なんてことだ。荒潮は浜風に懇願する私を見かけたに違いない。さっと身を引いてから覗き込み、良いものを見たとクスクス笑ったことだろう。そして、姉をけしかけ、からかいに来たのだ。
「お前、異動させてやろうか?」
「あらあら素敵ねぇ。艦娘に迫ったこと、あなたのおかしな趣味、あちこちに広まっちゃうわよぉ? 文字通り、津々浦々に、ね?」
「くそったれ」
 免職、いや、軍法会議は避けられない。そうなれば待っているのは、完璧な社会的死だ。
 ダメだ、完全にペースに飲まれている。
 背伸びをして荒潮は私の耳を掴み、そっと耳打ちした。
「まだ朝潮ちゃんにしか教えてないわ。でも私のいう通りにしなかったら、ねえ? 朝潮ちゃんには色々言ってあるから、全部従わないと後が怖いわよぉ〜?」
 完全に弱みを握られていた。もはや絶対的優位は荒潮にあり、私はその掌上に回らされるしかない。
 そしてフッと吐息を吹きかけると、ピクリとする私を笑って踵を下げた。

「では朝潮、任務に就かせて頂きます」
「なぁ朝潮、考え直してくれ。どういう意味かわかってるのか? 君がしていいことじゃない」
「そのようにおっしゃるのも決まっていると伺いました」
「違う、本心だ。命令だ朝潮。やめなさい」
「あら私、みんなに言わなくちゃいけないことができたわぁ?」
「……わかった、好きにしてくれ」
「はい!」

 私はげっそりとして肩を落とす。年端もいかない小娘に完全に遊ばれている。
「提督はね、いつもみんなの上に立って疲れてるの。だから、無理やり、そう、うんと無理やりひどいことをされたくなるの。提督のために、ちゃんとねじ伏せるのよ? それが本望だから、ね」
 指先で私の背中をくるくるとなぞりながら荒潮が言ってのける。
 任務とあれば朝潮は誠心誠意それを遂行するだろう。どんなに倫理に悖る行為でも、迷いなく踏み倒す。その忠誠は何より強力だ。
 誰よりそれを知っている荒潮は、限界までそれを利用するに違いない。
 私のためを思って、朝潮は私を辱め倒すつもりだ。

「それじゃあいくわねぇ」
 ああ、またこの感覚だ。二度と味わうまいと思った縮小感。それとともに、二人の幼女が巨人へ変貌していく。赤絨毯が草地のように変わり、そして目の前に巨大な革靴が四つ、私を睥睨し立ちふさがるのだ。
「ふふっ、随分ちっちゃな上官ねぇ」
「荒潮、失礼ですよ」
 そんな姉の声も適当にあしらいながら、荒潮は私の方に屈み込んだ。思わずヒッと言って頭を守ってしまう。
 しばらくしてそちらを見やれば、ストッキングに包まれた脚が斜めにそびえ立っているのが見えた。腿と脛が、発育途上でその肉付きの良さを見せ始めている。もう少しすれば見事な美脚になるだろう。それが、押しつぶされて横に広がり、私に影を落とす。茶色のストッキングからうっすらショーツが透け、近づくことでよりスケール感を増した荒潮が、意味深な笑いをたたえ見下ろしていた。

 怯える小人にクスクスと笑いながら、荒潮が私の体に指を巻きつける。全身を拘束すると、そのまま持ち上げた。
 私の前に、巨大な朝潮の顔が広がる。目前に、みずみずしく光る唇が目に入った。
「えいっ♪」
「ひゃ?!」
 そしてそのまま朝潮の唇に押し付けられる。視界の中で膨れ上がった美しいピンクが、すぐさま私の顔に密着する。綺麗な形の唇に挟まれ、顔中がそのぷるぷるとした柔らかさに包まれた。
「提督さんはこうして無理やり口の中に入れられるのが好きなのよ〜? しっかり持ってちょうだい」
 そして朝潮に私を手渡す。冷え性なのか少しひんやりした両手で私を包み、朝潮は手の中の小人を当惑して見下ろす。
「それなら……」
 ゆっくりと私を口元に寄せる。
 一度柔らかな唇は私を深く受け止めた。幼くぷにぷにとしていて、間近で見れば色っぽい。そしてそれがほんの僅かに開くと、すぐさま私をその中に差し入れる。
 頭が、甘酸っぱい香りの口内へと入り込んだ。暗く、蒸し暑く、重い湿り気が私を襲う。息を飲む音がその中に広がっていく。そんな頰に、ゆっくり生暖かい何かが触れた。
 朝潮が舌をぐいと私の顔に押し付ける。恐る恐る舐め上げ、唾液を満遍なく絡める。小さな口で私を頬張り、慣れない舌遣いで舐め回すのだ。ものを咥える苦しさに、時折息苦しげにンッと喉奥がなる。唇を動かすたびに口内に光が漏れては閉ざされた。その最中にも、舌は私の頰を、唇を、首を、口内を、舐め回していく。
 荒潮が愉快そうに忍笑いするのが気配でわかる。が、幼い部下の口の中ではそれも聞こえない。あらゆる穴に甘い唾液が入り込み、私は激しく咳き込むばかりだ。
 職務に忠実な少女は、しかし丹念に私を嬲っていく。

「朝潮ちゃん、そろそろやめないと死んじゃうわよぉ?」
「えっ、す、すみませんっ!」
 慌てて口から私を抜き取る。唾液が糸を引き、そして切れた。
「うふふっ、上手に出来て司令官も喜んでるわ。そうでしょう?」
「あ、ああ……」
 威圧するように言われ、私はそう言うことしかできない。
 自身の唾液をハンカチで拭き取りながらも、そんな私の嘘に朝潮は勇気付けられてしまう。私を疑うことを知らない朝潮に、それだけで全ては肯定された。

 私を受け取ると、優越感たっぷりに荒潮は笑った。もはやこの幼い女帝は、手中の上官をおもちゃとしてしか認識してない。いかに面白く姉で遊ぶか、いかに惨めに私を弄ぶか。私は文字通り、妖艶な少女の手のひらの上だった。


 朝潮の手を取り立ち上がると、荒潮は私を床に下ろした。
 私は四本の柱に囲まれ、当惑しながら二人を見上げる。天高く続くニーソックスとストッキングの黒に茶色。そしてスカートの口の中に垣間見えるショーツが二つ目に飛び込み、あとは延々続く制服の塔。吊りスカートは胸までを覆い、気品あるそのデザインが朝潮たちをとても可憐に見せた。
 そしてロングヘアの少女二人が、私を囲みその巨躯の上から見下ろしている。

 荒潮が、目で私に何かを命じた。
 言えというのだ。
 自分がどうして欲しいか、その口で伝えろと。
 あとは唇に手を当て、私の反応を楽しむばかり。
「あの、なんだ」
 私は羞恥に顔を真っ赤に熱くして俯いた。言わざるを得ない。しかしとても言えなんかしない。
 その時、目前にある巨大なローファーが、早くしろという風にトントンとつま先を突いた。
 私はもうヤケになって、朝潮の磨かれたローファーに語りかける。そこに映り込む小さな私が、心底情けない。
「はい、なんでしょうか」
「悪いがその、……踏んではもらえないだろうか」
「踏む??」
「そうだ、その足で、私を踏んでくれないか。ああ、靴を脱いでだぞ! そうでないと死んでしまう」
「しょっ、承知しました! 御命令なのでしたら朝潮、なんでも致します!」
 ああ、こんな矮躯の私に敬語を使わないで欲しい。その言葉遣いが余計に私を惨めにさせる。立場も、それが朝潮であることも私に思い出させ、滑稽さと屈辱感が弥が上に増していく。

「では、失礼します」
 靴を脱ぎ敬礼してから、仕事に当たった。
 恐る恐る朝潮が私に足を重ねる。足先でゆっくり胸に近づけていく。そして触れるとビクッと退いてから、ついに私にのしかかった。
 朝潮の足を真正面から見せつけられた私は、その巨大さに恐怖した。大人の手に収まってしまう足は、今や私の胴より大きな巨人の足だった。薄い生地には指の形と爪の輪郭がうっすら浮かび、いやでも少女の足だとわかってしまう。これに今から踏まれるのだ。
 一瞬触れた爪先が、親指の感触を克明に私に残す。そして一瞬怯むと、ためらいがちに私の上に馬乗りになった。
 今しがたローファーから出てきたばかりの足だ。子供の代謝の良さはニーソックスに染み通り、蒸れはせずともしっとり熱い。綺麗な形の足が、輪郭を私に押し付ける。幼い起伏が私に乗っかる。すまなそうに私にわずかな重みをかけていく。それだけで私は動けない。
 ぐぐっと朝潮の足の重みが加わっていき肺が押しつぶされていった。母指球が胸を圧迫し、踵が股間に容赦なく沈んでいく。思わず咳き込むと、朝潮は慌てて足を浮かせた。
「あらぁ〜ダメよ朝潮ちゃん、ちゃんと踏まないとって言ったじゃない」
「でも司令官が……」
「その提督が望んでるのに、朝潮ちゃんは嫌なのかしら?」
 巨大な少女二人の囁き声。

 そして折れた朝潮は私を見下ろし、拳を胸にうろたえると、ぎゅっと目を瞑り、思い切って足を伸ばした。
「〜〜!」
「うぐぁっ……!!」
 それはとんでもない加圧だった。本来なら片腕で軽々持ち上げられるような、身の丈150センチ、40キロにも満たないような女児が、もはや私を容易に踏み潰せる重量で私を踏むのだ。私が喜ぶようにと無理をするものだから加減を知らず、ギリギリと骨が悲鳴をあげる、体熱が私になだれ込む。湯に濡れた何枚もの敷布団が落下してきたような感覚。到底耐えられっこなかった。
 私のために、グリグリと朝潮は足を左右に振った。支点となった踵が私の股間にねじ込まれる。破裂するのではないかという恐怖が私をいっぱいにした。朝潮は偽りの私の命に忠実に従って、私を辱めたのだ。
 目前で振られる足先が、ふんわりと湿った香りを私にふりかける。そして不意に止まると、そのまま私の顔にのしかかってきた。
「司令官、申し訳ありません、でも司令官がお望みなのであれば……」
 鈴のような声が震え、私に許しをこう。そうしている間にも親指は私の顔にその形を刷り込み、唇にすべすべとした表面を押し付け、顔全体をその感触で拭った。ズリズリと指の腹が鼻を押しつぶす。そして生花のような香りを私に叩き込む。私のうめき声はわずかに漏れてその繊維の間にかき消え、指紋が私の額をくすぐった。
「朝潮ちゃん、ちゃぁんと最後までしなきゃダメよ?」
「ッ……」
 荒潮の声に答えて、布団大の朝潮の足が上下に動き始めた。足裏全体を私に擦り付け、惜しげも無くその全てを私に植え付ける。それは誠意ある侮辱であり、敬意を込めた躾だった。私を骨の髄まで小人にするのだ。幼女と言って良い朝潮にすら敵わない。いや、その足先、親指だけで十分だ。
 幼女は塔のような体の一番下、その顔からはるか下に転がる小虫を踏みつけた。踏みにじり、擦り付け、ぎゅっと体重をかけた。

 本来それはあってはならないことだ。部下に、それも娘同然の幼女に踏まれるなど絶対に許されない。まともな大人であれば、激怒どころか手の一つや二つあげたって構わないだろう。
 しかし、私にはそんな気持ちは到底起こらなかった。
 いや、それどころではなかったのだ。私には別の何かが頭をもたげていた。
(どうして、どうして私は濡れているんだ……!?)
 朝潮の踵の下に、熱く湿る感触があった。
 ありえない、絶対ありえない。幼女にこんな体で踏まれて悦ぶなど、こんな、人権も立場も体も沽券も踏みにじられて濡れるなど、絶対にありえない!
 しかし私は性感を抑えきれなかった。呼吸は喘ぎ始めて朝潮の足に息を吐いては吸って、思わずニーソの足裏を握りしめる。密着する感触に抗いがたい疼きを感じ、輪郭を知れば知るほど幼く感じる足に興奮を隠しきれない。この娘の足に虜にされているのだ。
 そんな様を、荒潮はクスクス笑っている。さぞかし愉快だろう。上官の弱みを握り、あまつさえ心身さえ掌握したのだ。その上何も知らない無垢な姉を唆し、もっとも屈辱的な性欲処理をさせている。
 私は巨塔のような幼女二人の足元で床に転がされ、踏まれながら快感に呻いた。巨大な少女たちのひしめく建物の隅で、幼女二人に陵辱されている。

 そして遠慮がちに、しかし確かな意思を持って朝潮が私の股間につま先をねじ込んだ時、私はもう耐えることなど出来なかった。
 突き立てられた足指が指の股で私の股間を圧迫した。少女の靴下が私の陰茎を擦り回した。
 そして思いっきりそれを挟み付けた時、電撃にもした感覚が私を貫く。

 朝潮の足の下で痙攣する私。何度も何度も下着へ劣情を吐き出し、なお踏まれ続けるという事実に射精を続ける。
「朝潮ちゃん、もう良いわよぉ?」
「は、はい」
 ゆっくり足をあげる。汚されきった私が現れた。
「後は私がするから、朝潮ちゃんは戻って良いわよ。うふふっ、提督も大喜びしてるわ」
「で、では朝潮、これで失礼いたします」
 誠意ある声に照らされながら、小さな私は何をいうこともできなかった。


§
「何で呼ばれたか、わかるな?」
「あらぁ何かしら〜?」
 呼びつけられた荒潮はクスクス笑って小柄な体を揺らす。
「お前、私をなんだと思ってる。仮にも上官だぞ」
「そしてびっくりするような変態さん、でしょ?」
「貴様……!」
 わずかに怒気を孕んだ私にも、荒潮は余裕の表情を崩さない。
「あらあら、嘘はついてないわよ?」
 そして一歩私に近寄る。
「提督はぁ、浜風ちゃんにムラムラして返り討ち、そして目覚めちゃったのよね〜?」
「荒潮、お前どこから見てたっ!?」
「ぜ・ん・ぶ♪」
 私の横に擦り寄り、ポソッと耳打つ。

 そして執務机に腰をかけると、ストッキングに包まれた膝を組む。
 思わず私は後ずさった。
「そして、朝潮ちゃんに踏まれて喜んだ。そうよねぇ? あなたは、朝潮ちゃんのちっちゃいあんよに踏まれて、情けなくビュービューお漏らし。うふふふふっ、とーっても面白かったわぁ?」
 靴を脱いで、荒潮が足先を伸ばす。トントンと胸をつま先で突き、つつつっとそのまま首をなぞりあげた。目をそらす私の顎を茶色いストッキングの先で上げさせ、超然と私を見下ろす。
「朝潮ちゃんの小さな足はどうだったかしら。20センチしかない足にグリグリ踏まれて出しちゃうなんて、すごく気持ちよかった、そうよねぇ? あの子、汗はかかないけれど体温は高いの。1日働いてすっかり疲れた足、随分気持ちよかったのね〜」
 なおも顎を足先でなぞる荒潮。私はそれを払いのけられない。
「……あんなに刺激されれば、不可抗力だ」
「あらあら、まだ自分が普通の男に戻れると思ってるのかしら? 物分かりが悪い小人さんだこと。そうねぇ、私がたっぷり教えてあげれば、認めてくれるかしら〜?」
「やめろっ!」

 しかしもう遅かった。視界の中で荒潮と机ががどんどん登っていく。目前をつま先がかすめ、そしてすぐにその足裏が私を見下ろした。執務室が広がっていき、椅子はもうテーブルのように大きい。
「まずは半分ってところね〜」
 もう身長は荒潮の股下の長さにさえ劣っていた。赤子のような背格好から見上げる荒潮は、妖艶な笑みを浮かべたままクスクスと笑っている。
「わかってるでしょう? 荒潮からは逃げられないって」
 長い荒潮の脚が、逃げ出さんとする私の顔を椅子に押し付ける。私のこの重たい椅子は、荒潮の力ではうごかせないような代物。そんな弱い脚力が、万力のように私を椅子の背に減り込ませる。細やかな足先が私の顔を覆い、その蒸れた感触を刻み込んだ。
「あらあら弱々しいのねぇ。うふふっ、まだ自分の趣味が受け入れられないなら、私がた〜っぷり教えてあ・げ・る♪」
 荒潮が、組んだ脚の上に肘をついて屈み込む。わずかにクセッ毛な茶髪が、ゆらりと揺れた。
「ふふっ、この間はあんなに浜風ちゃんに苛めてもらったのに、もう忘れちゃったの? 自分よりおっきな足で無理やり射精させられて、ストッキングの中に閉じ込められて。しかもそれで悦んじゃったのよね〜。どんな感触だったかしら? 何が見えたのかしら。汗っかきなお姉さんのお尻にぎゅうぎゅう詰めで、気持ちよかったのよね〜。最後にはあんなに頼み込んで胸でしてもらって、ドロドロにされてるのにあーんなに嬉しそうな顔しちゃって。可愛かったわぁ〜」
 スリ、スリ、と足の甲で頰を撫でられる。膨らみ始めた太ももの丸みを見せつけられ、揺れるスカートのフリルがチラつく。その上すべすべと滑らかなストッキングと、その奥に感じる足の立体感が生々しく、私は呼吸も忘れて荒潮の声にくすぐられていた。
「朝潮ちゃんの小さな足も好きなのね〜? 朝潮ちゃんのニーソ足コキ、クセになっちゃったかしら。誠実に誠実に凌辱するの、朝潮ちゃんしかできないものね〜。私も朝潮ちゃんもうんと小柄よ? あなたなら私たちの足なんて手のひらに十分収められる大きさなの、わかるわよねえ? それが体全体を覆っちゃって、動けないまましごき倒されて……うふふっ、とっても面白かったわよ?」
 催眠をかけるように、ゆっくりと、ねっとりと私に語りかける。親指で首筋を撫で上げ、耳を摘み、何度も何度も唇をつま先でなぞり……。
 これは調教だった。齢十と少しを数える小娘に、いや、自分の娘のような幼女に、上下関係と性癖を刷り込んでいるのだ。

 荒潮は蠱惑的な吐息を混じらせ、そっと囁く。
 想像してみて、と一言。
 並ぶ艦娘たちの靴、その片隅で一等小さな朝潮の革靴に、もう米粒ほどの自分が入れられたさまを。そこから開く大穴に、朝潮の幼い足が現れるのを。すぐさまそれは自分を襲い、私の何万倍もの質量で私を押しつぶすだろう。黒いソックスの繊維に絡め取られ、動くこともできずインソールに沈む。朝潮は気づかない。そして靴の中で、無限の射精とともに踏み潰される。
 克明に浮かぶ朝潮の足。その蒸れ、湿気、香り。いや、今まさに私を撫でる、荒潮の足がそれらを想起させた。記憶をこじ開けられる。抵抗することなどできない。

 それともこんなのはどうかしら、と荒潮は言う。
 豆粒大にされ、朝潮のショーツ、そのクロッチに埋め込まれる私。生真面目な彼女が絶対に人に見せたりしない場所に、あろうことか全身で密着し続ける。朝潮とて生理現象は免れない。汗をかくだろう。汚れもするだろう。上官をそれで嬲りながら。未熟なスジにはまり込み、違和感に度々朝潮はそこに触れたり、脚をモジつかせたりするはずだ。
 そうなればどうなるかしら、と荒潮が笑う。

 或いは。
 赤ん坊のような私をこのまま外に放り出せばどうなるか。左右を闊歩する巨大な艦娘達の脚の間、時に蹴られ、時に尻に殴り倒され、百人を超える彼女らに交互に弄ばれる。あるものは私をからかい倒し何ほどか私を辱めるに違いない。私を憎からず思うものは夜伽に走り、欲望を私にぶちまける者もいるだろう。浦風より尚激しく。
「提督は自分の無力さを知るべきね〜。巨大な女の子がたくさんいる、その真ん中にいるのよ? うふふっ、これからが楽しみねぇ〜」
「や、やめろ、私を愚弄するのは……」
「あらあらステキ。でもズボンを濡らしてなかったらもっとステキだったわね?」
「なっ……!?」
 気付けば、私はの下腹部は著しく反応していた。少女の言葉だけで、極度の昂りを覚えていたのだ。
 それだけじゃない。荒潮の言葉に酩酊し、心臓は更なる刺激に餓えていた。今すぐ、目の前の娘の巨躯に滅茶苦茶にされたい。そう思わずにはいられなかった。荒潮の手中にある私の心身は嘘をつけず、煽られるがままに疼きに悶えさせられる。
「違う、嘘だ、コレは……」
「今さら繕っても遅いわよ〜? それにぃ、もう隠す必要なんてないじゃない。ねぇ?」
「しかし……」
 狼狽する私を荒潮は愉しげに見下ろし、手で口元を隠しながらもその表情は悪戯な表情に満ちている。
「提督は女の子に縮められるのが好きなの。そうでしょう?」
「ちが、ッ!」
 反駁しようとする私の股を、茶色の足先が軽く小突く。ペニスに流入する血の気と熱に、暴発への恐れが私を握りしめた。

 反駁すれば荒潮に踏まれ、私は私を裏切って粗相をするだろう。自分の嘘を自ら暴露し、ひたすら惨めな姿を嘲弄され続けることになる。それは避けねばならなかった。
「……その、通りだ」
「うふふっ、よく言えました〜。提督はぁ、女の子に縮められてぇ、苛められてぇ、虫みたいに扱われるのが好きな小人さん♪ あらあら大変、私たちの上官はとんでもないヘンタイさんだったのねぇ」
「……ッ、もういいだろ? 早く戻してくれ」
「嘘はいけないわよ〜?」
 ツンとストッキングの脚が股間を突く。
 呻きながら、もう私は脂汗さえ流さんばかりに疼いていた。荒潮の言葉責めに寸止めを食らっているに等しく、限界と言っていい。今すぐ、今すぐこの拷問から解放されたかった。
 願わくば、願わくば今すぐ踏んでほしい。しかしその惨めさを思えば、一刻も早く物陰でこの小さな獣を鎮めねばならない。踏んでほしい。しかし……!
「お願いだから離してくれっ! どうかなりそうなんだよ!」
「ならぁ、荒潮が手伝ってあげる」
 そして私の顔に足を突きつける。ふわっと風が起き、唇に爪が触れた。
「キスして?」
「おまえ……ッ」
 しかしそれは、全て見透かしての行動だった。
 昂ぶった私の前に巨大な少女が一人、ストッキングを艶めかせながら聳えている。ただでさえ蠱惑的な荒潮が、濃密な妖艶さを振りまいて私を弄ぶ。耐えられるわけがない。

 気づいた時には私は震える手でその滑らかな足に両手を添え、恐る恐る口を近づけていた。
 ナイロンが織りなす繊細な感触が、唇に触れる。肌から立ち上る香りや体熱が鼻を撫でた。生地の奥に透ける爪へ口をつけ、年端もいかない娘に隷属を誓ってしまう。止められなかった。汗にしっとりと温かなストッキングにどうしようもなく私を惹きつけられていた。
 その女性的な足先が、私の唇をこじ開ける。
「うふふっ、可愛いのね。荒潮のこ〜んなちっちゃな足にキスして、ワンちゃんかしら。ねえ?」
 愉悦を声に滲ませながら、荒潮が私の口を足で犯す。ストッキングの足指をねじ込み、蒸れた香りを、その輪郭を、その体積を、私の口に思い知らせる。
 私の口には、並ぶ小さな足指たちの、その数本程しか口に入らなかった。それで十分なのだ。歯を、舌を、内頬を撫で回され、喉の奥まで突っ込まれる。唾液でストッキングを濡らし、内に焚き込んだその汗や香りを染み出させる。
 口の中は荒潮のストッキングの味でいっぱいになり、他には何も入らない。私は大口を開ける苦しさに涙dsrたたえながら、足指の蠢きに苛まれるしかない。

 そして、私の歯がストッキングの繊維に入り込み、ツプリと一部を裂いてしまう。
「あらあら破いちゃったの? いけない子ねぇ」
 クスクス笑いながら、頰を染めた荒潮は叱るように私の口を蹂躙する。穴から覗く親指と人差し指、その指の股で、唇を挟み、舌を摘まみ出す。
 そして最後にわたしの唇をつま先でなぞると、
「はい、約束のご褒美♪」
 一気に私のズボンへ足を突っ込んだ。
「うぐっ?!」
 よもや突然陰部を踏まれるとは思わなかった私は悲鳴をあげる。既に荒潮に責められてチャックやベルトは解き放たれており、大きな足を止めるものは何もない。
 すぐさま私の棒を探り当てると、ストッキングは穴の中へそれを飲み込んでしまった。ペニスが穴からストッキングの中へ、滑り込んでしまったのだ。
 荒潮の足裏と、ストッキングの繊維を掻き分ける感触に貫かれる。
 「あははははっ! そんなに慌てることないじゃない。荒潮の靴下にねじ込まれちゃって、気持ちいいのかしらぁ? ……声も出ないみたいねぇ。ならいいわぁ〜、もーっとしてあげる♪」
 ケラケラ笑いながらも、荒潮は私のペニスを足指でつまみ、しごき上げる。少女の足先にレイプされる感覚が、あらゆる思考を吹き飛ばした。唾液と汗の混ざり合った粘液が、私の陰茎に絡みつく。柔らかな妖女の指と、ストッキングの伸縮性ある感触。思わずよだれさえ垂れ始める。

「すっごい顔してるわよぉ〜? 可哀想だからぁ、荒潮が隠してあげるわね〜?」
 そういうや否や、私の顔をもう片足で押しつぶす。叫びを上げれば、荒潮はなお愉快そうに笑うばかりだ。
 悶えることもできずに、濃密なストッキングの香りに鼻孔を侵される。もちろん股間はとんでもない快楽が飛び交い、あまりに惨めな足コキが続いている。巨人となった荒潮に、もはや足指一本にさえ敵わない。為すがままに駆逐艦娘に辱め続けられ、もはや限界などとっくに超えていた。
 万力のように締め上げる荒潮の足指が、容易には射精を許さない。尚もしごき上げてはペニスに濃密な快を絞り込み、破裂しそうなほどいっぱいになる。小さな足の柔らかさ、薄い指紋の亀頭責め、そしてまとわりつくストッキングの感触に、気が触れるほどの快感でぶちのめされる。
「そろそろ可愛そうかしら。仕方ないわね〜♪」
「〜〜ッ!!」
 荒潮が一気にグリグリと指をくねらす。
 それに絞り出されるように、荒潮にとっては僅かな、本当に僅かな劣情を、足の中へ吐き出した。


「はやいのねぇ。つまんないの」
 そうしてウエットティッシュで足を拭うと、小馬鹿にしたように笑ってみせる。
「うふふ、少ないから掃除が楽で助かるわね〜。あなたは随分辛そうだけど、もしかして疲れちゃったのかしら?」
 拷問のような激しい責めに、応える気力など微塵もない。
「おチビさんは大変ねぇ。……私はまだなーんにもしてないのに」
「お前、まさか……」
「どうしたのかしらぁ〜?」
 クスクス笑いながら腿を広げ、つつつと指先を這わせる。誘惑する女豹のようななまめかしさで、そのラインを強調していく。
「〜〜っ!!」
 本能的な恐怖に囚われ、私は席を飛び降りた。最後の力を振り絞り、もつれる脚で性的巨人の領域から逃げ出す。
「あらあらうふふっ♪ ずいぶん慌ててどうしたのかしらぁ」
 背後で幼女の姿をした妖女が歩き出す。軽い足取りで大きな一歩が迫り、荒潮の足裏に散々いたぶられた体は思うようには進まない。
「足元で走り回ったら危ないわよぉ~?」
 そんな声と共に、前方に荒潮の脚が振り下ろされた。ストッキングに包まれたその太ももにまともにぶつかり、つんのめるようにして反転すれば、そこにも荒潮の脚がある。絶望と共に見上げれば、私を両脚の間に収めた荒潮は、その茶髪を優雅に揺らしつつ真下の私を嘲笑していた。
「ひぃっ!?」
 もはや逃げ場などないというのに、私は目前のソファによじ登り、なお逃げようともがき始めた。
 しなを作りながらソファに乗る荒潮。そして私の足首を掴むと、ひょいと持ち上げる。
「つ・か・ま・え・たっ♪」
 そう言ってぱっと手を離す。自由落下を始めた視界は、私立の制服のようなその服をとらえ、そして衝撃と共に巨人の威容を仰視した。
「楽しめるといいのだけれどね~」
 荒潮は軽やかな声音でそう言うと、その軽い体で私の上に座り込む。
 
 その光景は、私の眼に克明に映り込み私を魅了した。
 花のように広がるスカートが、私にその内側を見せつける。そして、そんな荒潮の陰でフリルが輝いているのだ。そこから伸びる太ももは、巨大さのあまりなんとも肉感的で生々しい。太ももから臀部までの丸みはむちりとしていて、間にショーツと股間の膨らみを挟んでいる。それが、私をまたぎ越していた。
 ズイッと荒潮が尻を突き出す。
 私の目に一瞬、背筋から尾てい骨、そして尻の谷間まで稜線が見た。そして視界を覆う、ストッキングに密着した臀部。ランガードが真上へやってくると、ショーツが私を見下ろす。私はなすすべなく荒潮に踏まれるのを待つことしか出来ない。

「いただきまーすっ、と」
 そして少女が、ペタンと軽い腰を下ろした。
 あくまでふわりと軽いそぶりで降りて来た荒潮の体に、一瞬重くないのではないかと錯覚する。
「……うぐっ!!?」
 そして、次いでやってきた本物の質量が、私を踏み潰した。
 みちっと詰まった臀部が私の顔を挟みつけ、強く強くソファに押し付ける。その質量によりソファはどこまでも沈んでいき、すぐに私は外界から隔絶されてしまった。私を全て、荒潮の下半身が埋め尽くしたのだ。
 少女らしいあひる座りで荒潮は私の上に座り込む。しかし如何に華奢な荒潮とても、私にとってその体は優に8メートルを超える巨娘だ。ジタバタともがく足は太ももの真ん中にも届かず、肌を蹴っては弾き返されるばかり。なにより腿と臀部はずっしりと重く、スカートに隠されていたその肉付きは熟れ始めていた。
「私、そーんなに重くないわよ〜? 男の人ならすぐ抜け出せるわよね? ましてあなたは私の上官でしょう? うふふ♪」
 楽しげにお尻を振って荒潮が囃し立てる。ショーツやストッキングは尻の割れ目に食い込んで行き、どんどん私は荒潮の尻に埋もれていった。抜け出すどころか、私は顔を振ることさえできはない。自分の体よりも太い太ももはがっちり私の胴を挟み込んでいるのだ。私の足先でようやっとスカートが途切れるほどにこの体は小さく、荒潮は比較を絶して大きかった。
 私は完全にその短いスカートの中に隠し切られていたのだ。

 夏の暑さにスカートの中は熱がこもり、ストッキングはしっとりとして荒潮の香りが染みついている。顔の何倍もの大きさの尻たぶに挟まれて、顔面騎乗位とも言えない体勢だった。
 足をスカートのフリルがくすぐる。荒潮が笑っているのだ。
「すっかり見えなくなっちゃった♪ 本当に小さくて、クッションにもならない。……このままお股擦りつけたら、どうなっちゃうかしらねぇ?」
「ッ?!」
 叫びは荒潮の重みに圧殺された。
 そしてすぐに、次なる拷問が始まる。
 ギシッと音を立てて荒潮が股の間に手をついた。
 次いで尻を突き出すと、私の体を絞るように腰を滑らせる。絶叫したいくらいの圧迫感も、荒潮の尻に阻まれ吐息一つ漏らせない。そんな非力な私に笑みを漏らすと、荒潮は一度腰を戻した。そして、もう一度、グイっと腰を一振り。スカートを揺らし、徐々にその尻を動かす速度を上げていく。
 荒潮が私に股間をこすりつけ始めたのだ。
 私の無駄な抵抗は、僅かに荒潮の股の間で足をばたつかせることだけ。そうするうちにも、私の顔はどんどん荒潮のストッキングに窒息していく。そして遂には、激しく股間を前後し暴走する荒潮に、凌辱され始めていた。
「ム゛ーッ!! ム゛ーーッ!!」
「あらあら変な声だすのねぇ〜、ッ!」
 ゆったりした声に艶が混じる。グリグリと私の顔に秘部を擦り付け、そこには一片の遠慮もない。心行くままに私で快感を得て憚ることなく、何度も何度も股を擦り付けては僅かに喉を鳴らすだけ。

 その様はまるで揺れる小鳥のようだったろう。それにふさわしい小躯は執務室の片隅で揺れていたことだろう。
 しかしわたしには天変地異に他ならなかった。
 荒潮の陰部はなるほどふんわりとショーツに纏われてぷにぷにと柔らかく、未熟な膨らみは甘やかな香りさえ纏っていた。しかしその柔軟さのせいで、秘部は顔全体うぃ均等に覆いつくし、圧迫感、窒息感を極限まで高めてしまう。
 すべすべとしたストッキングは、ぴっちり下半身に張り付きながらわたしの顔を愛撫しつづけ、そしてほんのりと湿り気を帯び始めた。
「う゛ッ~~~」
 蛙のような私の悲鳴。私には、もう重いのか軽いのかもわからない。
 ゆさゆさと私に跨り揺れる荒潮は、僅かな移動で激しくソファを揺らす。腿の長さでさえ2メートルを優に越す荒潮だ。オナニーの道具にされれば壊れてしまうとも限らなかった。
「いいわぁこれッ、おマメにあたって、とっても、んッ、好きよ♡ 小さい提督って、なんでこんなに可愛いのかしらぁ。クセになっちゃうくらい♡ だからぁ、も~っとしてあげるわねぇ〜?」
 クスクス笑いに時折喘ぎ声を織り交ぜながら、荒潮が小人を嘲弄する。もはや誰にも止められないその一人遊びは、私を肴にしてどこまでも高まって行くのだ。

「提督はぁ、朝潮ちゃんに踏まれてぇ、私にすがりついて足コキしてもらったのよねぇ〜。でもまだまだしたりないみたいね? 私のあそこで無茶苦茶にされてるのに、とっても元気になってるわよぉ〜? うふふっ、どこまでもつかしら〜」
 ぬちぬちとストッキングが濡れ始め、荒潮は私を愛液まみれにする。スカートの中で私は直立姿勢のまま、自慰の道具だ。
 ……そして巨大な荒潮による辱めに、私は抗い難く興奮していた。
 濃密な荒潮の香りが直接体になだれ込んでくる。あまつさえ蜜でストッキングはびしょ濡れ。色を濃くしたストッキングの生地は、尻の素肌に張り付きますます荒潮を感じさせてくる。淫らな水音が耳を犯し、荒潮のオナニーの最中にいることが嫌でもわかってしまうのだ。

 ペニスに熱がたまって行く。再び疼きが蘇り、棒が切ない蜜で膨らんで行く。
 もう無理だ。
 そう思った時。
「そろそろかしら」
 やおら荒潮が腰を上げた。
 頭上にふわりとスカートが浮かぶ。荒潮が膝立ちになったのだ。
 そして太ももからストッキングをずり降ろして行く。腿と下着を露出させ、膝立ちに私の前にそびえた荒潮が、私を眼下に舌なめずりをした。
「行くわよぉ〜?」
 そして私の頭を掴むと、無理やり持ち上げた。そして手にぶら下がる私を、濡れたショーツに押し付ける。
「いつもは指で遊んでるのよ? でも今日はステキなオモチャが手に入ったから、とっても楽しいわぁ〜♪」
 純白のショーツに、秘部の輪郭がぴっちり浮かび上がっている。そこに無理くり練り込まれるのだ。 まるで、巨大な生き物に舐め回されているようだった。そして私の体はあまりに小さい。足はクッションに僅かに触れる程度で、余程背伸びをしなければぶら下がってしまうほどだった。時折ブラブラと荒潮の腿の間に揺れては、脱ぎかけのストッキングにトランポリンのように弾き返された。そして荒潮の生脚にぶち当たると、弾力さに打ちのめされ、その強靭さを身に染みて思い知る。自分がそのオモチャ程度にしかなれないことを、強く実感する瞬間だった。

 クチュクチュと禁じられた遊びの音が響く。荒くなり始めた荒潮の息遣いが、あたりの空気を揺らし、滴るほどに私の体はその粘液に塗れていく。だんだん抑制が効かなくなってきた少女の手つきは、熱く艶っぽく私をいじくった。
「ッ……!」
 茶髪をゆらめかせ、ゾクゾクと眉を寄せて悦ぶ荒潮。そしてくぅっと身を折ると、
「すこ〜し無茶するわねぇ〜?」
 唐突に私の体を縮めていく。
「!? やめてくれっ、わ、わあぁぁっ!?」
 手の中でもがき始める。が、その細い手に収まり始めた私は遂には軽々と掬い上げられてしまった。
 辛抱溜まらず、荒潮がショーツの中に手を突っ込む。私をその手に包み込んで。
 そして私を、裸の縦スジに出会わせるのだ。
 もはやこれまでだった。
「ごめんなさいね~?」
 荒潮のスカートの中、その奥のショーツの中、手と股の間に挟まった私にはもはや1ミリも逃げ場所などない。
「あぅッ……」
 ミチャッと私を叩きつけると、好みの感触に逢着したらしい荒潮の、喜びの声が沸き上がる。そしてうずくまると、子猫のように鳴き始めた。

 私は地肌の蕩けるような柔らかさと暖かさに抱きつかれ、身に余る感覚の波に襲われていた。
 タイツもショーツもない、直に触れる荒潮の秘部はつるつるとしていて、ぬるぬるとしていて、初めて知る触れ心地だった。触れてはならない場所に触れている、その背徳感がピリピリと背をくすぐる。白魚のような指先に寝かされこんな巨大な秘部に密着させられているのだ。おかしくならないはずがなかった。

 まるで、ほんのり色づいた唇に接吻されているようだ。熱烈で隠微なそのキスにとうに私は溺れていて、右も左もわからない。
 その縦スジは、練り菓子に通った一筋の線のようにささやかなものだ。それなのに、これほどまでに暴力的に、私を嬲り倒す。
 恐怖だった。快感だった。恐慌とも法悦ともつかない感覚で握りつぶされ、私は荒潮の秘部に抱きつく。
 私は虫にされているのだ。部下の少女に嬲られ、もはや提督とも人間とも思われず大陰唇に張り付く5センチの虫だ。そのことに恥辱を味わいながら、私の目に映る巨大な性器に興奮を隠せない。
「いいわ〜これ、んッ、小さくて丁度いいおおきさ♪ 私にうってつけのオモチャねぇ〜。ン、あら、やだッ……!!」
 突然動き出した私に、荒潮が満足げな声を漏らす。いかに動こうとも、私は僅かな快感しか伝えられないほどに無力だ。そしてお返しにギュウッと腿やクチビルに締め付けられれば、私は愛液に溺れながら叫ぶことしかできない。

 私は荒潮の秘部に顔を埋め、全身を食まれながら快感に揺蕩った。そのねっとりとした陰部の表面は、私の陰茎を撫で回し舐め尽くし、圧倒的な力で私を蹂躙する。どんどんペニスは疼く熱に膨らんでいき、痺れが中で渦巻いて私をおかしくした。
 荒潮は私に構うことなく自慰を愉しむ。淫靡な声を漏らしてその性感に夢中だった。クリトリスに私の頭を押し付け、全体に私の体をなすりつけ、湿っぽい吐息を吐くばかり。

 そしてゾクゾクっと体を貫く痺れに、待ってましたとばかりに身を震わせると。
「……ッ〜〜〜♡」
 声にもならない嬌声で私を犯し、荒潮が絶頂に身を震わせる。
 吸い付く縦スジが私を強く強く抱擁し、遂に私のペニスは破裂するように精を吐き出した。

「ちょぉっと高ぶりすぎたかしらねぇ」
 少し息を荒くしながらゴロリとソファに横たわる荒潮。ちょっとしたオナニーを終え、満足そうに声を弾ませる。
 その濡れそぼった陰部に張り付く小虫など、気にも留めなかった。


§
「司令官は洗ったけれど……、どうしましょうかしら」
 ポイと破れたストッキングを捨てながら、荒潮は手の中の私を一瞥した。私はとっくに虫の息だ。動く気力もないまま、掌の白い大地にうずくまっている。
「気に入ったのだけれどぉ、まだ少〜し物足りないのよねぇ」
 困憊する私をクスクス笑いながら荒潮は呟く。そしてトントンとこめかみを突いて思案してから、妖しい笑みをニコリと浮かべた。
「今日は司令官はお泊まりでーす」
 そう言って手のひらを傾けてしまう。
 小ぶりのローファーに吸い込まれていく私の体。躊躇うことなくそこに素足を重ねると、ぎゅっと踵を沈め、私を履きつぶしてしまう。
「〜〜♪」
 そして鼻歌交じりに踏み出す。

 静かになった執務室には、荒潮の残り香だけが漂っていた。