本記事は「壊れるようにできていた」のサンプルです。
 一緒に育ってきた、中性的な銀髪ショート幼馴染。そんな一心同体だったボーイッシュ少女が、身長400㎝のむちむち巨大娘になってしまうお話。

【内容】すべて2.5倍
・無邪気はしゃぎ合い責め
・睡眠中乳揉み
・乳揉まされ、強制授乳、お腹の上に乗せられたまま騎乗位パイズリ
・顔面を擦り付けオナニー、騎乗位。ズコバコホールド逆レイプ
(・おまけ)睡眠中足コキ、後背位、背面騎乗位
以上です(20000(+3000)字)

 ボーイッシュ銀髪少女が中身は同じままとてつもないむちむちお姉さんになってしまい、徐々に変わっていく関係にドキドキしたり怯えたりブチ犯されたりしたい方は是非。
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 綻ぶことは運命で、僕らもそうできていた。結び直せばいいと知るために、僕らは今一つ足りない。切れることがなければ結ぶこともない。そう思っていたらしい。
 それほどまでに、僕とユナちゃんは一心同体だった。

 ……僕がユナちゃんにちかいというより、ユナちゃんが僕に近かったけれど。
 公園に一人、ブランコに揺られるとやってくる仔犬。
 そんな感じの女の子が、ユナちゃんだった。
「お~い! あ~きく~ん!」、と。
 大きく手を振って駆けてくる、美少年のような美少女のような女の子。髪も短く活発で、男の子みたいな少女だった。銀色の、少しクセのあるショートカット。ダボダボのTシャツを着て、いつも細い脚を半ズボンから覗かせていた。ケモ耳さえあれば、彼女が犬っ娘だと信じて疑わなかったろう。
「ラムネ持ってきたよ~」
「ありがと! ……待って、今走ってたよね?!」
 気付く頃には、もうあたりは泡まみれ。すっかり濡れてキョトンとしている銀髪元気っ娘。それから吹き出して、半分になったラムネを差し出した。中性的な顔で笑う、ハチャメチャに明るい女の子。それがユナちゃんだった。

 毎日その調子。
 一緒に遊んだ。いつも一緒にいた。お互い親との時間が希薄だったから、似た者同士自然と一緒にいる時間も長かった。山を駆け回って秘密基地の中、街で、公園で、遊んで、イタズラして。くたびれて一緒に寝たりもした。
 近くにある大きな家に忍び込み、異様な広さに怖くなって逃げ出す。その活発さにむしろ僕の方がついていけず、動けなくなることもしばしば。僕を背負おうとして出来るはずもなく、二人して草むらにひっくり返ったり。家主が現れて、摘まみ出すのも不憫になったのか、食べきれない量のお菓子をもらって退散したりしたこともあった。
 髪の色以外は見た目も似ていた気がする。背丈も一緒だったから、服をよく交換していた。よく考えればすごい話だと思う。一応、異性だったのに。
 
 11歳の春。一か月の帰省から帰ってきたユナちゃんと会って初めて、僕は明確な違和感に気がついた。
「ユナちゃん、……背伸びた?」
「伸びたよ? 成長期だし」
「いや、そうじゃなくて……」
 ほぼ完全に同じ身長だったユナちゃんは、たった一か月で頭半分ほども僕を追い越していた。一日に半センチは伸びたことになる。それって普通のことなんだろうか?
「ボクも甲種だからね」
 ユナちゃんは、無垢な顔でラムネを一口飲んだだけだった。

 その夏の終わりまでに。ユナちゃんは、頭一つ分の身長差を生むことになる。

 ……僕はその時初めて、“違う“ということの意味を知った気がする。
 上手く言えないけれど。人類の甲種と乙種や、成長期という授業のお話が、自分自身の中に発見された感覚。教科書の中身が正確に現れた事実に、僕は、当惑を禁じ得ずにいた。

 “十分幸せ”だった子供の情景は、“重大な出来事”へ差し掛かりつつあったのだと思う。

 夏になって。
 男の子みたいに駆けてくる成人女性。
 それが同い年の幼馴染であることに、一瞬、僕は気付かなかった。
「大きく……大きくなったねぇ?!」
「親戚のおじさん? それより、ほら」
 ラムネを渡す手も、瓶を半分包み込んでいる。多分、180cmはある。40cm差だ。11歳の身長とは思えない。急成長種。乙種が成長しないわけじゃないから今は使わなくなった言葉だけれど、別に噓になったわけじゃない。
「ボクは何も変わらないよ?」
 そっと僕の手を上から包み込む。関節一つ分以上長い手と比べれば、僕の手はオモチャみたい。ユナちゃんの手はもう、物々しいくらいに大きい。負けたと思った。何にかは分からないけれど。
 
 そこに、ぽつりぽつりと雨。
「やっば……! 行くよ秋くん!」
 手を引かれ、ほとんど足もつかないままユナちゃんに連れ去られていく。放り込まれるように、無人の野菜販売所に潜り込んだ。トタン屋根に雨が打ち付ける。銀髪ショートのお姉さんは、中腰で、壊れかけた屋根を押さえていた。

「あ」
「何さいきなり」
「チョコ持ってきたんだった」
「え、今?」
「ごめん、手離せないから、尻ポケットの取ってくれない?」
 そう言って、ホットパンツの張り詰めるお尻を突き出してくる。言われるがままにズボンの中に手を突っ込んで。手に触れる、凄まじいボリュームと柔らかさに、思わず手を引っ込めたのだ。
「秋くん?」
 そう言って振り返る、ボクっ娘のTシャツは透けていた。浮き上がる、ブラジャーの黒。明らかにユナちゃんのセンスじゃない、下着の透け色だった。

 ……いつからか、ユナちゃんは知らない荷物が増えていた。何もかも一緒だった僕とは違うもの、違う服。服だってお菓子だって共有していたも同然だったけれど、今じゃとてもじゃないが出来ないことだ。お菓子はユナちゃんに分けてもらうだけで十分になっていた。ユナちゃんの知らない部分が、増えつつあった。
「あーあ、溶けちゃった♪ ……いる?」
 差し出されたお菓子は、べったり溶けている。お尻の熱で、お尻の形に添って曲がってしまったらしい。……断ろうとしてから、結局僕は、受け取ってしまう。ドキドキしながらそれを頬張った。胸が苦しくなった。
「あ」
「今度は何さ」
「来週から帰省するんだった」
「……もうちょっと早く言ってくれる?! プール行こうと思ってたのに……」
「あはは、ごめんごめん♪」
 今思えば、行かなくて良かったと思う。水着姿のユナちゃんを前に、僕は動けなくなってしまっただろうから。
 夏休み、ユナちゃんは毎年帰省していく。彼女の家族も大きいんだろうか。初めて僕は、ユナちゃんの家に行ったことがないことに気づいた。
 
 帰省は一ヵ月。
 一ヵ月! 僕らには長い一ヵ月だった。どれほど変わっているんだろう。どうなっちゃってるんだろう。
 不安と何かがないまぜな気持ちで、ドキドキしながらユナちゃんを待つ。
 でも、なかなか来ない。

「僕のこと、忘れちゃったのかな……」
 いろんな人が通っていく。サラリーマンや幼稚園児の一団、散歩中のおじいさんに、ランニング中なのか流れるように走っていく長身種の綺麗なお姉さん。すらりと高い背は、ユナちゃんと比べても1.5倍ほどはありそうだった。子供の身長ほどはある公園の塀も、その腰から下しか隠せていない。ユナちゃんもいつかあんな風になっちゃうんだろうか。……その可能性は十分あった。
 ものすごい存在感だった。一歩ごとにふわふわ揺れる、さっぱりとしたショートカット。どこかボーイッシュにも見えるけど、全体的な雰囲気は凄まじく女性的。びっくりするくらい大きな胸が揺れている。慌てて目を伏せた。僕にはまだ早すぎる。
 ……ユナちゃんがあんな風になる頃には、僕も少しは身長が伸びているのかもしれない。筋肉もついて、男らしくなっているのかも。でも、ユナちゃんの腰にも届かない身長じゃ、どんな体格でも様にならないような。疎遠になってしまうんだろうか。いやだなぁ。ずっと一緒にいたいな。
 公園に入ってくるお姉さん。横切るんだろう。視界の中、みるみる存在感が大きくなっていく。

 けれど、お姉さんは足を止める。キョロキョロあたりを見回し、ジッとこっちを見つめると。
「あっ!」
 パッと表情を輝かせた。自転車みたいなスピードで駆け寄ってくる。
「え? え、え?!」
 呑み込めず、けれど、事態は明らか。何事もなかったかのように取り繕うだけでやっとで、少なくとも2歩は後ずさったと思う。
 そうしないと、目線が合わなかったのだ。
「ごめんね? 遅くなっちゃって……」
 汗を拭って僕に屈み込む異種族お姉さん。膝に手をついて、それでも僕を股下で跨ぎ越してしまいそう。Tシャツは汗でぴっちり肌に貼り付けて、ほとんど透けてしまいそうだった。ホットパンツからはムチムチの長い脚が伸びている。僕よりずっと重く長い美脚たち。その腰元からユナちゃんを見上げて、でも、胸でほとんど遮られてしまっている。
「ビックリした? 300㎝だから、そりゃビックリするか……。ど? 似合ってる?」
「ね、ねぇ、まだ伸びるの?」
「まだまだ伸びるかな。あと100cmは伸びるはずだから。400㎝くらいかな?」
「さんびゃく……」
 眩暈がしそうだった。そんなの僕の2.5倍だ。二階建てから見てようやく目線が合う高さ。一心同体の友達と目を合わせるのに、ハシゴだけじゃ足りないなんて。

 ベンチに腰掛けてなお僕を見下ろす少女。それを見上げながら、僕は言葉が出なかった。
「ボクが怖い?」
「……わかんない」
「そっか」
 ラムネを一口飲んで、ユナちゃんは言った。男の子と見分けのつかなかった見た目は、もはや間違えようのない美女に変わりつつある。まるで、近くに住む女子高生のお姉さんのよう。「少年」と呼んで初恋を奪う銀髪ショートのお姉さん。でもこの人は、12年一緒に過ごした幼馴染なんだ。
 
 そうだ。
 ユナちゃんはあの頃のまま。元気で明るく活発な女の子。
 の、はずなんだけど。

 最近ユナちゃんは、僕にどんどん優しくなっていった。まるで、子供好きのお姉さんのように。
 ユナちゃんに見守られてボール遊びをして。
 そろそろ帰ろうとしていた折。
「ちょっと、ちょっとタンマ……」
「あ、疲れちゃった? 大丈夫、ボクが背負ってあげるから♪」
 公園からの帰り道、ほら、と言って背中を広げるお姉さん。その、広く大人っぽい背中に子供の心が驚いた。
 それから、ユナちゃんの行為にも。
 体格差を当然と思ってる。その上で、僕と変わらず遊んでくれている。変わったのは僕だけ。僕が勝手に気にしているだけ、のはず。
 その細首に手を回す。跳び上がってその背にすがりついた。足が浮く。しっかり体を背負われる。
 そして。
 僕は、ユナちゃんの背中に埋もれて、罪悪感と闘っていた。
「乙種の子は優しくしてあげてって言われてるの。あ、秋くんは秋くんだから優しくしてるんだよ? でも他の人には秋くんも他の子も乙種だから。ボクに甘えていいよ~♪」
 楽しそうに話すユナちゃん。でもとてもじゃないけど聞こえてない。……埋もれる背中から、すごく良い匂いがしていたからだ。香水……? いや、違う、ユナちゃんの匂いだ。同い年の女の子の香りが、すごく、すごく大人っぽくなっていたんだ。
 ユナちゃんから漂う、外国の人みたいな、でも優しくて柔らかくて懐かしい、女の人の香り。ユナちゃんに気づかれるんじゃないかと思うくらい胸がドキドキした。気づかれたくなかった。前と同じに思えなくなってるのがバレてしまう。まるで親友のお姉さんの香りを嗅いでるみたいな、後ろめたさと疾しさ、それと興奮。広い背中は、僕の4、5倍はありそうだった。首にすがりつき、肩元に顎を乗せて、でも足はお尻あたりでぷらぷら揺れている。僕はユナちゃんの、付属物のようだった。

 でも、ユナちゃんはそんなことには気づきもしないらしい。
「……あ、クワガタ」
「え、こんなところに?」
「ほら、塀の向こう。……見える?」
 けれど、背中に遮られて見えない。塀の向こうだから、そもそも僕の視界が届くはずがなかった
「あ、そっか。肩車したげるね」
「え? わ、わっ?!」
 胴を持つとひょいと持ち上げられてしまう子供。そしてたくましい首に座らされると、頭に僕を抱き着かせるのだ。4m近い視点。平屋の屋根に上った気分だった。
「コクワガタかな。カブトムシもいるね。珍しい」
 でも僕は、それどころじゃない。肩車されて、股間が首に当たってしまう。頸椎が当たって、無意識にお股を責められてしまうのだ。その手は僕のふくらはぎ全体を掴んで離さない。そして、腕の重みだけで僕を引っ張ると、容赦なく、細い首筋で僕を囃し立てた。

「おろして、おろしてぇ……っ!」
「あは♪ 怖いの? 大丈夫、絶対落としたりしないから♪」
 そう言っておてんばお姉さんは走り出す。楽しんでいるのか怖がっているのか、或いは喘いでいるのか。奇妙な悲鳴が尾を引いた。
 つまるところ、もう僕は遊んでもらってるも同然だったのだ。


 ⁂
 ユナちゃんは通信学習に切り替わった。僕も一緒だ。どのみち生徒の少ない学校は、たまに行くくらいで十分だった。
 9月。夏もそろそろ終わりの頃だった。

「お邪魔しまーす……」
「お、来た来た」
「鍵開けっぱは良くないよ……」
 そこには、パーカーを羽織った、ホットパンツのお姉さん。口をつぐんだ大人びた表情が、パッと無邪気なそれに変わった。髪色も相まって、シベリアンハスキーみたいだ。
「入って入って。ぬくもっちゃう」
 初めて通されたユナちゃんの部屋は、なんというか、ビックリするくらいにユナちゃんらしくて、でも、広大だった。まるで体育館みたいだ。2.5倍スケール。広さにすれば6倍の一人部屋。立ち尽くしていると、自分が小さくなっていく気にさえなってくる。
「パパもママも夜中まで帰らないから、好きに使っていいよ」
「今までどうしてたの?」
「小っちゃい部屋があるの。そこ使っていいよ」
 廊下に会った、背の高いベッドのような箱。何かと思えば中には空になった女の子の部屋が広がっている。
「もうボクは入れないから。本とか、勝手に持って行っちゃって?」
「う、うん……」
 大きなベッドに腰掛けて、ユナちゃんは脚をブラブラさせている。元の部屋をそのまま拡大したような空間は、雰囲気はほとんど一緒の、ユナちゃんらしいユニセックス感だ。でも、要所要所で女の子っぽい。感性も変わりつつあるのか、選択肢が少ないのか。難しいところだった。

「お茶持ってくるね~」
 あ、それ掛けといてと、何かをぞんざいに投げてよこす。
 布団のように大きく重いもの。それが空中でバッと広がると、僕ごと一帯を覆い尽くしてしまう。いやにあったかいなと思ったら、凄まじく良い匂いが漂ってきた。
 ゴソゴソ這い出してようやく気付く。ユナちゃんのパーカーだ。
「まったく……」
 ずるりと重たい。当たり前だ、ただでさえ大人用なのに、僕らの10着分以上の重さなんだから。黒と白のシンプルなそれは、異種幼馴染の香りと熱をたっぷり含んで、ユナちゃんの気配を濃厚に残していた。
 女の子の、巨人女性の、脱ぎたてパーカー。なんとなく、袖を通してみる。肘あたりまでしか届かない。裾は白衣ように足首まで垂れて、紐が地面を擦っている。首元に肩が引っかからず、滑り落ちてしまった。これが、400㎝少女の服なんだ。
 たくしあげようとして、巻き起こる華やかな香りに頭がぼうっとする。香りの強い花束のような、甘い香水のような、シトラスとマリン、少しエキゾチックな、ジャスミンの香り……。

 いけないとわかっているのに、頭から被って少し、香りを吸っていたところ……、
「わっ!」
「わあああッ?!」
 巨人の声量に跳ね上がり、プルプル震えて振り返る。ニヤニヤしてるユナちゃんが、服の下から僕を覗き込んでいた。
「あは、気になっちゃった? いいよ、着させたげる♪」
 何を勘違いしたのだろう。パーカーを大きく手繰り上げると、僕を包んでしまった。おまけにベッドに投げ出すと、完全に閉じ込めてしまう。
「あはは、捕まえた~♪ さすがに逃げられないかな?」
 けれど、中身は不自然に固まったまま。
「……あれ、秋くん?」
 気付くはずもなかった。自分が、凄まじくいい匂いをさせていることに。香水のように華やかな香りが立ち込める、ドキドキする空間。脱いだばかりの服を着せられて、いつも寝ている場所に閉じ込められて、上からのしかかられて。性差も体格差も、ユナちゃんにはピンと来てない。
「……あ、ごめん、怖かった? ……え、違う?」
 そう言って、また包んで見せる巨大美少女。ユナちゃんはわかってない。わかってないまま僕を捻じ曲げていた。僕の醜い場所に栄養をやって、優しく優しく肯定していた。いけないとわかってる。でも未知の衝動は僕にも抑えきれなくて。毎日毎日、僕は無垢な誘惑に負けていた。

 ……毎日、この調子だった。
 彼女の部屋で勉強して、その後、遊んで。
 僕の動揺とは裏腹に、なぜか、学校に行く日は少なくなる。そうするうちに、ついにユナちゃんの背は400㎝に到達していて。
 いつしか僕は一日の大半を、ユナちゃんと一緒に過ごすようになっていた。
「学校はどう?」
「なんにも変わってなくてつまんないんだよね」
「あまりここ居ると、みんなから浮いちゃわない?」
「……大丈夫だよ」
 ベッドに腰掛けて、ダラダラとゲーム画面に向かうユナちゃん。僕は床に座って、ベッドフレームにもたれながらゲームをしていた。……ここからなら、ユナちゃんを見上げられるからだった。
「ボクは行けないけど、秋くんは通学してもいいんだよ? どのみち遊べばいいんだし」
 答えもせず、そっと彼女を見上げる。綺麗な顎先だった。供の丸っこいものではない、花の花弁のようなほっそりとした角度。でも、首はほとんどが胸に隠されている。丸々とハリのある巨爆乳。ユナちゃんが身じろぎするとふるんっと揺れて、もう、下乳しか見えなくなった。
「ま、秋くんがいいなら良いけどね」
 目の前で行き来する、しなやかな美脚。長いふくらはぎの輪郭が綺麗で、すごく大人っぽかった。ふと、自分の脚を見る。子供の、オモチャみたいな、直線的で単純な造形。前まで同じ棒のような手足だったのに、ユナちゃんはまるで芸術品みたいに綺麗で、かつ、エッチだった。
 上空に感じるむっちりした太ももの重量感が、背筋をゾワゾワさせる。左右に揺れる脚に、閉じ込められている気分だ。僕はもう、その脚一本より取るに足らない存在らしい。

「僕だって一応考えてるんだよ?」
 そっか、とユナちゃんは呟く。そして、何を考えたのか10秒後。
「じゃあボクにイタズラされようね♪」
 慌てて立ちあがろうとする僕に、すでに絡みついている巨人の美脚。脚を交差させると、子供を逃がさない。ずっしり重い美脚で僕にじゃれついてくるのだ。膝立ちになった僕より長い膝下おみ脚が、左右から僕を挟んだりのしかかったり。長い長いホットパンツ生脚にもみくちゃにされて、だんだん、ヘンなものが、こみ上げてくる。
「やめてッ!!」
 あまりに慌てる小人に、ぴたりと脚が止まる。そっと力を緩めた。それでも、ふくらはぎはずっしり重い。
「どしたの?」
「ちょ、ちょっと、ビックリしただけ……」
「ふーん?」
 まあいいやと肩をすくめて、ベッドにごろんとうつ伏せになる。大きく揺らぐベッドマットには、脚をぷらぷらさせてる大きな背中。
「最近秋くんヘンだよね」
「言わないでよ……」
 寝そべる巨人に言おうとするけど、目線とベッドの高さが一緒だから、僕にはホットパンツのお尻しか見えない。腕いっぱい分のボリュームを見せつける、ぴっちりとしたデニム生地。そこからは、びっくりするくらい太くしっかりとした太ももが伸びている。

 しばらく見惚れていると、ユナちゃんは肩越しに、
「見て見て? これ」、と。
 仕方なく、僕は広い背中によじ登った。背中越しじゃないと雑誌を覗き込めないから。……いや、本当はきっと、横から覗き込める。でも、何故だか僕は、ユナちゃんの背中に跨っていて、そっと、肩元に顔を突っ込んでいた。
「ここ、行ってみたくない? めちゃくちゃデカい魚いるんだって~」
 振り返るユナちゃんとの至近距離にドキッとする。体の下で大きく動く体勢、筋肉、骨格。それがやおら起き上がると、僕に抱きついてきた。
「何さ?!」
「なんか元気なさそうだから、充電〜♪」
「やめっ、元気だから、やめてっ!」
 くすぐられてキャハキャハ笑う僕を、大きな体が包み込む。体格差を理解せず、僕の抵抗に気づいてない。手から逃げられないまま、強制的に笑わされて、僕は身をくねらせるばかり。

 すっかりぐったりしてしまった僕を、ユナちゃんはヨシヨシと撫でてくれる。
 そのまま、僕をあぐらの中に収めてしまった。
「最近秋くん、なんか可愛いね? 小っちゃくて弱っちくて……♪」
 ……多分ユナちゃんは、自分が大きいんだってことに、あまりピンと来てない。わしゃわしゃ頭を撫でて、ぴっちりむちむちの美脚でしっかり僕を閉じ込める。ユナちゃんにとっては身の丈60㎝、赤ちゃん以下の小人だ。
 だから、僕の小ささに夢中で、胸を押し付けていることにも気付かない。
 あの、常人換算でGカップはありそうな、むちむち巨乳を。

「や、やめて、苦しいよ……」
「え~? 全然力込めてないよ? 秋くん照れちゃった?」
 大型犬のようにじゃれついてくる爆乳少女。高校生のお姉さんに愛でられる小学生の気分だった。巨大幼馴染は、無意識にお胸で僕にのしかかる。それに押し潰されるたび、脳がジワッとねじれた。ダメだ、何か、何かが壊れていく。胸の底をギュッと掴まれて、見えなかった、感じなかったものが入ってくる感覚。
 ユナちゃんの太ももを撫でる。自分と違う、大人の、しっかりとした手触り。子供の未発達な柔らかさじゃない、たしかな弾力。大人の体格、超人間的サイズを持った幼馴染は、もう、怖いくらいに巨人だった。
 それに無理やり抱き潰されて、でも、ゾワゾワする。
 自分より重い胸、抱き着くことも出来ないお腹、太もも。気付けば、すがり付いて、その下乳の下に、すっぽり埋もれていた。

「秋くん?」
 ユナちゃんは気づかない。
 だから、僕を、ふざけて美脚で“むちッ♡”と抱き締めたりなんかして。

 ……僕はその晩、初めて夜中に、下着を変えることになった。



 §
「ユナちゃーん? ……あれ?」
 鍵を開けておくというから、慌ててユナちゃんの部屋に来た時、けれど、室内は静まり返っている。
 もしかして何かあったんじゃ。慌てる僕の前には、ただ、くうくうと寝息を立てる巨体が広がっていて。
「びっかりさせないでよ……」
 ベッドの上、だらしなく寝ているユナちゃんの姿。待っているうちに寝てしまったんだろう。おへそを出して、健やかな寝息を立てている。すっかり脱力して、いつもより幼く見えるのが、なんだか微笑ましい。頭を撫でてあげた。
 でも。
「んぅ……♪」
 嬉しそうに、幼馴染が大きく息を吸い、吐くと。
 ぐぐぐっと盛り上がってきたのは、あの、スイカより巨大な規格外おっぱい。エッチな爆弾が、Tシャツをギチギチに張り詰めさせている。載せるには学校の机が二つは必要な爆乳が、目の前で物々しく鎮座しているのだ。

 まただ。また、自分が汚れていく。
 欲求が蠢き始めて、抑えきれなくなる。
 近づく。もう、おっぱいは目の前だ。

「ユナ、ちゃん……?」
 呼びかけても、バストは健やかに浮き上がったり、沈み込んだり。
 胸の間でピンと張った布。いくつもシワの橋がかかったそれは、突いても引っ張っても少しも動かないほどに、バストはピンと張っていた。まんまるで、もったりずっしりとした上位種爆乳。幼馴染の、同い年の体とは到底思えない。心臓がドキドキして痛いくらいだった。このままジッとしていたら、頭が爆発しそうで、怖い。
「ねえ、起きて、起きて、ったら……」
 恐る恐る、巨体の上へよじ登る。お腹に乗っても、ユナちゃんは気付きもしない。僕を乗せたまま、ゆっくり上下する400㎝の巨体。巨人になった女の子は、僕の部屋より広いベッドいっぱいに広がっている。おっぱいはその厚みだけで、僕の胸元まで迫りくるほど。視線を遮るこんもりとした膨らみに、思わず、手が、吸い込まれる。
「起き、ないの……?」
 そっと手を置いて、引っ込めようにももう逃げられない。手に広がるのは、びっくりするくらいに詰まった“みちいぃッ♡”とした質感。撫でる。手のひらに、おっぱいの起伏が流れていく。ブラジャーにしっかり包まれて、けれどブラ自体が途方もなく大きいから、触れればボリュームのあまりたぷたぷ揺れてしまった。二つ合わせれば僕より重い物体をぶら下げて、ユナちゃんは毎日暮らしてるんだ。そう思うと、じわぁっと何かが込み上げてくる。
 わ、わ、と言いながら、僕はお姉さん爆乳に夢中だった。スイカより大きなむおっぱいちむちおっぱい、その凶悪な重量感はパーカーからはち切れそう。タイヤみたいなサイズのが、揉むたびみちみち動く。僕とは違う存在になった、確かな証拠。僕はもう、このおっぱいに抗えない。

 うわごとみたいに謝りながら、でも、僕は、自分を止められなかった。
 ダメだとわかってるのに、触ってしまう。大人だったら我慢できたんだろうか。僕はどうしようもなく子供で、醜く強烈な欲求に、いともたやすく操られてしまう。柔らかい。ずっしりしてる。気持ちいい。自分の体には絶対ない、とぷとぷとした柔らかさ。思わず、抱きつく。頭をグリグリ擦り付け、その、大人の香りを吸ってしまう。腰が辛くなった。このお姉さんに助けてもらいたかった。

 しばらく僕は、幼馴染の、変わってしまった女体に溶けていた。戻れない。僕も、ユナちゃんも。そう思って、ふと、お姉さんの顔を覗くと。
「…………ぁ」
 片目を薄く開いて、少し頬を赤くしたユナちゃんがこちらを見ていたのだ。
「ゆ、ユナちゃん……?!」
 でも、お姉さんは怒らない。
 それから、にまぁと笑った。
「秋くんの、エッチ〜……♪」、と。
 逃げ出さなきゃ。そう思っても体が動かない。くらぁっと、気を失いかけてしまったんだ。おまけに、怖いくらいの力強さでユナちゃんが僕を抱きしめる。凶悪おっぱいに、僕を包み込んで。
「すっごく気になってたもんね? でも怯えたみたいな顔してたから、怖がってるのかなって思ってたけど……。違ったんだ。よかった〜……♪」
 僕を抱き締め、心からの安堵を漏らすお姉さん。意識を持った動きが、無意識に僕を締め上げる。体から直接聞かされるユナちゃんの声は、前よりずっと深く落ち着いたお姉さん声。それに包まれて、いやでも甘えたくなってしまう。

「ボクだって悩んでたんだよ?」
「ご、ごめん……」
 ユナちゃんだって色々考えてる。いや、ユナちゃんの方が考えているだろう。恥ずかしかった。そんな当たり前なことに気付かずにいたのだ。それでも、僕のために知らないふりをしていた。ユナちゃんは僕の何倍も大人だった。

 ただ、僕を子供と思えるほど大人ではなくて。
 腕を解くと、ユナちゃんは、
「……触る?」
 などと言うのだ。
「ダメだよ、そんなの……」
「なんで?」
 “なんで”と言われても困る。何より、自分で触っておいて今更ダメというのは白々しすぎた。怖がっていないと証明するには、その体に溺れるしかない。でも、それって、ダメなことなんじゃ……。

 けれど、とっくに僕に自由意思はなかった。
 気が付けば手には、“ふにぃっ、むっちいぃッ♡“としたボリューム感。寝そべったまま、わずかにユナちゃんが肩を震わせた。慌てて手を引っ込める。でもやっぱり嘘はつけなくて。
 本人に見つめられながら、牛のように大きな巨乳を、揉んでしまうのだ。
「……んっ♡」
「へ、ヘンな声、出さないでよ……」
 一心同体だった幼馴染が、自分の体に堕ちていくのを見るのはどんな気分なんだろう。腕で目元を隠しながらも、ちらりちらりとこちらを伺う巨人女性。それからパーカーのチャックを開く。引っ掛かりを超えると、張力でパッと一気に開いて。
 “どっぷんッ♡“と。
 重量級おっぱいが溢れ出した。