ここは、どこかの世界のどこかの星。
そこには小さな小人達がたくさんいると聞きます。
なんで、こんな話をしているかって?
今日は3年ぶりの旅行・・・のはずでした。
出発してから12万光年ほど移動したあたりで家族とはぐれちゃったのよ。
そして目の前にある星。そこにはどうも小さな生命体がいるみたいなんです。
そのうちお母さんが迎えに来てくれるだろうからこの星で遊んでようかしら。
星に降りたってみると、なんかでこぼこがいっぱいあるの。
あ、うちは宙に浮いてるから踏んでないわよ。
あの足つぼマッサージの温泉みたいにちくちくして痛そうじゃない。
あ、やっぱりなんかいるわね。ありみたいなのがいっぱいだわ。
みんな動き回ってて可愛いわね。ちょっとアリと同じサイズになってみようかしら。
うちは自分の体のサイズまで自由自在なのよね。
あのでこぼこはこの生命体たちの住む家みたいね。
「あ、あれ? 消えた? なんだったんだあれは」
「幻・・・? いや、そんなはずは・・・」
うふふ、私の噂をしているわね。
大きくて可愛い私に惚れちゃったのかしら。
「しかし、よかった。なにも起こってないみたいだ。はじめてみたぜ。あんな化け物」
ば・・・・・・?
・・・・・・化け物?
この可愛い私が?
化け物ですって・・・?
き、聞き間違いかもしれないわ。確認してみましょう。
「ねぇ、あなた。さっきの大きくて可愛い女の子見た?」
「は? 可愛い女の子だ? 俺の位置からは足っぽい何かしかみえてねぇよ。しかし、あんな化け物を可愛いとはあんた変わってるな」
「・・・・・・そう」
残念ながら聞き間違いじゃなかったみたいね。
ちょっとこの辺の街だけ壊してあげることにするわ。
この男の人で街がなくなっちゃうなんてかわいそうねぇ。
せっかくなのでさっきみたいに一瞬ではなく、徐々に巨大化してあげる。
少しずつ大きくなっていくわ。
10M・・・20M・・・。
さっきの男の人、あんなこといってたのに怯えてお漏らししちゃってるわ。可愛いわね。
50M・・・100M・・・。
どんどん街が小さくなっていくわ。
500M・・・1000M・・・。
もうほとんどアリくらいにしかみえないわね。
このぐらいがちょうど良いかしら。あそこの赤い鉄塔の3倍くらいね。
ためしに近くのでこぼこの中のひとつの細長い建物を蹴ってみる。
がしゃーん・・・。
大きな音を立てて崩れたわ。
こんなに脆いところで生活してるなんて危ないわよ。
ほら、この小さな家なんか足で乗っかっただけで壊れちゃうんじゃない?
・・・めき・・・くしゃっ・・・。
ほらほら。ほとんど力かけてないのよ。
なんかだんだん楽しくなってきたわ。
もっと壊したくなってきたわ。
5000M・・・10000M・・・。
50000M・・・100000M・・・。
もう、ほとんど見えないわ。乗っかっただけでほら。
街ひとつくらいつぶれちゃったわ。
もっと壊してあげるわ。
「こら、こんなとこで何やってるの!」
え!?
お母さん!?
「こんなとこで道草くってちゃだめでしょう!」
どんっ・・・ガガガガガガドドドドドd・・・・・・。
いたた・・・。思い切り殴られてとばされて地面おもいっきり抉っちゃったわ。
あ、そうだ。旅行にいくんだったわ。
「ごめんなさい。早く行きましょう!」
「もう、調子が良いんだから」
・・・なんかひとつの街どころかいっぱい壊しちゃったわ。
でも、それはうちのせいじゃないからねっ!!
テストupです。