わが国にはT男子大学という大学がある。我が国唯一の男子大学でありながら我が国最高峰の大学である。T男子大学の学生はその優秀さから家庭教師と引っ張りだこであり、時給15000円近くを支払ってでもT大生に家庭教師をしてほしいと願う親は少なくない。
しかし、T男子大学の学生は当然全員男子大学生である。T大生に家庭教師をたのみたくても、娘と男子大学生を二人きりにさせたくないという声が多く、T大生の家庭教師の派遣先は男子学生が圧倒的多数だった。

そこに目を付けたのがT大2年生の中村樹(いつき)である。彼は身長が140cmしかなく、スポーツ経験はゼロで華奢な身体をしている。体重は38kgしかない。顔は童顔で可愛らしい顔をしているが、その身長の低さのために女性には相手にされない。
しかし樹は自分の欠点である小柄さをアピールして家庭教師派遣サークルを一人で立ち上げ、派遣先を募集した。
「現役T大生が指導します。講師は全員身長145cm以下なので女性でも安心!1時間15000円。」

全員と書いているが講師は樹一人しかいない。複数講師がいるように見せた方が家庭教師派遣サークルとして信頼感が増すという樹なりの計算である。

インターネットで派遣先を募集したところ、複数の家庭から依頼があった。その依頼先のうちの一つに樹は今日、初めて訪問しようとしている。
今日訪問する家は両親が共働きらしく、家には生徒の中三の女の子しかいないとのことである。親がいないという状況だからこそ変な人間に家庭教師を任せるわけにはいかず、そのため樹の宣伝に惹かれたのであろう。

ピーンポーーーーーーーン

樹はインターホンを鳴らした。

「はーい。」

インターホンの向こうから声がする。

「家庭教師の中村でございます~。」

「は~い。お世話になります。少しお待ちください。」

インターホン越しにそのような会話をしてしばらく経ってから、玄関のドアが開いた。

「こんにちは。わたくし家庭教師の中村です。よろしくお願いします。」

樹は深々とお辞儀をした。

「こちらこそよろしくお願いします。堀北真美です。」

樹は顔を上げると、制服姿の長身の女子中学生が目に入った。スカートは膝上15cmまで上げている。そしてひざ下は靴下等は一切履いておらず、素足にスリッパという格好だ。むっちりとした長い脚を露出した姿に樹は思わず生唾を飲む。さらに驚くべきはその身長で、堀北真美は身長189cm体重81kg、ついこの間まで女子バレー部でエースを務めていた子である。
長くむっちりとした脚が目の前に現れて、女性への耐性が無い樹はどぎまぎしてしまうが、一瞬でそんな感情は押し殺し話をすすめようとする。

しかし、真美は樹が明らかに女性慣れしていないこと、そして自分の脚にどきどきしていることを瞬時に感じ取る。中学三年生にして複数の大学生の男性との交際経験もある真美が、女性との交際経験が無い樹の下心を見透かすのは容易なことであった。

そもそも真美は今回の家庭教師の派遣の件には反対であった。バレーでの推薦入学は決まっており、受験勉強をする必要性は全くない。しかし、勉強を一切しないのはまずいだろうという両親の配慮から家庭教師を依頼したのであるが、真美は家庭教師から興味のない勉強を教わるくらいなら好きな本を読んでいた方がマシだと考えていた。

そんな真美は樹の女性慣れしていない態度を見てすぐに名案を思いついた。
「(あっ!そうだ!この先生を籠絡してしまって私のいいなりにすれば私は勉強しなくていいじゃん!)」

真美がそんなことを考えているとも知らず、樹は話を進める。
「ではさっそく真美さんの部屋で勉強を始めましょうか。今日は初回なのでとりあえず学校の宿題をメインに進めたいと思います。」

「はい。分かりました。あ、先生スリッパです。どうぞ。」

真美はそう言ってスリッパを床に置く。樹はそれに合わせて靴を脱いでそのスリッパを履く。樹の23cmの靴の横には真美の28cmのローファーが鎮座しており、樹はその大きさに少し驚くが平然とした顔で差し出されたスリッパを履く。

そのスリッパは樹の23cmの足には少し大きいが履けないことはない。文句を言うことなく樹はそのスリッパを履いて、自分の部屋に向かって歩き始めた真美の後に続く。
実は樹の履いているスリッパは真美が小学校6年生のときに家で履いていたスリッパであるが、樹はそんなことを知る由もない。

樹の前を歩く真美は少しでも樹を誘惑しようと大きなお尻を後ろの樹にアピールするようにゆらしながら歩く。脚には自身のある真美だが、お尻には特に自信があるわけではない。しかし、なるべくセクシーであろうと心に決めた真美はいやらしくお尻をふりながら歩いた。

効果はてきめんで樹は目の前の巨大なお尻に思わず目をやる。そしてその下にある長い脚にも目が行く。ついついお尻と脚を交互に見てしまう。目の前のお尻と脚は生徒のそれも中学生のお尻である。頭では分かっていても樹はついつい顔がにやけてしまう。

ちらっと後ろを振り向いた真美は樹の表情から作戦の成功を感じた。
「(すごくだらしない顔してる。この先生なら簡単に籠絡できるかも…。ていうかもう籠絡完了?)」

真美は樹を自分の部屋まで連れてくると急に立ち止り振り返った。

急な真美の動きに樹は驚いて立ち止まる。
もしかしていやらしい目でお尻や脚を見ていたことがばれたのだろうかと不安になる。もしも真美を怒らせてしまった場合、189cm81kgの真美に140cm38kgの樹は力では絶対に負ける。
長くむっちりした脚で真美が本気を出して蹴れば樹は軽く吹き飛ばされるであろう。

樹が恐る恐る真美の顔を見あげると真美と目が合う。真美は無表情で樹を見下ろしている。しばらく無表情で真美は樹を見下ろした後、真美は膝を大きく曲げて樹に目線を合わせた。

樹は緊張していた。教え子の女の子が膝を大きく曲げて自分に目線を合わせるなんて普通の生徒と教え子の関係ではありえない。真美は何をするつもりだろうかと緊張する。

樹の緊張をよそに真美は右腕を樹の首元に、左腕を樹の腰に回し、樹を自分の方に抱き寄せた。そして耳元でささやいた。
「せんせー。私の脚触りたいの?」

歴代彼氏の証言から自分の脚は男性に性的興奮をもたらすことを知っていた真美は自分の脚がいかに男性にとって魅力的なものかを分かっていた。
さらに、樹が脚をだらしない表情で見つめていたことから完全に樹が真美の脚に心奪われていることを確信していた。

「な、何を言っているんだ。放しなさい!」
樹には家庭教師としてこの家に来ていることを思い出す。樹は我に返り、真美の腕から逃れようとする。しかし、樹がじたばたと暴れても真美の腕はびくともせず、逃れることはできない。

「せんせー、嘘ついてるでしょ?いいんだよ?脚触っても?」
真美はさらにぎゅっと樹を抱きしめる。そして脚を樹におしつける。

真美の長くむっちりした脚の感触に、女性経験に乏しい樹は完全に誘惑に負けてしまった。
「…。本当にいいの?」
恐る恐る真美を見あげながら樹は尋ねる。

「うん。せんせーみたいな可愛い男の人ならOKだよ。」
真美は顔の近くで手をOKの形にしながら言う。
真美が樹を誘惑した一番の理由は勉強をさぼりたいからであったが、もしも樹が不細工な男だったら誘惑ではなく別の手段で勉強をさぼる作戦を考えていたであろう。そういう意味で、真美の言葉は全くの嘘というわけではなかった。


真美の言葉を信じ樹は恐る恐る真美の太ももを触る。

むにっ

「(柔らかい…!もっと触りたい…!もっと!!!もっと!!)」
初めて触る女性の脚の柔らかさに、樹は我を忘れて夢中になって真美の太ももを揉み続けた。
バレーで鍛えた真美の太ももの太さは華奢な樹の倍くらいはある。太股は柔らかな皮下脂肪で覆われているが、ただ柔らかいだけではなく、皮下脂肪の下には真美の巨大な体を支える力強い筋肉が存在していることも樹は感じることができた。
樹はついには片膝をついて太ももに頬ずりまで始め、真美の脚を全身で感じようとしていた。

一方、夢中になって太ももを触る樹を真美は見下ろしながら冷静に観察していた。
「(すごーい。こんなに夢中になってる人はじめて見た~。やっぱりこの先生彼女いたことない童貞くんなのかな?身長ちっちゃいし童貞でもおかしくないよね~。)」
若干樹に呆れながらも真美はこの先生なら自分の言いなりにすることは簡単にできると感じていた。

「(あ、そうだ…。)」
真美は何やら思いつき、脚に夢中の樹にばれないように、机の上のスマートフォンを手に取る。そして

パシャッ

真美は自分の脚にまとわりつく樹の姿を写真に撮った。
シャッター音を聞き、驚きながら樹が真美を見上げる。

「えへへ~。証拠撮っちゃった。せんせー、この写真警察に持っていったらせんせーの人生終わっちゃうね。」
樹に先ほど撮った写真を見せつけながら言う。
写真にはばっちりとだらしない顔で真美の脚に頬ずりしている樹が映っている。

「写真を消しなさい!」
樹は瞬時に状況を理解してスマホを真美から取り上げてデータ削除をするために真美に向かって突進する。

「きゃっ!」
樹の予想外の素早い反応に驚いた真美は何をしてよいか分からず、とりあえず樹に向かって手を伸ばして樹の突進を止めようとした。そして、樹が真美の身体に触れる前に、真美はリーチの長い腕のおかげでパーの形に開かれた手を樹の胸元にぶつけることができた。

次の瞬間、樹はものすごい衝撃を感じ、後ろへと吹き飛ばされた。
当然、真美が樹のことを吹き飛ばしたのであるが、真美としては軽く樹を押し返そうとしただけであった。

あおむけに倒れる樹とパーの手を突き出したまま固まる真美。
しばらく沈黙した後、真美が噴出しながら声をかける。
「ぷっ…。せんせー大丈夫ですか?せんせーが急に襲ってくるからびっくりして反撃しちゃったじゃないですか。まあ私は軽く腕を突き出しただけなんですけど。ていうかそんなんじゃその辺の女の子にも負けちゃいますよ?」

「ううう…。」
運動神経の悪い樹は倒れたときに受け身をとれるはずもなく、思い切り背中を打ちつけたらしく痛みに苦しんでいる。

倒れたまま苦しむ樹を仁王立ちで見下ろしながら真美は言う。
「心配しなくても大丈夫ですよ。別に今すぐ警察に画像突き出すわけじゃないんで。ただ、私の言うことを聞けなかったときは警察に画像をつきだそうと思います。というわけで、せんせーへの命令をさっき考えたんで発表します。
まず、私は勉強したくないから家庭教師に来た時は勉強させないこと。
あと、ママからもらってる家庭教師のお金の半分を私に渡すこと。
とりあえずこの二つだけ命令しとくね。急に何か別の命令をすることもあるからそのときもちゃんと守ってね。命令さえ守ってくれればせんせー可愛いから脚触ってもいいし、他にも良いことしてあげてもいいよ~(笑)。」

真美の話を聞いてるうちに痛みが落ち着いてきた樹は起きあがろうとする。悔しいが真美には不意打ちですら敵いそうになく、真美の言うことを聞くしかないようである。
倒れた姿勢から起きあがろうと一旦うつぶせになった瞬間、樹の身体に重たいものがのしかかる。
「ぐぇ…。」

「せんせー。お返事は?」
真美が28cmの足を樹の背中に乗せて体重をかけているようである。もちろん全体重ではない。真美の全体重81kgが樹の38kgの華奢な身体にのしかかったら大けがをしてしまう。加減をして体重をかけているようだ。

しかし、全体重ではないとはいえ相当な重さであり樹は苦しみながら返事をするしかなかった。
「はい…。わかりました…。」

こうして樹と真美に完璧な上下関係が出来上がった。