結衣とはるな。二人の妹は142cmになったたかしに対して異なる反応を示している。
高校一年生の結衣はたかしに対して自分の力を見せつけるようないたずらばかりしている。結衣は自分より大きかった兄を力で圧倒できるのがうれしいのである。
一方、小学五年生のはるなはたかしに対して自分が姉であるかのように振る舞っている。末っ子だったはるなには、弟ができたようでうれしいのである。

こんな二人の妹の反応に対し、たかしは結衣には恐怖、はるなには自分が弟であるかのような気持ちが芽生えていた。

ある日、たかしはソファに座ってテレビを見ていた。すると、横にはるなが座った。
はるなは座るや否や、たかしの肩に手を回したかしをぐいっと自分の方に引き寄せた。175cmのはるながたかしの肩を抱くのは容易なことであり、142cmのたかしははるなの肩に自分の頭をもたれかけた。
驚いてたかしははるなの顔を見上げるとはるなはにっこりと兄であるたかしを見下ろす。まるで年下の子に見せるかのような優しい笑顔であった。

「何?お兄ちゃん?肩ぐらい抱いてもいいじゃん?」
はるなは微笑みながらたかしに語りかけた。

「あ。ああ。」
たかしはそう答えるしかなかった。

はるなに肩を抱かれてからというものの、たかしは大人しくテレビを見るどころではなかった。たかしの頬ははるなの二の腕に触れている上、身体は完全にはるなに密着している。小学五年生とはいえ身長175cmの女の子である。体つきは完全に大人の女性と変わらず、その身体の柔らかさにたかしはどきどきしていた。

だめだだめだだめだ。はるなは小学五年生の俺の妹だ。妹に肩を抱かれてどきどきするなんて俺は変態じゃないか。

たかしはなんとか平静を保とうとしていたが、はるなの柔らかな身体と体温のせいでどんどん心地よくなり目がとろんとしてきた。

わ~。お兄ちゃんの肩幅小さ~い。やっぱりお兄ちゃんっていうよりも弟って感じだなぁ~。可愛い~。

一方、はるなは声にはださないものの内心ではそう思いながらたかしを身体に密着させていた。

あれ?お兄ちゃん眠いのかな?目がとろんとしてきた。私の腕の中で寝るのかなぁ。私の腕の中で安心してくれたってことだよね?可愛いな~。

はるなは暖かい目でたかしを見つめていた。結局たかしははるなの柔らかさと温かさのせいで眠ってしまった。そんなたかしを見つめながらはるなはたかしの頭をなで、かつて兄として見上げていた人物を見下ろしながら頬にキスをした。




しばらくたかしははるなの腕の中で寝ていた。
たかしが目を覚ますとはるなはたかしの横でブドウを食べていた。

「あ。お兄ちゃんおはよう。寝顔可愛かったよ(笑)ブドウ食べる?」

はるなはたかしにブドウを差し出しながら話しかける。寝顔が可愛いと妹に言われ、恥ずかしさでいっぱいのたかしは何も考えずにブドウを食べると言った。

「あ。じゃあ食べさせてあげる。はい。あーん」
はるなは皮をむいたブドウをたかしに差し出した。妹に何かを食べさせてもらうなど、かつてのたかしなら絶対に拒否していたであろう。しかし、たかしははるなに肩を抱かれて眠ってしまったうえ、姉のようにふるまうはるなに対して思わず自分が弟になったかのような気持ちになっていた。
気がつくとたかしは黙って口を開け、その口にははるなの大きな手によってブドウが運ばれた。

「あは!なんかお兄ちゃんが弟みたいだね!どう?美味しい?」
はるなは満面の笑みでたかしに聞いた。はるなは本当は弟というよりペットにえさをあげるような気持ちであったが、ペットと言うのはあまりにかわいそうなので弟ということにしていた。もちろん弟という表現でも十分たかしはショックを受けていた。

「あ。ああ。美味しいよ。」
はるなに弟みたいと言われ、恥ずかしがりながらたかしは答えた。

「だよねー。このブドウ美味しいよねー。」
そう言いながらはるなは自分の口にブドウを運んだ。そして次のブドウに手を伸ばし、皮をむいてたかしに差し出す。

「はい。どうぞ。」
にっこりとほほ笑みながらたかしの口にブドウを近づける。たかしは何も言わず、はるなの差し出すブドウを食べる。たかしがブドウを食べたのを確認するとはるなは自分の指をしゃぶった。

「あー。やっぱり皮むくと指がブドウの汁でびしょびしょだー。お兄ちゃん次食べるときは指についた汁も吸ってね?」
はるなの発言にたかしは驚いた。

え?はるなの指をなめるのか?俺が?そんな…。妹の指をなめるなんて。。。そんな。。。

だが、自分のプライドが許さないということ意外にはるなの指を舐めることを拒否する理由がたかしには思いつかない。
たかしの無反応を承諾だと思ったはるなは再びブドウをたかしの口元に差し出す。
たかしはそれを黙って食べる。
はるなの指からはブドウは無くなったが、はるなの指は相変わらずたかしの口元にある。

たかしがはるなの顔を見ると、何故指を舐めないのかという不思議そうな顔をしながらたかしの顔を見つめている。
仕方なくたかしははるなの長い指を舐めてブドウの汁を舐め取った。舐めながらたかしは自分の手よりもはるなの手の方が指が長く、太いということを感じていた。もちろん太いとは言っても、女性らしさは全く失われていない。
はるなはそんな兄の姿を満足そうな顔で見下ろしている。

きゃーーーー。お兄ちゃんのお口小さ~~~い。舌も小さいし、可愛すぎる!!!ペットが私の指を舐めてくれてるみたい…。これは病みつきになりそう!

はるなはそう思い、皿に盛られたブドウが無くなるまでたかしにブドウを食べさせ続けたのであった。