たかしは久々に彼女である愛に再会するのを楽しみにしていた。入院していたのでかれこれ三カ月近くは愛に会っておらず、ようやく次の日曜日に会うことが決まったのである。たかしは久々に愛に会えるという喜びもある反面、小さくなった自分を彼女が受け入れてくれるのかが不安であった。

たかしと愛はもともと高校の先輩と後輩という関係だった。愛は頼れる先輩としてのたかしに惚れたのであり、愛よりも小さくなり頼りなさげな姿になったたかしのことを愛は好きでいてくれるのか。身長142cmとなった今、195cmの彼女との身長差は50cm以上ある。50cm以上小さな男を彼氏として見てくれるのか、たかしは不安であった。

そんな不安を抱えつつ、日曜日がやってきた。たかしは愛に会うべく、愛の家に向かっていた。

一方、愛も久々にたかしに会うので少し不安があった。たかしよりも50cmも背の高い自分のことをたかしは女性として見てくれるのか、又、自分も小さくなったたかしを男性として見ることができるのか。女性らしさをアピールしようと思い、ミニスカートに黒タイツというたかしが一番好きな格好でたかしを待った。

お互い不安を抱えたまま、再会の時がきた。
たかしは愛の家に着いたのでインターホンを押した。

「はい。」

「愛?俺だよ。」

「たかしくん?今ドア開けるね。」

愛はドアを開けた。
愛の目に飛び込んできたのは自分の胸にも届かないような小さな姿になったたかしだった。

え…。142cmってこんなに小さいんだ…。

愛はショックを受け、一瞬顔が曇るがそれを隠しながらたかしを迎えた。昔のたかしならば愛の顔の変化に気付いたであろうが、今のたかしの目線は愛の胸とほぼ同じであり、愛の顔ははるか遠くにある。愛の顔の変化に気付かずに家に入った。

一方、たかしも愛との再会にショックを受けていた。
愛は結衣とだいたい身長が同じなので、結衣と再会した時に愛との身長差もなんとなく予想していた。しかし、いざ実際に目の前にしてみると自分よりも小さくて可愛らしくて、思わず守ってあげたくなるような存在だったはずの愛が、自分よりも大きくて明らかに力も強い存在になっていたことにたかしは衝撃を受けていた。

少し目線を下に下ろすとむっちりとした長い脚が黒タイツに包まれている。愛の最大の魅力はこの長くてほどよく肉のついた脚だとたかしは思っている。この魅力的な脚でさえ愛が本気でたかしを蹴ったら十分な凶器になるであろう。

衝撃を受けつつもたかしは、玄関にある愛の29cmの大きなブーツの横にたかしの22cmの小さな靴を置き、家に上がった。

「たかしくん。久しぶり~。よかったね。退院できて。」

「ああ。久しぶり。愛も元気そうだな。」

たかしが元の大きさだったとき、二人きりになる瞬間が訪れた時には必ず愛はたかしに抱きついて甘えていた。もちろん今日もいつものように愛はたかしに抱きつこうとしたが、愛は立ったままではたかしに抱きついて甘えることはできない。

しかたなく愛は大きく腰を曲げて、たかしの首に腕をまわして抱きついた。愛は自分の顎をたかしの肩に乗せて、ぎゅっと密着した。
たかしは抱きしめ返そうと愛の首に腕を回した。しかし、短いたかしの腕では昔のような抱きしめられた時の安心感を愛は感じることができなかった。

不満を感じつつも愛はたかしを自分の部屋へと連れて行った。

2人は愛のベッドに座り、たかしの入院中に起きたいろいろなことを話した。会話をしているうちに愛はたかしはたかしのままだということに気付いた。142cmになっても、自分より50cmも小さくなっても昔のたかしと何も中身は変わっていない。小さくなったたかしの身体に不満を抱いてしまったことを愛は申し訳なく思った。

恋人同士が二人でベッドの上でおしゃべりをしているとき、当然何も起こらないはずはない。たかしは昔のように愛の肩を抱いて愛を抱き寄せようと思ったが、愛の方が肩の位置が高いことに気づき断念。代わりに腰に手を回し、愛を引き寄せようと力を入れた。しかし、愛の身体は少し揺れただけで身体の軸はぶれなかった。
愛はたかしが自分の腰に手を回しているのに気付いたが、何をしているのか一瞬分からなかった。しかし、すぐにたかしが愛の身体を引き寄せようとしているのだと愛は気付いた。

たかしくんの力じゃ私を動かすのは無理か…。そりゃそうだよね~。たぶん私の方がたかしくんの倍くらい体重あるしなぁ。引き寄せられるふりをしてあげないと…!

もう一度力を入れると今度は愛の身体がたかしのほうに傾いてきた。愛はたかしに体重をかけ、甘えるように密着した。自然に引き寄せられたふりをしたので、愛がわざと動いてあげたことにはたかしは気付いていない。

90kg近い愛の巨体が40kgしかないたかしにもたれかかる。むっちりとした愛の身体を感じながらもその重さにたかしはつぶされそうになる。しかし、彼女の体重で彼氏が潰れてしまっては彼女に失礼すぎるし格好悪い。
必死でたかしは愛の体重を支えて、甘えさせてあげようと全身に力を入れた。

やっぱり私の体重重いよなぁ。たかしくんごめんね。あ。たかしくんぷるぷるしながら必死で支えてくれてる。

相当重たいであろう愛の身体を何も言わずに必死で支えようとする姿に愛は心を打たれた。

やっぱり小さくなっても私の彼氏はたかしくんしかいない。重いなんていったら私が傷つくと思ってこんなにでかい自分のことを何も言わずに必死で支えて、昔みたいに甘えさせてくれようとしてるんだもん!

愛はどんどん気分が盛り上がった。まず、たかしのことを押し倒そうと思い、たかしの両肩を軽く押した。するとたかしは簡単にベッドに押し倒された。あまりの軽さに愛は驚いき、たかしも驚いた顔をしている。たかしは自分が簡単に押し倒されてしまったことに加え、いつもは受け身の愛がたかしのことを押し倒すなんてことは初めてだったので一層驚いていた。

愛はたかしのあまりの軽さにさらに興奮していた。軽く押しただけで倒れてしまったので、今のたかしを愛は力で圧倒していることが分かった。たかしは絶対に力では愛に勝てない。たかしが愛に歯向かっても一瞬で地面に押さえつけることが今の愛には可能なのである。それはすなわち、たかしのことをどうにでもできるということを意味する。愛の支配欲がむらむらと高まる。

愛はたかしの上にのしかかるとたかしの両手首をがっちりと掴み、たかしをばんざいのかっこうでベッドにはりつける。さらに愛はたかしの太股の上にお尻を乗せてたかしが一切動けないようにした。90kg近い愛がのしかかるのでたかしは絶対に動けない。
たかしは愛の力に逆らおうとするが、愛の身体は微動だにしない。

「可愛い…。」

愛はぼそっとつぶやくと、たかしの首元を舐めた。

「ああ…。」

たかしは気持ちよくて思わず声が出る。愛はその反応を見てさらに気持ちが高ぶる。
自分がかつて甘えていた彼氏を今は自分の思いのままにできる。そのシチュエーションに愛は興奮していた。

愛はたかしを抑えつけながらたかしの顔、首、そして胸、お腹、次々に舐めた。たかしがあまりに可愛らしくて、口で味わいたくなるのである。
愛がたかしを舐める度に、たかしは気持ちよさからか身をよじる。しかし、愛ががっちりとたかしのからだを抑えつけているので、たかしは逃れようがない。

年下の彼女に力づくで舐められるという恥ずかしい状況にたかしはいつのまにか興奮していた。たかしは自分がMに目覚めつつあることに気付きながらもそれに抗う術はなかった。
たかしのあえぎ声と愛の興奮した息遣いだけが部屋の中で響いていた。