あっ...

探してましたよ、先輩。

その様子だと、また昼休みを人気のない場所で昼食も取らずに過ごそうとしてましたね?

ダメですよ、先輩。
食事はちゃんと取らなくちゃ。

ほら、これ、少ないですがおにぎりです。
私が握りました。なので食べて下さい。

...えっ?
「いらない」って...?

「お前にあんまり負担をかけさせたくない」ですか...。



...。



...じゃあ私はこう返します。

”あー、おにぎり作りすぎちゃったなー!
私はもうお腹いっぱいだし食べられないなー!
このままじゃ腐っちゃうかもしれないから誰か代わりに食べてくれると嬉しいんだけどなー!”

「棒読みじゃないか!」ですって?

でも、余分に作っちゃったのは本当ですよ?

...そうです。
最初から素直に受け取ってくれれば良いんです。

...美味しいですか?

そう、それなら良かった。

...。

食べ終わりましたね。

...あっ!
先輩が急に倒れて...!

大丈夫ですか!?
先輩!

...あっ。

先輩の身体がみるみるうちに縮んでく...。

半信半疑だったけど、この薬、本当だったんだ...。

...何故か服まで縮んでるけど。

っと、先輩の様子は...っ!

...息、ちゃんとしてる。
気絶しているだけみたい。

...良かった。

この薬に気絶する作用があるなら先に言ってほしかった...全く。

...えっと、一応、これで上手くいったってことになるのかな...?

それじゃあ、ちゃんと根回ししないと。



...



あ、先輩。

気が付きましたか?

...ふふっ、どうですか?先輩。
私、こんなに大きくなっちゃったんです!

...なんて、冗談です。

先輩が今被っている物をよく見てください。

それ、私のハンカチです。

要するに先輩が小さくなったんです。

...驚いてるみたいですね。
正直、私も未だにびっくりしています。

先輩が食べたあのおにぎりにこの薬を混ぜさせてもらいました。

これは縮小薬という物らしくて飲んだ人の身体を一時的に小さくできるらしいです。

「どうしてそんな薬を持っているんだ」って?

化学部にいる私の友人が作りました。

先輩が無理しているのを心配していると話したら、

”この薬を飲ませれば憩いのあの人を文字通り我が手中に収められますよ!”

って急に言われて意味不明だったんですが、やっとその意味が分かりました。

といってもまさか本気で小さくなるなんて信じてはいなかったんですが。

あっ、薬の効果は24時間ほどらしいです。

明日は土曜日で学校もないですし、先輩のバイト先のシフトも入ってないですよね?

それまで私の家で一緒に過ごしましょう。

「そういや学校とバイトはどうなったんだ」...ですか。

あの後、私が先生に”体調不良で早退した”と言っておきましたし、先輩のバイト先にも連絡して有給扱いにしてもらいました。

それに先輩のご家族の方にも”私の家に泊まりたいらしい”って伝えておいたので大丈夫です。

私、できる子ですから。

えっ?
「嘘がバレたらどうするんだ」って?

その時はまあその時です。

先輩はいつも頑張っているんですからたまにはサボってもバチは当たらないと思います。

だから先輩には私と一緒に過ごすという選択肢しかありません。

「しょうがないな」...ですか。

...ふふっ。分かってもらえたようで何よりです。



ところで今の先輩って一体どのぐらいの大きさになったんでしょうね?

ちょっと立ってもらえますか?

物差しを先輩の隣にかざして...っと。

ふむふむ、およそ10cmといったところでしょうか?

大体16から17分の1くらいになっているんですね。

ということは私の手や足の方が大きいんですね。

ちょっと触れますよ?

...先輩、小さいなぁ...。

...っと、すみません。
今の先輩にとっては私の指でさえ丸太のような太さになるんですね。

まるで丸太が5本も同時に襲ってくるかのような感じになるんですからちょっとビビりますよね。

...えっ?
「ここまで大きいと少し怖いが改めて見ると綺麗な手だな」って...

あ、ありがとうございます...。

な、ならせっかくですし、私の手の上に乗ってみますか?

...うわぁ...。

先輩が私の手の上で私を見上げている...。

...なんだか不思議な感覚です。



(グゴオォォォォ......!!!)



...あっ。

...お腹、鳴っちゃいました。

家に帰ってからは先輩が起きるまでずっと見守ってたので食事を取っていませんでした...。

「まるで怪獣の鳴き声みたいだな」って...さすがにそれは失礼じゃありません?

まあ今の先輩にとってはなんてことない音もダイナミックに聞こえるのかもしれませんが...。

先輩もお腹が空いていると思うのでこのまま夕飯を作っちゃいましょうか。

「そういえばお前の親はどうしたんだ」ですか?

仕事で明日の夜まで帰ってこないそうです。

...ええ、もちろんこのタイミングを狙って先輩を小さくしました。
賭けではあったんですけどね。

だから先輩が元の大きさに戻るまで二人っきりですよ。

「お前の計算高さは怖いな」ですか?

褒め言葉として受け取っておきます。

それじゃあ、台所へ行きましょうか。



...



冷蔵庫にある物は...っと。

...これだったらオムライスが良いかな?

えっ?

先輩も何か手伝いたいんですか?

ダメです!
というか今の先輩じゃ小さすぎて何もできませんよ!

先輩はたまには人に頼って休むべきです!
なので、私が料理するところを見ていてください。

「なら何で台所に連れてきたんだ」って...
それは今の小人さんになった先輩じゃ多分、ひとりで何とかしようと勝手に動いてしまって、見失いそうで怖いからですよ。

だから大人しくしていてくださいね?



...



...そろそろ良いかな?

炒めたライスにオムレツを乗せて...

...よっと。

やった!綺麗にできた!

...あっ。

い、今のは綺麗に乗せられたからって嬉しくなったわけではありませんからね!

ってニヤけないでください!

えっ?
「じゃあ今度はケチャップで綺麗にハートマークを書こうか」ですって?

...お断りします。

「なら”LOVE”って書こう」って
ほぼ同じ意味じゃないですか!

普通に掛けますよっ!普通に!



...



はい、これ、先輩の分です。

今の先輩にとってはちょっと大きすぎましたか?

まあ、残してもらっても構わないんで。

...その身体だとたくさん食べられてちょっと羨ましくなりますね。

あっ...。

先輩の大きさだと食べるのに何か道具が要りますね。

...何か使えそうな物は...あった!

はい、爪楊枝です。

ふふっ、先輩が持つとまるで杖のようですね。

ちょっと扱いにくいかもしれませんがそれで食べてください。

それでは、いただきます。

...はむっ。

...良かった。ちゃんとした味になってて。

先輩、お味はどうですか?

...「美味しい」?
ありがとうございます。

「お前って料理上手だよな」って...?

そんなことないですよ。
簡単な料理しかしたことありませんから。

自分でも出来ることをやっているだけなんで。

「それでも上手いと思うぞ」ですか...

まあ素直に受け取っておきます。


...。


先輩が杖のような爪楊枝で頑張って食べてる...。

なんだか、いかにも小人さんになったって感じですね。

ペットが居たらこんな感じなのかなぁ?

...「俺はペットじゃねぇ」って
ふふっ、今の先輩が言うと説得力がないですよ。

普通の女の子に料理させて、その食べ残しみたいな量を必死になって食べてるんですから。

ちょっと惨めな小人ペットに落ちぶれたって気がします。

...すみません。ちょっと言い過ぎましたね。

もし、このまま元に戻らず本当の意味で小人になったとしても、私が面倒を見てあげますよ。

「それは勘弁願いたいな」ですか。

本当に先輩は人に頼るのが嫌いですね...。



...



ごちそうさまでした。

先輩は...やっぱり食べ切れてないみたいですね。

どうですか?
先輩。まだ食べられそうですか?

「ここまでたくさん食ったのは生まれて初めてだ」ですか。

先輩は貧乏な生活を送ってきたから余計にそう感じるのかもしれませんね。

先輩の食べ残しはっ...と。

...んっ。(ペロリッ)

...先輩?
どうかしましたか?

「なんか、お前が食うと物凄い量を食ってるように見えるな」って?

それは先輩が小さいからでしょうね。

...ふふっ。今の先輩なら私が丸呑みにして食べちゃえるかも...?

まあ、もちろんそんなことはしませんが。

...冗談に聞こえないって?

それも先輩が小さすぎるからですよ。

改めて、ごちそうさまでした。

...おや?

もう午後10時ですか...。

そろそろ、お風呂に入らなきゃいけませんね。

...えっ?

「この感じだと一緒に風呂入ってお前の裸が見られるのか」って
...なっ!何を言っているんですか!?

は、裸なんてまだ見せませんよ!

...「ってことは一緒に入ることは否定しないんだな」ですか。

そうですね。一緒に入ります。

...どういうことかって?

ふふっ、それは入ってみてからのお楽しみです。



...



...どうやらお風呂が沸いたみたいですね。

入浴剤を入れて、かき混ぜてからこの桶にお風呂のお湯を入れて...っと。

...このぐらいでいいかな?

はい、先輩。

服を脱いで、この桶に入ってください。

えっ?
「俺の裸は見せることになるのか」って?

...私もあんまり見ないようにしますからさっさと入ってください。

にごり湯なので入れば先輩の大事な所は見えませんよ。

...入りましたね?

じゃあ、先輩のいる桶をお風呂に浮かべて...

私も入る準備をするので待っていてください。

といっても無理に出ようとするとお風呂に溺れることになりますから出られないでしょうけど。

...一応、シャワーカーテンは閉めときますね。

それでは。



...



お待たせしました。先輩。

カーテン、開けますね?

...ふふっ、どういうことか分かったみたいですね。

そうです。スクール水着を着ました。

...えっ?
「これはこれで裸より良いかも」って?

...先輩の趣味はたまに分かりませんね。

それじゃあ、入りますよ?



(ズドシャァァァァン...!!!)



...っと。桶が結構揺れましたね。

大丈夫ですか?
先輩。

「まるで映画に出てくる沈没直前の船みたいだ」ですって?

...ふふっ、そうなると私はさしずめ船を襲う怪獣ってところでしょうか?

私がその気になればこの手一つで先輩の船を沈没させられますからね。

...もちろん、やりませんが。

先輩、湯加減はどうですか?

...丁度いい温度ですか。

それは良かったです。

...ところで、先輩。
私たちが初めて出会った時の事を覚えていますか?

中学の頃、私はいつもイジメられていて、
それを見ていた先輩が私をかばってくれて...

ある日、私のカバンがイジメっ子に隠された事がありましたよね?

それを知った先輩は部活をサボってまで私のカバンを探してくれました。

...正直、”私のことなんて放っておけばいいのに”って思いました。

同時に”物凄くバカだなぁ”とも思いました。

でも、とっても嬉しかった。

あれからもう数年経つんですね。

今ではイジメられることも無くなって、私にも先輩以外の友人が出来ましたし、なんだかんだ楽しい生活を送れてます。

...えっ?

「お前、あの頃に比べるとだいぶ丸くなったよな」って?

それは...先輩のせいです。

...だから、責任取ってくださいよ?

...っと、私はそろそろシャワーを浴びて上がりますね。

先輩もシャワーが浴びたいとは思いますけど、そのサイズじゃ無理そうですね。

せめて桶の中のお湯で頭を洗っておいてください。

それでは。



...



...ふぅ。気持ち良かった。

...そうだ、先輩!

私はもう着替え終わったので先輩もそろそろ良いでしょう?

桶、持ち上げますね?

先輩の脱いだ制服の近くに置いてっと...


(じ〜〜〜〜っ)


...?

どうしたんですか?
先輩。お風呂上がらないんですか?

「そんなに見つめられると出にくい」ですか。

...すみません。先輩。
ちょっとでも目を離すと先輩がどこかへ行ってしまいそうで...。

つい、見つめてしまいました。

ハンカチ、置いておきますね。
これで身体を拭いてください。

じゃあ私は後ろを向いてますので...。



...そろそろ着替え終わりましたか?

では、振り返りますね。

...もう大分遅い時間になりましたね。

いい加減、寝なくてはいけませんね。

...えっ?
「膝枕をしてほしい」って?

別にいい...ですけど先輩の大きさだと太もも丸ごとベッドみたいになりそうですね。

分かりました。

乗ってください、先輩。



...どうですか?

「とても柔らかくて気持ちいい」ですか。

...ふふっ、それは良かったです。

しばらくこのままでいますね。



...



...先輩が私の太ももの上で気持ち良さそうに寝転がっている...。

なんだか、新鮮な感覚...。

...あの、先輩。
もういいでしょうか?

...先輩?

...眠っちゃってる。

よっぽど疲れが溜まっていたのかな?

先輩、いつも頑張ってますもんね。

...ふふっ、とってもかわいい...。

そうだ、スマホを使って...

(カシャッ...)

この写真は永久保存しとこう...。

...でも、このままだと私が眠れないよね。

先輩をそっと持ち上げて...

先輩のベッドは...クッションでいっか。

そぉーっと...そぉーっと...。

...よし!

えっと確かここに...

...あった。予備のハンカチ。

先輩に掛けてあげよう。

...おやすみなさい、先輩。

さて、私も寝る準備をしないと。






...






...んんぅ〜、よく眠れた〜。

...先輩は...。

まだ、眠ってるみたい。

起こしてあげよっか。

顔を先輩に近づけて...

せんぱぁ〜い...起きてくださ〜い...。

...あっ!

おはようございます。先輩。

よく眠れましたか?

...はい。あの後、私の太ももの上で眠ってしまったんですよ?

よっぽど疲れていたんですね。

なので、私がクッションの上に移動させました。

そのハンカチも私が掛けました。

「ありがとう」って、どういたしまして。

...それでは、朝食にしますか。

たしか台所にパンと牛乳があったはずなので一緒に取りに行きましょう。



...



それでは、いただきましょうか。

パンを千切って...はい、これが先輩の分です。

...そういえば先輩はコップ代わりの物がありませんでしたね。

ちょっと待ってて下さい。



良いのがありました。

ペットボトルのフタです。
これをコップ代わりに使ってください。

フタに牛乳を注いで...
そ〜〜っと......。

はい、先輩、どうぞ。

では、私もいただきますね。

...はむっ。

...事前に買っておいたパンですけど、なかなか美味しいですね。

先輩はどうですか?

「美味しい」って...
それは良かったです。

...ふふっ、千切ったパンでも先輩にとっては大きなパンに見えるのはなんだか面白いですね。



...



もうお腹いっぱいですか?
先輩。

では、残ったパンと牛乳は私が食べますね。

...んっ。

...えっ?
「これって間接キスだよな」って?

...あっ...。

い、言われてみれば、そうなっちゃいますね...。

食べ物はあまり残したくはないので全然気が付きませんでした...。

...そ、その、でも、先輩となら......嬉しい、ので...。

...大丈夫...です。



...。



...なんだか、気まずくなっちゃいましたね...。

...ちょっと、お手洗い行ってきます!



...



先輩、ただいまです。

さて、先輩が元の大きさに戻るまであと1時間ってところでしょうか。

それまで何してましょうか?

...えっ?
「せっかくだからお前の身体を登ってみたい」?

...先輩、なんだか徐々に今の大きさを楽しんでません?

まあ、別に...良いですけど。

立ったまま先輩を登らせるのは少し危ないと思うので、ベッドの上で寝転びますね。

...よっと。

さあ、先輩、お好きなところからどうぞ。



...んっ。

足裏から登るんですか...。

今は黒ストッキングを履いているので多分登りやすいとは思います。

足指に手を置いて、そのまま足の甲を降りるんですね。

...それでしばらく私の脚の上を歩くと。

...ふふっ、先輩の足の感触が伝わってきて少しくすぐったいです。

...おや?

急に立ち止まってどうしたんですか?

「パンツが見えてるぞ」って...

ま、まあそりゃ恥ずかしい...ですけど先輩になら見られても良いかな...って...。

と、とにかく早く歩いてください!



...太ももを通って腰に到着したようですね。

...えっ?

お腹を出してほしいんですか?

...まあ、わかりました。

...んんっ。

お腹は呼吸で動いてますからちょっと歩きにくそうですね...。

おへその近くまで来たようですね。

...先輩?

何してるんですか?

「この大きさだとへそゴマも大きいんだなあ」って...
へ、へそゴマなんて取らなくて良いですから早く歩いてください!



...とうとう胸の前まで来ましたか。

今の先輩にとっては私の胸もちょっとしたお山ですね。

先に言っておきますけど、胸を登るんじゃなくて間を通ってくださいよ?

「えー」じゃないです。
もし、登りだしたら摘み上げますからね?

...ううっ。

先輩が私の胸の間を通り抜けようとしている...なんだかドキドキしてきた...。

...通り抜けましたね?

さ、さあ、先輩。
もう十分でしょう?
降りてください。

...えっ?

「顔の上まで登ってみたい」...?

ダ、ダメです!
もうさすがに恥ずかしいんで!

はい!身体登りはもう終わりです!



...



先輩、小さくなって私と過ごしてみてどうでしたか?

...「久しぶりに身も心も休まった気がする」ですか。

...ふふっ。良かったです。

「元に戻ったらまずバイト先に謝らないと」ですか?



...。



先輩が貧乏なのは知っています。

だけど、だからといって食事を抜かしたり、バイトを入れ過ぎたり、あんまり無理はしないでください。

もっと...もっと、私を頼ってほしいです...。

先輩が私の事を助けてくれたように、
私も先輩の事を助けたいんです!

昼食ぐらいなら毎日でも作ってあげます!

お金が足りないなら私も一緒にアルバイトします!

だから...!



...。



すみません。

ちょっと熱くなりすぎました...。

...えっ?

「分かったよ」ですか...?

...じゃあ、今後はもっと私に頼ってくれますね?

ひとりで抱え込んで無茶しないでくれますよね?

約束、ですよ?

もし、破ったら今度は二度と元に戻らないような縮小薬を作ってもらって私の小人ペットになってもらいますからね?

「それは勘弁してほしい」ですか。

ふふっ、先輩が約束を守ってくれれば良いだけです。



...



...そろそろ、ですね。

最初は半信半疑で先輩を小さくしましたが、なんだかんだ私も楽しかった気がします。

「お疲れ様」ですって?

...ふふっ、ありがとうございます。

...あっ!

先輩の身体が大きくなっていってる...!

...。

元の大きさに戻れたみたいですね。

...やっぱり服も元の大きさに戻ってるみたいですが。

...とにかく、これで先輩は晴れて自由の身です。

だからといって約束、忘れないでくださいね?



(グゥ〜......)



...あっ。

私のお腹の音が鳴ってしまいました。

...えっ?

「元の大きさだと怪獣の鳴き声ではないな」って...?

...当たり前です。

さて、先輩もお腹空いてるでしょうし、
昼食、作りましょうか!

約束通り、ちゃんと先輩も食べてくださいよ?



...



〜ある日の昼休み〜



...先輩!

今日もお弁当、作ってきましたよ!

もちろん食べてくれますよね?



...美味しいですか?

それは良かったです。

...。

先輩、今度の土日共に休みなんですか?

...「また小さくなってお前と一緒に過ごしたい」ですって?

...先輩と一緒に過ごせるのは嬉しい...ですけど
小人になるの、すっかり気に入ってしまったんですね。

分かりました。また化学部の友人に頼んでみます。

私にとっても小さくなった先輩は悪くなかったですから。

そうなると今度は何して遊ぶか考えないとですね。

...えっ?

「胸ポケットに入ってみたい」んですか?

...ちょっと恥ずかしいですけど、考えておきます。



...ふふっ。



...「急に笑ってどうしたんだ?」って?

いえ、先輩が約束の事をきちんと守ってくれてるのが嬉しくってつい...。

...ええ。

これからも、私が支えてあげますからね。

先輩♡