~あらすじ~
よく分からない展開でバトルに巻き込まれた才人、秘密を知ってそうな元山。
西上先生を退けたが、新たにクラスメートの木野が立ちはだかって、才人に顔面騎乗!
※視点があやふやですが、とりあえず序盤は元山視点でいいと思います。
元山「とりあえず、その臭そうな尻を顔からどけたら?」
奇襲されたのは仕方ない。冷静になれなくても装わなければならない。
ちらりと、前方を見渡す。人影はない。気配も特に感じない。
元山「(木野さん1人…?いや…)」
木野「…」
木野は黙ったまま座っている。そして才人はピクリとも動かない。
何故?まさか気絶した?確かに頭は打っていたが…。
ある程度体は頑丈になっているはずだ。
なぜなら、男の子だから。
元山「どけよ!」
木野に向けて回し蹴りを放つ。顔の側面にヒット。蹴ったこちらの右足が痺れるほどの手ごたえ。
しかし木野はびくともしていない。
元山「(やっぱり誰かいる…!)」
間違いない、木野は誰かとタッグを組んでいる。
そしてそれはおそらく、運動能力向上系の能力者。
この能力は自分ももちろん、他人の能力も、個人差はあるが向上させられる。
元山「(でも一体どこに?)」
とりあえずこいつを早くどかさないと、尻で行永くんの口と鼻は完全にふさがれているはず。
木野は自分より小柄だ、押し倒してでもどかさないと。
木野「…!」
油断した。木野の右こぶしが頬にダイレクトアタック。
勢いよく数メートル飛ばされた。
木野「反撃しないとは言ってないしね。そろそろ3分ぐらいたつかな。行永くん、息できてるのかしら。」
元山「アンタ、性格悪いわね。」
木野「そう?じわじわと殺して行くのって楽しいわよ。」
今のは結構効いた。残念ながら元山の能力は脚力強化のみ。キック力、ダッシュ力、跳躍力はアップする。
しかし、防御力までは上がらない。足でガードすればいい話かもしれないが、少々無理がある。
木野「そうね、酸欠なのは苦しいでしょうし、空気を送ってあげようかしら。」
ぷぅぅ~~~
木野は少し尻を上げると放屁した。その時である。
???「うぐっ!ゲホっ!!!」
木野「え?」
元山「?」
木野のシャツの袖から何か落ちてきた。本能が告げた。木野よりも早くそれを拾えと。
脚力をフルに使い、そいつに近寄って、拾う。
木野「あっ!!!」
元山「これは…桐生さん!?」
桐生「ぐっ。臭いよ千紗…。」
落ちてきたのは体のサイズが小さくなっているクラスメート、桐生美香(きりゅうよしか)。
元山「そうか、そういうことだったのね…。」
木野「美香を離しなさい!」
元山「誰が離すもんですか。」
桐生を握る手の力を強くしていく。
桐生「う…あっ…」
木野は何もできない。それもそう、木野の能力は脚力強化では無い。人の縮小化。
そしてこの桐生の能力が脚力の、いや、むしろ身体能力全体の強化といった方が正しいか。
要は、桐生が自分自身の身体能力を強化し、木野の服の中を移動して攻撃を受けていたというわけだ。
一見、この能力は脚力強化の上位互換に思えるが、副作用がある。
それは思わぬ感覚まで強化してしまうこと、例えば、嗅覚。
常人より優れた嗅覚と、小さくなったことによる屁の臭い成分の密度圧縮により、より臭う結果となったのだ。
元山「ほら、早くそこからどきなさいよ。」
木野「くっ…」
言われるがままに木野は立ち上がる。少しでも変なまねをすれば桐生を握りつぶす、それだけだ。
木野自身の身体能力は生身の人間と変わらない。立ちあがって膝がまっすぐになった瞬間、素早く腹に蹴りを入れた。
木野「うぐっ、ゲホっ…」
気絶はさせないが動けない程度に。
元山「さて、次はあなたね。」
あいては小さくなった桐生だけだ。
このサイズでも回し蹴りを受け止めた奴だ。下手をすれば全体重をかけて踏み潰すぐらいしないと息の根を止められないかもしれない。
いや、むしろ物理的な攻撃よりも…
元山「蹴りよりもこちらの方が効くかしら?」
桐生を自分のパンツの中に入れて顔を肛門に押し付ける。
ブブッ…
元山「あぁ…」
いい感じでおならが出た。
予想通り、取り出してみると桐生にはかなり効いているようだ。
元山「どうかしら?あたしのオナラは。ふふ、でもごめんね、そんなに何発もでるわけじゃないから。」
そう言いながら上靴を脱ぐ。
元山「この中もいい香りだと思うわよ。」
桐生「い、いや、やめてっ!」
元山「やめるわけないでしょう?」
桐生は手足をばたばたさせているが何の対抗も感じない。
軽々とつまんで上靴に入れて、履き直す。
元山「いい感じ。あたし、Sなのかな。」
足の指を動かしながら靴の中の空気をかき混ぜてよく匂うようにしてやる。
元山「じゃ、さよなら。」
その足で思いっきり木野を蹴飛ばした。
…
元山「…起きないわね。」
行永くんのほっぺたを叩いてみるけど中々起きてくれない。
これってもしかして人工呼吸が必要なパターン?
いや、ファーストキスをこんな場面で…。
でも人命には変えられないし…。
木野と桐生は仲良く廊下の隅で気絶している。とりあえず命を奪うのは辞めておいた。
元山「マウストゥマウスならぬ、ヒップトゥマウスなら…」
和式便器にまたがるように、行永くんの顔にまたがる。
元山「これで起きて!」
ぷすっ…
元山「(恥ずかしい音…)」
才人「ん、あ…」
元山「あ、気づいた!?」
才人「俺は、一体…くさっ!」
元山「あいつら!あいつらの仕業よ!」
才人「え?…木野に桐生。あいつら、襲ってきたのか?」
元山「ええ。でももう大丈夫!のびてるから。」
才人「みたいだな。」
元山「あなた、気絶してたのよ。だまし討ちにあって。」
才人「す、すまん。」
元山「まぁいいわ。場所を変えましょう。この騒ぎの黒幕を探さないと。」
才人「そうだな。」
2人で、歩き出す。
…
2Fのトイレの前に来た。
才人「すまん、ちょっと尿意。」
元山「さっさとすませてね。」
才人がトイレに入っている間、外で待っていることにする。
それにしても縮小化の能力、あれは厄介だ。
そもそもあれは元々戦闘用の能力では無いはず…。
…
才人「ふぅ~…」
才人「(なんか、よく分からないことになってるなぁ。)」
素早く用を足し、元山の所へ戻ることにしよう。
チャックを上げた時、ふと、大便の個室がひとつ、閉まっていることに気付く。
才人「(誰か入ってる・・・?)」
普段なら誰かが入っている個室に興味など持たない。
だが何故か今回は惹かれた。下から、覗いてみる。
才人「(赤の線…。これ、女が入ってんのか?)」
ノックする。しかし返事はない。
鍵がかかっているから入れない。
上からのぞくこともできるがしかし…
才人「(戦闘…)」
戦闘になることも予感していた。
頭の傷はもうかさぶたになっている。能力が使えてから、傷の治りが早くなっている。
だが、かさぶたを少しはがし、一滴の血を手につける。
才人「(こいつで…)」
見事な刃が出来た。刃渡り15センチぐらいか。
こいつで個室のドアをぶった切る。
才人「誰だ!」
三井「んん…ふぁ。あ?」
才人「三井…?」
そこにはクラスメートの三井亮子が寝ていた。今の拍子で起きたけど。
三井「んー…おはよう。」
才人「お、おはよう。」
間抜けなほどに伸びをしている。敵意はない…のか?
三井「行永くん…」
才人「え、ちょっとおい。」
三井はいきなり抱きついてきた。
両腕を首に絡ませてくる。
胸が少し当たる。髪から甘い香りがする。
才人「おい、何やってんだ。」
三井「ねぇ、行永くん…」
才人「な、なに?」
三井「気持ちいいこと、やって。」
三井がそう言った瞬間、目の前が真っ暗になった。
何か柔らかいものに包まれる。
そして高速のエレベーターに乗っているがごとく、下降。
才人「(な、なんだ!?)」
何かに押し付けられた。一本の太い丸太のようなものに押されている。
そしてどこかに入れられた。湿っている、ヌメヌメしている。
この臭い…。生き物の臭いだ。
というかあそこだ。女の子の股だ。
才人「おい、なんちゅうところに!うぶっ!」
奥まで入れられた。
三井「ふぁぁ…お休み。」
三井は再び個室に戻って、便器に座って眠り始めた。
元山「(遅い…まさか大きい方?男子トイレをのぞくわけにもいかないし…)」
才人「(これはやばい。酸素が無いし、暴れると水が噴き出す。いや、水というか汁か?)」
油断していた。膣の中に閉じ込められたらしい。
才人「(気持ちいいことなんてあるかよ…!)」
三井の膣には既にいたるところに才人の血が付いていた。
才人「(こいつら全部を刃に変える!)」
念じると、血はすべて針の様な刃に変わった。その刃が三井の膣に突き刺さる。
三井「!!!」
ガタっ!!!
三井は思わず立ち上がった。
三井「い、痛い痛い痛い!」
大声で叫ぶ。その声は流石に外の元山にも聞こえた。
元山「行永くん、何かあった!?」
三井「痛い痛い痛い!」
元山「三井さん…。」
三井「気持ちいいことやってって言ったのに…」
三井はそう言いながらその場に倒れた。
元山「待って三井さん、行永くん知らない?」
三井「…」
無言で股を指さす。
元山「え、胃の中?違う?お股?」
よく見るとパンツが動いていた。
もぞもぞと才人が出てくる。
元山「無事だったのね。」
才人「いや、無事ではないかな…。くさっ!」
元山「三井さん、行永くんを元に戻してくれるかしら。」
三井「はい…。」
才人は元の大きさに戻った。
才人「お、よかった。どうするんだ、こいつ?」
元山「置いてくわ。そこまで残酷でもないし。」
才人「わかった。」
元山「それより、あなたすごく臭いわよ。ベトベトしてるし。」
才人「分かってるよ!」
元山「シャワー浴びた方がいいわね。プールに行きましょうか。」
才人「おう…。」
2人はプールへと向かう。
続く。