カテゴリ:踏み、尿、屁
あまりGTS成分は無い気がしますが、自分のペースで書いて行くつもりです。

勇太「ねえ爺ちゃん、爺ちゃんって、戦争の時、もう生まれてたの?」
勇次郎「何じゃいきなり。」
勇太「生まれてたの?」
勇次郎「あぁ、生まれておったよ。それどころか、お国のために戦ってきたよ。」
勇太「本当に?すげー。あのさ、1945年のさ、8月に、原爆?が落ちたんだよね!」
勇次郎「…あぁ、そうだな。何じゃ?今日、学校で習ってきたのか?」
勇太「そうそう。写真とかも見たけど、なんか、すごいよね。あんなことになったのに、日本が勝っちゃうなんて」
勇次郎「そうじゃったなぁ。…そうじゃ勇太。」
勇太「なぁに?」
勇次郎「今語られている戦争の話は、全てが真ではない。真実を、教えてやろうかの。」
勇太「真実?」
勇次郎「あぁ。あれは忘れもしない、1945年夏…。」

1945年夏。勇次郎15才。

新太「おい、聞いたか。」
五郎「辞めてくれその話は。」
新太「なんでだよ。お国のために戦えるんだぞ?」
五郎「戦いたくねえよぉ。」
勇次郎「なんだなんだ?どうしたんだ?」
新太「よぉ勇次郎!ついに俺たち、兵隊さんになれるんだぜ!」
勇次郎「え?どういうこと?」
新太「どういうことって。兵隊さんになれるんだよ!」
五郎「トイレ行ってくる。」
新太「待てよ五郎!」
五郎「嫌だ!俺は戦いたくない!」
勇次郎「新太、つまり俺たちは、徴兵されるってことか?」
新太「ちょーへー?」
勇次郎「いや、いい。そうか。ついに俺たちも…。」
五郎「俺たちまだ15才なのに…。」
新太「何言ってんだ。15才で戦えるんだぞ!かの徳川家康なんて、14才で元服したんだ。1才負けてるじゃないか。」
五郎「お前は分かっちゃいないんだよ。戦争の怖さを!」
新太「分かってるさ!…言ってなかったけど、こないだ、父ちゃん、死んだんだ。」
五郎・勇次郎「えっ!!!」
新太「知らせを聞いた時は耳を疑った。頭の中が真っ白になった。でも今は違う。父ちゃんの仇が取れると思うと、わくわくしてくる!」
五郎「単純だなぁお前…。」
新太「何だと!」
五郎「戦場へ行ったところで、何も出来ずに死ぬのが落ちだって!」
新太「やってみなくちゃ分からないだろ。」
五郎「分かるよ。アメリカの兵士は体も大きいし武器だって凄いし!」
新太「そこは知恵でカバーだ!」
五郎「新太が言っても説得力無いんだよ!」
新太「何ぃー!!」
勇次郎「まぁまぁお前たち…。」
菖蒲(あやめ)「何してるの、男子。」
勇次郎「あ、菖蒲。」
菖蒲「外国と戦争している時に、国内で争ってどうするのよ。」
新太・五郎「あ…。」
勇次郎「とりあえず落ち着けよ。どうせ、先生から発表があるだろうしさ。もうすぐ先生も来るだろう。」
新太「あぁ。」
勇次郎「なぁ、菖蒲。」
菖蒲「ん?」
勇次郎「戦争って、いつ終わるのかな。」
菖蒲「さぁね。そんなことより、あたしはおいしいもの食べたいなぁ。」
勇次郎「呑気だな、お前は…。」
菖蒲「…」
勇次郎「ん?」
菖蒲「…相当危ないんじゃないかな。」
勇次郎「え?」
菖蒲「戦力になりそうもない学生を徴兵するぐらいだもの。私たちの暮らしは良くならないし。それに、アメリカの飛行機も空をよく飛んでる。」
勇次郎「あぁ。」
菖蒲「もうすぐ、終わるんじゃないかな。」
勇次郎「え?」
菖蒲「戦争。日本が負けて、ね。」
勇次郎「おいおい、大きな声で言っちゃまずいって。」
菖蒲「大きな声で言おうと小さな声で言おうと一緒よ。」
勇次郎「そうだけどさ。」
菖蒲「こんな時に、王がしっかりしている国は羨ましいわね。」
勇次郎「え?」
先生「皆、いるかー。」
勇次郎「あ、先生来ちゃった。」

20xx年

勇太「なんか、兵隊さんになるのってあまり嬉しくないんだね」
勇次郎「そうさ。だが、行っても行かなくても一緒だ。いずれ滅びる。」
勇太「で、爺ちゃんは戦争に行ったんだよね?」
勇次郎「あぁ、行ったさ。続きを話そうか。」


1945年、初夏

新太「ついに、明日だ。明日から戦場へ行くんだ!」
五郎「ももも、ももも…」
新太「何だどうした?ビビっちまったのか?」
五郎「最初からビビってるよぉ。」
新太「情けないなぁ。」
勇次郎「なぁ、菖蒲、見てないか?」
新太「え。あいつも徴兵されたの?」
勇次郎「いや、見送りに来るって言ってたんだけど。」
五郎「疎開したのかもね。」
新太「そかい?」
勇次郎「地元を離れて、安全な場所に逃げることだよ。」
新太「逃げたのか。女々しいなぁ。」
勇次郎「女だからな。」


一方、アメリカ軍基地

将軍「(英語で)これで、全てか?」
参謀「はい、間違いありません。」
菖蒲「は、離して!」
将軍「ふーむ、5人しかいないのか。」
参謀「どうやら、他の者は逃げたようですね。」
将軍「まぁいい、実験にはちょうどいい人数だ。」
菖蒲「あのっ!」
将軍「(日本語で)なんだい。おじょうちゃん。」
菖蒲「日本語喋れるの!?」
参謀「敵国の言語ぐらい、事前に調べておくのは当然だ。暗号解読のためにもな。」
将軍「安心しなさい、殺しはしない。(英語で)眠らせておけ。」
参謀「ラジャー。」

日本軍基地(防空壕)

日本将軍「えー、君たちは!この、大日本帝国のために、戦うのである!誇りを持って!活躍してくれることを望んでいる!では、全員、待機!」

新太「うわぁ、流石の俺も緊張してきたぁ。」
五郎「何が流石なの?」
勇次郎「しっ。私語厳禁だって言われただろ。」
新太「でもさぁ、なんか、黙ってたら体がむずむずしてこないか?」
勇次郎「しない。」
日本将軍「君たち、作戦会議かい?せいが出るねえ。」
五郎「ひっ…ご、ごめんなさい。」
日本将軍「安心しなさい、今は1人でも兵力が惜しい時だ。だが、私語は慎みたまえよ。」
五郎「は、はいっ!!!」

アメリカ軍基地

将軍「さて、準備は出来たか?」
参謀「はい。いつでも決行できます。」
将軍「日本の返事は?」
参謀「それが、使いの者がまだ帰ってきていません。おそらく、捕まったか、あるいは…。」
将軍「ふん。馬鹿な国だ。ただちに作戦を決行せよ!」
参謀「は!」

日本軍基地

兵士「敵襲!敵襲!」
日本将軍「何、全員、静かに!」
兵士「もうこの基地はばれています!」
日本将軍「くっ!敵の数は!」
兵士「それが、分かりません!」
日本将軍「何?そんなに多いのか?」
兵士「いえ、それが、謎の兵器によりこちらの兵が倒され、数が把握できないのです!」
日本将軍「全員、出撃!」
新太「よし、出るぞ!」
五郎「うわああああ!もうどうにでもなれ!」

ズゥゥゥゥン…ズゥゥゥゥ…ン

日本将軍「なんだ、地震か?」
兵士「ち、違います将軍。う、上を…」
日本将軍「上…?な、なにぃ!?」
勇次郎「何だこれは…。」
菖蒲「足下に敵を確認。踏み潰し準備、完了。実行。」
日本将軍「足が降ってくる!」
勇次郎「防空壕に逃げろ!」
日本将軍「逃げるな!打てえ!!!」

ドパパパパパ…

兵士「ダメです!全く聞いていません!」
日本将軍「大日本帝国、万歳…!!!」

ズゥゥゥゥゥ…ン

勇次郎「…。そんなバカな…。」
五郎「な、何!?何が起こったの!?」
勇次郎「穴に隠れてろ!」
菖蒲「防空壕内に生体反応確認。…水攻め、決行。」
新太「何だ!?防空壕の出口がふさがった!何これ柔らかい。」
勇次郎「うかつに触るな!」

ショアアアアアアアアアア…

新太「うわぷ!」
勇次郎「小便攻めかよ!」
五郎「あったかい…。」
新太「そんなこと言ってる場合か!溺れちゃうぞ!」
勇次郎「いや、大丈夫だ!止まった!」
菖蒲「もう出ません…。」
新太「てか、この声、菖蒲だよなぁ!?どうなってんだ?」
勇次郎「そんなこと俺が聞きたい。外に出たら、巨大な菖蒲が立ってた。」
新太・五郎「えぇ!?」
勇次郎「将軍や、他の兵隊さんは踏み潰された。何とか俺だけは防空壕に逃げ込んだけどな。」
新太「あわわわわ。」
五郎「靴ひもがほどけてて良かった…。」
新太「じゃあ。これは菖蒲の小便?うぇ、くせ!!!」
五郎「美少女でも、小便は臭いんだね…。」
勇次郎「それよりも、どうするかだな。なんで菖蒲がでかくなって敵になってるのかは知らないけど、ここを出られないことには…。ん?」
新太「あ、光が!菖蒲がどけたんだ!」
五郎「きっとおれたちが死んだと思ったんだ!…あれ。また暗くなった?」
新太「穴をふさいで窒息させる気かぁ!?」
勇次郎「空気が無くなる前に、餓死するだろうな。我慢比べか。」
菖蒲「ガス攻め準備完了、放ちます。」
新太「ガス攻め!?」

ブゥゥゥゥゥぅぅ!!!

勇次郎「ぬぁ!!!くっさ!!!」
新太「小便の津波が!」
五郎「く、臭い!女の子のオナラは臭い!」
勇次郎「2人とも、大丈夫か!?」
新太「下が小便で助かった。地面だったら叩きつけられて危なかった…。」
五郎「ゴホッ。飲んだ…。おえ。」
勇次郎「くそ。どうすればいいんだ…。」


20xx年。

勇太「それ本当?」
勇次郎「本当じゃよ。」
勇太「嘘だ。絶対嘘だ。」
勇次郎「そうか。じゃあ、話すのやめようかな。」
勇太「えー。ここまで話してそれはないよ。」
勇次郎「じゃあ、信じるか?」
勇太「うん、だから話して。」
勇次郎「良かろう。」


続く。