冬休み。はれて僕は第一希望の大学に合格した。僕の友人も専門学校への進学が決定した。
やっぱり目標をクリアしたせいか、日常をふり返るとあまり活動してないような・・・。そこで僕は、この悶々とした呪われた異界のようなオーラをかもし出している自分の部屋からでて、冬の綺麗な空気を吸いに出ることにした。
コートを羽織い、玄関を開ける。すると、目の前には彼女がいた。

「あの〜、シュウちゃん、落し物・・・」声の主は、僕の恋人でした。えっちゃんは僕に落し物を届けにきてくれたらしい。
「げっ!生徒手帳・・・。うわぁ〜、やばかったなぁ。」
「もうっ!こんな大切な物落っことして!!」
「あはは・・・。ありがとね。えっちゃん。助かったよぉ〜」
「・・・何かもう一つぐらい、言うこと無い?」
「え?えーっとぉ・・・。届けてくれてありがとう・・・?」
「むきーっ!・・・何かさぁ、『一緒に遊びに行かない?』とか『えっちゃん家行ってもいい?』とか言うことあるでしょっ!!」
「??どしたの?何か嫌な事でもあったの?」
「別にありません!」
「じゃぁ、一緒に遊びに行かない?」
「やっと言ってくれた!ほらほら、早く来て!」
手を引っぱられ、僕は住んでいるアパートの駐車場に来た。そこでえっちゃんは身長17mほどに大きくなり、僕を肩に乗せた。
一気に僕の身体が15mほどの高さまで来る。うっすらと雪化粧をした町並みが美しい。未だに運行しているヂーゼルの鉄道が通る。
「シュウちゃん、後ろ見て。」
「おぉ〜。良い景色だねー!」漁船が陸に上がっている、小さな漁港が見える。
僕の住んでいる町はド田舎の港町で、山と海がある町だ。ゲームセンターもカラオケボックスも数える程度しかない。そんな退屈した僕を楽しませるために、えっちゃんは大きくなってくれたのだった。
「かわいい舟だね〜♪今って何獲れるのかなぁ?」
「ホッケとか、タラとかかな?」
「良いなぁ♪鍋にしたらおいしそー!」
じゅるりとよだれを拭うえっちゃん。不覚にも萌えてしまったぞっ!
「この町ってほーんと、いいトコだね!」

しばらくえっちゃんの肩から町を一望していたら、えっちゃんが歩くのを止め、僕に尋ねてきた。
「あ、ねぇねぇシュウちゃん!あれって何?」
彼女が指差したのは、まだ開いていないスキー場だった。ゲレンデにはうっすらとしか雪は積もっていない。
「何何?紙資源のために伐採したとか?」
「えっちゃん・・・ここは日本だよ・・・」
「じゃあ何?農業のために焼き払ったとか?」
「違うと思う・・・。」
「じゃー・・・。」
「あのね、ここはスキー場って言うの!」
「そんなに怒んなくてもいいじゃん♪」
「べつに怒ってなんか無いよっ」
「怒ったシュウちゃんもかわえぇなぁ〜♪」
「かわいいとか・・・言うなっ!」
「ん〜!かわいい!!!」えっちゃんは僕にほお擦りしてきた・・・。巨大なほっぺを押し付けてきた。柔らかくて、すべすべしてて、暖かくて、気持ち良いんだが・・・息がっ!
僕はえっちゃんに弄ばれた挙句にちゅーまでされた・・・。
「なぁーんでこーんなにかっわっいーいのー♪」
「あの、あの!えっちゃん!スキー場から大分話題がそれたようなっ!」
「え〜、何々?私のこと『好き』っていったの!?私もシュウちゃん大好きっ!!」
ぎゅうっ、と僕をほっぺに押し付けた。
「ぐあぁぁぁorz」

えっちゃんは気絶した僕を手に、あの思い出の神社へと移動していた。
「あちゃー・・・ちょっと可愛がり過ぎたかな?」
「体格差を考えて・・・行動・・・して・・・くださ・・・い・・・」
「そんなこと考えれないよ〜♪だってこんなに・・・」
「やめてぇ!それ以上『可愛い』って言うのは!は・・・恥ずかしい・・・!」
「何でそんなに嫌がるの〜?」
「そりゃ、えっちゃんと二人きりならいいけど・・・。あまり大きな声で言わないで・・・!」
「じゃ、ここなら良いよね!」
「まぁ、人もいないし・・・」
「じゃ。はむっ。」
僕は頭からえっちゃんに咥えられた。真っ暗で何も見えない・・・!!!何かが僕を撫でる・・・これは・・・えっちゃんのベロか!?
足をつかまれ、口から出された。えっちゃんのよだれでべとべとになってしまった。
「あは♪べとべとに濡れたシュウちゃんも・・・かわいい♪」
や・・・やばい!目が潤って・・・完全にうっとりしている!!このままじゃ・・・!
「シュウちゃん・・・私のお口のなかで、ゆっくりしていってね!」
そんなネタを使っている場合かァ———ッ!!!!

まぁ、この二人の行動については・・・ご想像にお任せします・・・(自粛