この作品は以下の配信とゲームが原作になっていますので、是非そちらもご覧ください。

配信:【声優:私】巨大娘になって街を崩壊させます。【犬属の集い】
https://www.youtube.com/watch?v=r6wjDLHaj_w

ゲーム:禁じられた遊びG
https://booth.pm/ja/items/3161318

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「今日の宅録はこれで終わりやな。あ、ツイッターのDM来とる。」

その日の収録仕事を終えスマホをチェックした声優、犬塚いちご。メッセージの送り主は最近ゲームのCVを依頼してきたクライアントさんだった。

『今日の配信ゲームですが先ほどアップデート版ができ上がりました。後で購入サイトにもアップロードしますが、いちごさんはこちらの添付URLからダウンロードお願いします。Ver1.11URL:https://t.co/…』
「おー、アップデートされてたんや!せっかくやしこっちで実況プレイしよ!」

今日彼女は自身がCVを担当したゲームの実況配信を行う予定であったが、そのゲームの制作者からアップデート版の完成を伝えるメッセージがあったため、配信を行うPCへのインストール作業を行うことにした。

「後は配信時間になるのを待つだけやな。」


・・・


「はいみなさんこんばんわんだふる~。犬塚いちごです~。」
<こんばんわんだふる~>
<こんばんワンダフル~>
<こんばんは~>
<待ってました~>

22時を回り予告していたとおり、自身がCV出演したゲームの実況配信が始まった。お決まりの挨拶に配信を待っていた視聴者達がコメントで答える。

「では早速プレイ開始です!エリカちゃんの声私です!」
<エリカちゃんでかい>
<ゲーム開始時点で巨大なんだ>

ゲーム画面とコメント欄が表示された状態で、いよいよいちごによるプレイが開始された。

「じゃあエリカちゃんで街を破壊していきまーす!あ、手滑ってビーム出ちゃった…」
<いちごさんの手が滑って街崩壊>
<草w>

開始早々いちごがコントローラーのボタンを押し間違えてしまったことで、ゲーム画面に表示されている巨大娘の『皇エリカ』が眼前の街に向けてビームを放ってしまう。街が一直線に貫かれエリカの進路上に存在した物は住宅から駅周辺のビル街まで区別なく吹き飛ばされてしまう。キレイだった街並みがビームに薙ぎ払われたことで、直線状のガレキ地帯が形成されていた。

「ごめんごめん、つい手滑っちゃいました(笑)。あと、画面右上に犠牲者数とか被害総額とかリアルタイムで出るんでここにも注目して見てなー。」
<ビームの犠牲者500人>
<街壊しといて謝罪軽いw>

ゲーム画面にはいちごの操作に合わせてエリカが街をいきなり薙ぎ払ったことで生じた被害データが表示されていた。

「いや~街破壊するの快感なんだよね~。私エリカちゃんの役してから巨大娘にハマっちゃってさ~。壊滅させてやるよこんな街!!アハハ!」
<圧倒的快感!>
<もっとやっちゃえ!>

いちごは身長146メートルのエリカを操り街をどんどん崩壊させていく。ファイアボールや走りジャンプなどより破壊力の高い技を慣れた手つきで連発することで、犠牲者数は早くも1万人を突破していた。

「よーし、街はもう残ってないなー。次の街行こー!」
<道路すら残さないいちごさんw>
<ストレス発散で1500億円の被害>

最初のステージに選ばれた小規模な街は、徹底的な蹂躙プレイにより山などに逃げ隠れることができていたほんの一握りの住民を残し、完全に滅ぼされてしまっていた。


「次の街さっきより大きいから、みんなの学校も会社のあるビルも潰したる!」
<ありがとうございます!>
<やったぁ!>

学校の敷地内へエリカがジャンプで飛び込んだことで、校舎も体育館も全て吹き飛ばされクレーターに変えられてしまう。そこにはエリカによる街破壊から逃れようと大勢の近隣住民が避難していたが、まとめて消し飛ばされる結果にしかならなかった。画面上の犠牲者数のカウンターがまた一気に300人程増加する。

「ビル街ふみふみふみ~♪これでみんな会社行かなくて済むで~♪」
<弊社倒産(物理)>
<ずっと休みだー>

エリカはこの街一番のビル街も容赦なく走り抜け、膝下に及ばない高さのビルは連続して踏み潰し、自分の胸元まで届く100メートルくらいのビルも押し退けることで倒壊させてしまう。

「小人ども逃げ回れ~。追いかけっこだ~!」
<追いつかれる=死亡>
<これは逃がす気ない>

ビル街が完全に壊滅する頃には被害額も1兆円を超えていたが、街に目ぼしい建物が見え無くなってもしらみ潰しに殲滅を続けるエリカ。僅かな生存者達は林などに逃げ込むが、人の気配がする場所へエリカがファイアボールやビームを乱射したことでそれすらも見逃されることはなかった。


「見てー、エリカちゃんもっと巨大になれるんねんなー。きょっだいかきょっだいか~♪」
<1000倍サイズ>
<でっかw>

更なる破壊の快感を求め身長1460メートルまで巨大化したエリカ。この大きさになりできるようになった新しい破壊方法も試してみることにする。

「手と足で、ドーン!手形も足形も刻めんねん。」
<ハンドパワーすげえ>
<素足希望>

膝を着いて街の上に覆いかぶさるような体勢になったエリカは、手のひらを街並みへ向けて強く圧しつけ、学校を含めた住宅街を100棟単位で圧し潰し、街があった場所を自身の手形で茶色く塗りつぶしてしまった。続けて立ち上がると同様に足を強く踏み降ろし、その下にあった駅と避難民が殺到して発生したパニックで発車できずにいたぎゅうぎゅう詰めの電車を編成ごとまとめて踏み潰してしまう。

「これ指もできんの!みんな文字書いて欲しいの?じゃあエリカの名前を刻み込んであげよう。」
<ビルが多いとこでやってください>
<街が自由帳>

エリカは再び街を自身の影で覆うような低い姿勢を取ると、この街で最も栄えている高層ビル群を相手に自身の名前を人差し指で刻み付けていった。

「このボタンで…指ドーン!からの指ズザー!で線引くの!」
<エがでけえ!>
<いちごの地上絵>

エリカの眼下にあった超高層ビルが100メートル近い長さを誇る人差し指で貫かれ、内部構造がめちゃくちゃに破壊されたことで実にあっけなく崩壊してしまう。しかしその1秒後にはエリカが指をそのまま横へスライドさせたことで、大通りに並び立っていた高層ビル群が指で薙ぎ払われて次々とすり潰されてしまい、3車線の大通りよりも大きな溝で書き換えられていた。

「エ~~リ~~、『リ』難しいなぁ。最後『カ』~~ってあーーーー!!!間違えた!!『エリコ』になっちゃった!!!」
<エリコww>
<別人登場>

1本の指ですら街並みを消し飛ばし、ビル群があった場所に自分の名前を刻み付けていたエリカであったが、うっかり指を滑らせてしまい思い通りに街に文字を刻むことができなかった。

「も~~~~~!消してやる!!ドーーーン!!」
<証拠隠滅完了>
<八つ当たり1回で住民2000人死亡>

天才と褒め称えられている自分がこんなミスを小人共に見られては、これから支配者として君臨するにあたっての威厳が丸潰れになってしまう。もっとも小人の視点ではそれを文字として見ることなどできないが、上空から飛行機に乗った小人がたまたま目撃してしまう可能性もあり、素早く一帯を叩き潰して残っていた街ごと消し潰してやった。

「残った街徹底的に潰したら次行くよ!」
<どの街も全部滅ぼすスタイル>
<街の面影無いw一面手形と足形w>

街の形が少しでも残っている場所を念入りに踏み躙り、そこに街があったと思わせる痕跡すら残さず徹底的に蹂躙し終えたエリカは、数十キロ先に見えた大都市を破壊すべく進撃して行った。


「ここから上級魔法使えんねん。見せたるよ!エイッ!おーきれい!ガムテープ貼ってペッ!って剥がしたみたいに街掃除できたー。アハハ!」
<ガムテで掃除されるノリで消される街>
<街がゴミ>

エリカが上級魔法であるディストラクションビームを眼前にカーペットの様に広がる住宅街へ向けて放つと、横幅1キロに渡る街並みがエリカの手前から順に引き剥がされるように数キロ先まで消し飛ばされていった。

「あともう1個上級魔法あんねん。フレアいっきまーす!バーン!!うーん、いい感じ~。」
<ヤバすぎ>
<破壊神降臨>

エリカは自分から数キロ離れた先に街並みが集中している地域を見つけると、その中心へ向けてもう1つの上級魔法のフレアをお見舞いしてやった。極大の稲光のような閃光が街並みの中心部に直撃した瞬間、凄まじい熱量と爆風が周辺をなめ尽くし、一帯が蒸発してしまっていた。

「お、東京タワー発見~!これペンにして街に文字刻んだら楽しいやろ~。」
<東京タワーがペンw>
<タワーが耐えられなさそう>

東京タワーを発見したエリカは、根本をぽっきりと折って少し短くなったそれを片手で握りつつ、眼下へ広がる街並みへ向けてさらにフレアの魔法を叩き付けてやった。またも街並みを一気に消し飛ばしたエリカは、立派な街を一瞬で消し飛ばしたことで大きな満足感を味わっていたが、蹂躙対象が周囲から消滅してしまったことによる不満感も同時に感じてしまっていた。

「こっからさらに巨大化するよ~!もう本当巨大娘最高!私が巨大娘になりたいくらい!」
<巨大化願望開花>
<これからいちごさん関連のイラストは巨大化させて描かないと>

幸い周囲を見渡せばまだ大都市の姿を確認できたため、エリカは再び巨大化し1万倍サイズ、身長14,600メートルの身体で大都市の殲滅を続けることにした。


「今度は1万倍サイズで蹂躙~♪。あ、超巨大だからエリカちゃん手加減して魔法使わないで破壊してあげるって!やさし~。」
<いちごさんの優しさ(なおハードモード)>
<優しさとは>
<いちごさんやめて!!>

1万倍サイズにまで巨大化したエリカにとっては、最早大都市ですら随分小さく見えていた。折角ここまで巨大化したのに遊ぶオモチャがあっという間に消滅してしまっては興ざめである。とりあえず魔法は使わず都市を破壊していくことにした。

「これまた字刻めるから文字書くね~。今度は『いちご』で書く!」
<文字上手い>
<刻め刻め~>

エリカが指で都市に線を刻むたび、街が100メートル以上の幅で消し飛ばされていった。エリカにとってはただ文字を書いているだけであったが、エリカによる都市への記名が一画進むたび、1万人以上の人々が轢き潰されていた。

「い~~ち~~、あーーっ!『ご』がー!『ゴ』はカタカナにしまーす(笑)」
<いちゴジラだ>
<書き足しちゃえ~>

1000倍巨大化していたときと同様に指をあらぬ方向へ動かしてしまったエリカ。だが今度は機転を利かせ最初からそういう風に書くつもりだったということにし、文字を追加していった。本来であれば自分達の住む地域のすぐ横が指で消し飛ばされながらも、なんとか被害を免れていた区画に住む人々が、エリカが機転を利かせたことで追加で犠牲となっていった。

「ジ~~。おっ!これは上手くいくんじゃない?最後ラ~~~、あっ!ちょっとこれは『う』に見えるかも…『いちゴジう』か~。はいじゃあ、ばいばーい♪ドーーーン!!!アハハ~!」
<これはいちゴジうですね>
<またも証拠隠滅>

今回も完璧に文字を刻めず、破壊規模から言えば衛星写真からでも文字が読めてしまうであろうことを懸念したエリカは、またも文字を刻んでいた大都市の中心部を叩き潰し処分してしまった。1000倍巨大化時には同様の行為で2000人ほどが犠牲になっていたが、さらに身長が10倍大きくなったエリカの手のひらの面積は100倍大きくなっており、完璧に文字を刻めなかった代償は、小人20万人が一度に犠牲になることで支払われたのであった。

「お、線路発見!線路は指でズリズリ~って潰すよ~。線路は潰す~よ~♪ど~こま~で~も~!♪アッハハハ!」
<巨大娘しか歌わん替え歌w>
<今から見に来た人訳が分からないよ>

直線状に続く線路に目を付けたエリカは、その路線の起点であろう駅へ指先を叩き付け、エリカから逃げようと駅へ殺到していた人々をまとめてすり潰してしまう。さらにそこから線路に沿って指を実に10キロにも渡ってスライドさせ、駅7つとその間にいた複数路線の数えきれないほどの車両を一度にすり潰してしまった。

「吐息ふーふーもしてあげないとね!すごーい!東京吹き飛んだー!」
<ふーふーでスカイツリーへし折る>
<吹き飛ばすのは耳あかだけにして…>

ハイハイの体勢でありながら、634メートルの高さを誇るスカイツリーを含む街並みを遥か高見から見下ろしていたエリカは、吐息を吹きかけそれらを一掃することにした。同じサイズで吹きかけてもらったならば12歳のエリカの吐息は非常にこそばゆく気持ちの良いものであっただろうが、1万倍サイズのそれはスカイツリーすら容易にへし折り、超高層ビルも含めたビル街を吹き飛ばしてキレイな更地に変えてしまった。

「私が地球を支配したとしたら?そやな、私が巨大娘になったらこのくらいぐちゃぐちゃに大都市破壊するな!」
<地球の支配者いちごさん>
<いちごさんに狙われたら生き残れない>

エリカは1人も生き残りをださないよう、少しでも建物が目に付く地域は漏れなく手形と足形を刻み付け街並みを余さず潰してしまった。破壊対象として狙われた地域での生存者は皆無であった。


「じゃあ次で最後、潰すぞ潰すぞ潰すぞ~!!」
<いちごさんまだ破壊し足りない感じ>
<魔法解禁!>

先程までは1万倍サイズになったことで都市を一瞬で消し飛ばさないように、あえて力をセーブしていたエリカであったが、力を見せ付けずに大都市破壊を終えてしまうのはもっと面白くない。残りの大都市が果たして何分耐えられるか怪しいが、最後の締めということで一挙に大破壊してしまうことにした。

「ファイアボールだとこれくらいか~。やっぱジャンプでドーン!って勢いよく潰すの好きやからさ!ジャンプジャンプ~!ドーン!!」
<いちごさん的にイマイチなファイアボールでも1発で犠牲者10万出てる>
<インフレし過ぎ>
<すごいゆれてる!!!>

まずはファイアボールで様子見をしたエリカであったが、これでは先ほどまでの加減しての都市破壊とさほど変わりがない。次にびっしりと建ち並ぶ小人の住処を吹き飛ばすように勢いよくジャンプして飛び込んだところ、自分の周囲の街並みが勢いよく同心円状に吹き飛び、かなりの快感を味わうことができた。さらに気を良くしたエリカによって連続ジャンプという贅沢な街の消費が躊躇いも無く行われ、エリカの一跳ねの爽快感のためだけに、50万単位の小人達が何度も都市ごと消滅させられていた。

「みんなフレアどこ撃って欲しい~?」
<ビルいっぱいあるとこ!!>
<消し飛ばせ~>
<やめてえええええ!!!>

連続ジャンプで大都市のかなりの部分を吹き飛ばしたエリカは、上級魔法も用いて容赦なく小人達の大都市を消し飛ばすことにした。なるべくまだ手付かずのキレイな街並みが集中している地域を狙ってフレアを放ち、1発ごとに数百万の小人達と大規模なビル群を消し飛ばしてしまった。

「あー最後のイベント来た!エリカちゃんが大都市全部消し飛ばしちゃいまーす!」
<これでも地球無事なのかw>
<火山大噴火みたいに吹き飛んでるw>

大都市の大部分を贅沢に使い潰したエリカであるが、まだ無事な地域も含めこの大都市は全て消し飛ばしてしまうことでフィナーレを迎えることにした。生き残っていた人々へ向けエリカが究極の破壊魔法を叩き付けたことで、残っていた大都市全てと、半径百キロ圏内の地域が全て焼き尽くされてしまった。


「アッハッハ!あー楽しかった!またやりたいよね!あ、最終的な今日の成果出ました。被害総額とか凄い!」
<最高!>
<国家予算で足りない被害>

エンディングまで辿り着き、エリカのもたらした被害の凄まじさがはっきりと画面に表示されたところで本日の配信が締めくくられた。

総犠牲者数:46,334,589人
総被害棟数:10,113,588棟
被害総額 :776兆274億円
壊滅都市数:25都市

「ではみんな今日はありがとう~。犬塚いちごでした!おやすみなさい!」
<お疲れ様でした!>
<おやすみなさい!>


(あれ、なんか今日みんなの最後の挨拶コメント少ない気がするわ…。あといつもよく最後まで見てくれる人も途中からおらんかったな…ん?スマホのニュース通知?)


<…ニュース速報>
<…関東地方一帯が完全に壊滅し…>
<…まるで巨大な手形が都市に刻みつけられているような…>
<東京都心を中心として、凄まじい大爆発で消し飛んだかのようであり…>

「ええ!なんやこのニュース!エリカちゃんが街破壊したみたいなのが起こってるってどういうこと!!」


・・・


「…朝かー。アハハ、今日やる予定の『禁じられた遊びG』の配信の夢見るなんて私本当に巨大娘にハマってるなー。しかもゲームでエリカちゃんが破壊した通りに実際に街が破壊されてるなんて、私破壊神願望でもあるんやろうか。念のためスマホで見ても、実際にそんなことは当然起きてないっと。あ、ツイッターのDM来とる。」

メッセージの送り主は最近ゲームのCVを依頼してきたクライアントさんだった。

『今日の配信ゲームですが先ほどアップデート版ができ上がりました。後で購入サイトにもアップロードしますが、いちごさんはこちらの添付URLからダウンロードお願いします。Ver1.11URL:https://t.co/…』
「アップデートって夢で見たのと同じ展開やけど、まさかこのアップデート版をプレイしたら現実にエリカちゃんが出てくるなんてことないよな…」