※タイトルが長すぎたので省略しました。

地球人の1,000倍の大きさを誇る異星の大巨人エリーによって支配され、地球人達が破壊用に作り上げている大都市が毎月1度のペースでめちゃめちゃにされている地球。
この日も月に1度の大都市破壊のために、エリーが母星で一緒に暮らしている彼と共に東京へ訪れた。

「うーん、この都市の発展具合はとってもいいんだよねー。ねえ、今日はあなたの住んでいる国の首都で、私が前回この都市を破壊した時は生で見てくれて、とっても気に入ってくれてるんだよね。それじゃあ今日はいつもより張り切って大破壊してあげるから、あなたも存分に堪能してね。帰ってからあなたの撮影してくれる映像を見るのも楽しみにしてるからね!」

そうして、レインボーブリッジ近くの東京湾に降り立ったエリーが早速東京の破壊を開始しようとしたが、ある違和感に気付く。

「あれ、あの辺り何かすでに破壊された後みたいになってるね??って、誰かいる!?」

エリーは品川の超高層ビル群があった跡地に、超高層ビルサイズの人間がいることに気付く。
エリーは月に1度のお楽しみがどこの誰ともわからない人間に既に手を付けられていたことに非常に立腹し、レインボーブリッジを派手に蹴り飛ばし、港南地域のタワーマンションを見せ付ける様に思い切り踏み潰して、品川駅東口一帯の巨大オフィスビル街をガレキに変えたであろう不届き者を見下ろして喋りかける。

「あなた何者?地球人なの?地球の超高層ビルサイズの人間なんてこの星で見たことないよ。まあ、私に比べたら全然小さいし、私の大都市を横取りしたりしたらどうなるか思い知らせてあげる。」

エリーはそう言い終わると、即座に右脚を見せ付ける様に大きく振り上げ、超高層ビルサイズの女の子へ振り下ろそうとする。
しかし、その女の子は何やら集中するようなポーズを取ったかと思うと、見る見る内にさらに巨大になっていった。
予想外の出来事に驚いたエリーは掲げた右脚を一旦戻しその様子をじっと眺めていた。
巨大化が終わると自分と同じくらいの背丈になった、何やらフリフリとした可愛らしい装束を身にまとった女の子が口を開く。

「あなたこそ、私とご主人様のお楽しみを邪魔するんですか?せっかくご主人様にユキの素敵な所を見せて差し上げていたのに、邪魔するようなら許せませんよ!」
「刃向かう気なの?大きくなれても地球人が私に敵うなんて思い上がりもいいところなんだから!」

清楚な可愛らしさと街を破壊する際の動きやすさを両立したセミロング丈のメイド服に身を包んだメイドのユキと、地球人には無い美貌を兼ね備えた異星人のエリー。身長約1,700メートルの2人がめちゃめちゃになった品川を踏みしめて対峙する。まずはお互いをじっと観察し、仕掛けるタイミングをはかっていた両者であるが、先に動いたのはユキの方であった。

「えいっ!!」
「っ!!!」

一瞬の隙を付き、エリーのみぞおちへ渾身の掌底を叩き込んだユキ。それをまともに食らったエリーは凄まじい勢いで後方に吹っ飛ばされ、まるで川面を跳ねる水切り遊びの石のように東京湾で跳ね、そのまま地面スレスレをバウンドし、その先にあった勝どき・月島一帯のタワーマンション群全てを自身の巨体で薙ぎ払って破壊していった。
そのまま江東区の住宅街をめちゃめちゃに破壊しながら転がっていき、錦糸町周辺の高層ビル群を背中で押し流すようにしたところでやっと停止した。そこへ追い撃ちをかけようとするユキが駆け足で竹芝の高層ビル街を蹴散らし、先ほどエリーがタワーマンション群を全て吹き飛ばした月島対岸の築地一帯をめちゃめちゃにしてエリーへ近づいていく。
ユキの進路上には200メートルクラスの聖路加セントルークスタワーも存在したが、エリーの倒れこむ錦糸町方面をキッと見つめるユキによって特に意識もされず蹴り飛ばされてしまい、中層階から上がある程度原型を保ったまま吹き飛んでその先の街に降り注いでしまう。
エリーはユキの接近を許す前に素早く立ち上がると、手近にあった800メートル以上の高さで再建された新スカイツリーを根本から引き抜き、追撃しようとしてきたユキへ横薙ぎに叩きつけた。だが、ユキの身体に叩きつけられたスカイツリーは派手に折れてしまい、折れた先の400メートル程の長さの部分が周辺の街並みを転がりながら押し潰していった。

「あなた本当に何者なの?私を吹き飛ばすなんてただ大きくなれるだけの地球人…って感じでもないみたいね。」
「あなたも相当強いですよね。ユキには分かりますよ。なので手加減はしませんよ!」
「へ~、言うじゃないの!それなら地球人なんて私には敵わないってことを分からせてあげる!」

エリーは両手を前に突き出し、ユキの両手を掴むとそのまま後方へ押し出していく。いわゆる力比べの体勢になりユキも負けじと押し返すが、エリーの方が優勢でユキはどんどん後方へ押し返されて行った。

「ほら、どうしたの?防戦一方じゃないの。」
「ん~!ユキは負けませんよ!ご主人様に見て頂いているんですから!」

ユキも負けじと踏ん張るがエリーに押し返される状況は好転せず、一歩、また一歩と後ずさるユキのエナメル靴によって東京のビル街に250メートルの足跡が次々と刻まれていった。押されるがままのユキは東京駅付近にまで後退してしまい、ユキが一歩下がるごとに超高層ビルがユキのかかとで粉砕されていき、直線状のガレキ地帯が形成されていった。

「ちょっと!なに超高層ビルをどんどん破壊してるの!私の楽しみが減ってるじゃないの!」
「あなたこそさっきユキに吹っ飛ばされた時にいくつタワーマンションを破壊したと思ってるんですか!せっかくご主人様にユキが街を破壊するところを見せて差し上げようとしていたのに!」

依然としてエリーに押し込まれ後ずさりを続けるユキは、汐留、浜松町、田町とJR線沿いの超高層ビルを10棟、20棟と蹴り倒し、踏み潰しを続けてしまう。エリーのお楽しみで5年前に全てを破壊された東京に再建された全てが新築の綺麗な超高層ビル達は、ユキの純白の靴下で包まれた足首やふくらはぎによって、地上から最上階までの40~50の全ての階層がビルの構造体も内部のオフィス家具も全て吐き出しながら一遍に破壊されてしまう。

「うう~、ご主人様ぁ~!こうなったらユキが超高層ビルをどんどん脚で破壊するところだけでも良くご覧になってください~!」
「ああもう!キリがないじゃない!さっきからあなたの踏み残しの小さいビルしか踏めてないじゃないの!」

先程から自分の都市破壊の楽しみがどんどん減っている状況に段々とエリーがいら立ちを見せ始める。その一瞬のスキをユキは見逃さなかった。

「スキありです!」
「えっ!きゃああ!」

既に破壊された品川の辺りまで押し戻されたところで、ユキはエリーをしっかりと掴むと自分から後ろへ倒れ込み、エリーを足で蹴り上げて後方へ投げ飛ばした。つまり巴投げの要領である。
後方へ投げ飛ばす際にユキが力を込めて蹴り上げたことで、エリーは放物線を描く様に派手に放り投げられ、羽田空港中央のターミナルへ叩きつけられた。一瞬で広大な空港ターミナルが全て圧し潰され、周辺に駐機されていた50機以上の旅客機が全て衝撃で地面から100メートル以上は跳ね上がり、地面に叩きつけられて残らず派手に爆発してしまった。

押されっ放しから一転、投げを打つ際に背後にあった天王洲アイル一帯に密集する10棟以上の超高層ビルを背中ですり潰していたユキは、メイド服にこびり付くホコリと化したビルの残骸をまき散らしながら立ち上がると、少し余裕を取り戻した表情でめちゃくちゃになった羽田空港で仰向けになっているエリーの方へ歩いて行く。
その間に位置する大井車両基地には、エリーを満足させるためにびっしりと新幹線の車列が並べられていたが、ユキは1歩で10編成、実に100近い車両を5,000万トンを超える重量で平たく圧し潰して通り過ぎた後、もうもうと炎と黒煙が立ち上るボロボロになった羽田空港へ足を踏み入れ、立ち上がったエリーと対峙する。

「さあ!形勢逆転ですよ!ここからユキの反撃タイムです!」
「ふん!力負けしてたくせに!」

向かい合った二人は羽田空港上で互いに円を描く様に動き、仕掛けるタイミングをはかり合う。ちょうどお互いの位置が入れ替わったあたりでユキの視界を燃え盛る航空燃料の黒煙が遮ってしまい、一瞬相手を見失ってしまう。そして煙が視界から退いたと思った瞬間、エリーがもの凄い勢いで距離を詰め、最初に受けた掌底のお返しとばかりにユキのみぞおちへ中段回し蹴りをお見舞いする。
今度はユキが激しく後方の川崎市の方向へ吹き飛ばされてしまったが、エリーの蹴り上げの威力によって地面から300メートル程浮き上がっていたユキの身体が直接川崎市の市街を破壊することはなかった。しかし、1,000倍に巨大化したユキの巨体が凄まじいスピードで市街地の上を通り過ぎたことで発生した衝撃波が、地上の建物を根こそぎ吹き飛ばしてしまう。

「あーもう!また都市が減っちゃったじゃないの!あの子、さっきも地球人のオモチャを一遍に踏み潰してたし!」

15キロほどの距離を吹き飛んだユキは、横浜駅西口の繁華街をまとめてすり潰すようにしてようやく止まることができた。
ユキの身体は駅隣接の綺麗なファッションビルも、高級ホテルや百貨店と言った豪華な内装を持ち高級品を取り扱う施設の数々も、雑多な繁華街も区別なく、横浜駅周辺を構成する100棟以上のビルを無残なガレキの集合体に変えてしまう。
倒れ込んだユキが上体を起こして正面を見ると、自分が吹き飛ばされてきた直線状に、川崎市と横浜市の市街に自身が引き起こした衝撃波で刻まれた幅300メートルほどの溝が一直線に続いていた。

「いたた…う〜ん、吹き飛ばされたしまったとは言え、1,000倍に巨大化したユキの体で街をいっぱいめちゃくちゃにできちゃいました!こんなに一遍に街を破壊するところなんてご主人様にお見せしたことなかったですし、ご主人様にご満足頂けたなら良かったのですが!」

エリーに破壊指定されていた東京から飛び出し、川崎市を突き抜けて横浜市にまで吹き飛ばされたユキ。破壊指定都市の東京は無人であり、また東京と隣接している地域も地上は巻き込まれる危険があるということで、エリーによる破壊が行われている間は強制避難対象となっていた。
しかし、間に川崎市を1つ挟んだ横浜市はその対象外となっており、横浜駅周辺は大勢の人でごった返し、また多くの人々がエリーによる東京破壊を見物しようと駅周辺の高層ビルの上層階に集まっていたが、吹き飛んできたユキによって潰され衝撃で吹き飛ばされて、ビル街ごと全滅していた。

「ん〜、何やら叫び声や呻き声が聞こえて来ますね〜。品川のオフィス街破壊をご主人様に見て頂いていた時から東京都内は無人でしたけど、この辺り、ここは横浜ですね!たくさん人がいたみたいです!でも、みんないつもみたいにユキにいっぱい殺されちゃいましたね!」

そこへエリーがユキによって刻み付けられた300メートルの溝から外れたまだ無事な市街を、避難がなされていない横浜市に入ってからも延々と踏み潰しながら近づいて来た。横浜駅東口のタワーマンションや超高層オフィスビルで構成された一画を、上半身を起こしたユキにまたも見せ付ける様に豪快に踏み潰し、何とか原型を留めていた駅のホームも、衝撃で脱線した何編成もの車列ごと足の形に平たく圧し潰して見せながらユキに語り掛ける。

「ふふ、反撃タイムとやらはいつ始まるのかな。」
「ちょっと油断してしまいましたけど、ご主人様のためにもこのくらいじゃユキはやられません!」

そう言って起き上がったユキとエリーがめちゃめちゃになった横浜駅周辺で再び対峙するが、しばらくお互いを見つめ合ったあと、どちらからともなく二人は苦笑を始めてしまう。

「っふふ!あなた強いのね!私ちゃんと本気で戦ってるんだけど、全然へこたれないじゃないの!」
「あなたこそ、ユキは大きくなれるだけが能じゃないのに、お強いですね!」

お互いに巨大なだけでなく実力も兼ね備えた者同士、このまま戦いを続けても勝負は中々付かないと理解し先ほどまでの対決ムードが一変、緩んだ空気が流れ始めていた。

「さて、どうする?何だかんだであなたと戦いながら街を破壊するのも面白かったんだよね。」
「ユキはご主人様にご満足頂ければ構いません。ご主人様、ユキの戦いながらの大破壊はいかがでしたか?」

1,000倍に巨大化した時点で浮遊する透明な球体でご主人様を包み込み安全を確保していたユキは、ご主人様の方を期待に満ちた目で見つめながら問いかける。

「はは、最初はどうなるかと思ったが、普段のユキの破壊とはまた違った迫力を楽しめたよ。そのエリーさんと戦いながらもユキがしっかりと破壊を見せ付けてくれてとても嬉しかったよ。」
「きゃ~~!!!ご主人様にお喜び頂けてユキもとっても嬉しいです!!」
「ふふ、何だか随分幸せそうなお二人さんなのね。そうそう、あなたも私とユキさんとの戦いで街が破壊されるのどうだった?」

宇宙船から2人の戦いで街がめちゃめちゃになっていく様子を撮影していた彼は、これまでにない大迫力の都市破壊の様子を撮影できたことをエリーに伝える。

「じゃあ帰ってからその映像を見るの楽しみだね!でもまだ東京を全部破壊できてないんだよね…超高層ビル群もまだまだあるし、もう終わりって感じじゃないし…」
「あの、エリーさん!もし良かったらまだ残っている街を一緒に破壊してみませんか!?」
「えっ!う~ん、そうね。あなたとの街破壊も面白いし、じゃあそうしようか?」
「やった~!じゃあ早速都心の方へ行きましょうよ!」
「それならせっかくだし、あの辺りの超高層ビル群から破壊しようか?」

こうして和解した2人ははやる気持ちを抑えきれず、目の前に広がる街を一直線に踏み潰しながら都心の超高層ビル群を目指して歩いて行った。横浜市内の沿線住宅街はまだまだ避難しようとした人々で溢れかえっており、電車で逃げようとした人々が駅に殺到していたが、東急東横線の線路を目印にするように歩く2人によって人々が集まっていた駅が順番に駅舎丸ごと踏み潰されてしまい、かえって大量の犠牲者が発生していた。

特にJRとの接続駅の菊名駅にはちょうど横浜方面から逃れてきた横浜線の車両も停車しており、東横線の車両諸共、縦長の電車1編成を丸々覆い尽くせるユキのエナメル靴で踏み潰されたことで、避難民でいっぱいだった車両20両近くが薄汚れた鉄板に変えられてしまった。
先程の車両基地の時よりも踏み潰せた車両の数は減ったものの、それと引き換えに今度は5,000人以上の犠牲者が生み出されていた。

(んふふ~。ちょうど良くたくさんの満員車両を踏み潰せました!ご主人様、気づいてくれましたよね!)

一方ユキの左側を歩くエリーの目の前には新横浜駅周辺の高層ビル街が広がっていたが、自分と同じ大きさの少女との都市破壊と言う新たな刺激を待ち切れないエリーも、何の遠慮もなしに新横浜一帯に足を振り下ろしてしまう。
まず左脚が新幹線、横浜線、駅隣接の巨大商業ビルをまとめて踏み潰してしまい、新横浜での折り返し運転をしていた新幹線も、商業ビルの中にいた大勢の買い物客達も一気に何千人も犠牲となった。さらに駅前のバスターミナルにいた何台ものバスも、避難しようとする人々を乗せたままエリーの左脚が引き起こした衝撃で軒並み吹き飛んでしまい、周囲の高層ビルに突き刺さるなどの2次被害が発生していた。また、ユキ同様に5,000万トンを超えるエリーの重量によって市営地下鉄駅構内も全て崩落し、ここでも横浜方面から逃れてきた避難民が地下鉄車両ごと圧し潰されていた。
続いて踏み出した右脚が円柱形の超高層ホテルと、人気アーティストのライブ会場としても頻繁に使用される横浜アリーナを踏み潰し、周辺の高層ビルも巻き込んだ大破壊を引き起こした。つま先での踏み潰しだったため何とか会場の半分は原型を留めた横浜アリーナであるが、大人気女性アイドルのライブ中で超満員だった会場は、先ほど今回の騒ぎを受けて避難誘導が始まったばかりであり、会場から避難中だった人々と、まだまだ会場内に溢れかえっていた多くの人々が踏み潰されてしまったことで、なにやら隣でほくそ笑んでいるユキが引き起こした惨状と同程度の犠牲者がここでも発生していた。

(あ、そうか。この辺は地球人が避難していないんだった。でも今更地球人が避難している地域に迂回していくのも面倒だし、今日くらいはいいかな。そんなにたくさん減ってないし。)

新横浜駅周辺は都心へ向かうエリーによって物の数秒でめちゃくちゃに破壊されてしまい、駅前は全滅。周辺で一番大きな超高層ホテルは見る影もなくなり、何とか原型を留めていた横浜アリーナも、建物の構造に大きなダメージを受けたことで天井の崩落などが続いてた。
その横浜アリーナに突如超高層ビルサイズの人影がまるで何かを守る様な体勢で出現し、崩落を続けていた建物が内部からもさらに破壊されたことで、横浜アリーナはほぼ全壊してしまった。
アリーナ内で生き残っていた人々はその人影にすり潰されたことで、エリーによって会場ごと踏み潰されずに済んだ人々がさらに何千人も犠牲になっていた。しかし、都心破壊の続きを早く楽しみたい2人がそれに気づくことはなかった。
先程までの戦いから一転して上機嫌の二人の進路上には、川崎市の武蔵小杉駅周辺のタワーマンション群も存在したが、都心の破壊で期待いっぱいの2人は当然の様に建ち並ぶタワーマンション群も蹴り壊して一帯をめちゃめちゃにしながら進んで行った。


「それじゃあまずはこの辺りの超高層ビル群をめちゃめちゃにしちゃおう?」
「新宿の超高層ビル群が相手ですね!ユキ、ここも破壊してみたかったんです!それでどうやって破壊しますか?ユキ、いつも街を破壊する時は100倍で始めて、仕上げに1,000倍に巨大化しているので、いきなり1,000倍に巨大化して破壊するのは慣れていないんです。」
「そうか、ユキさんは私と同じ大きさになれるけど、最初に見た時の大きさで破壊してるのね。じゃあせっかくだから私が今の大きさになったユキさんに、今ならではの破壊方法を教えてあげるね。」
「どんな方法なんですか!?ユキ楽しみです!」
「ふふ、じゃあ靴と靴下を脱いでみて。」
「裸足になるんですね!わかりました!」

そうして靴と靴下を周囲の雑然としたビル街に脱ぎ捨てその下にあった雑多なビル群を圧し潰し、裸足になった2人は新宿の超高層ビル群を正面に捉え、横に並んでペタンと座り込んだ。

「それじゃあ正面の超高層ビル群に向かって足裏を押し付けてみて。足裏で超高層ビルの側面全体をしっかりと捉えて、押し流すようにするのがポイントなの。」
「なるほどですね~!こんな感じでしょうか!」

エリーのアドバイスを受けたユキは、新宿パークタワーに足裏をまずは慎重に押し当てると、教わった通り押し流す様に前方へ思い切り足裏を突き出した。新宿パークタワーの3棟のビルがほぼ形を保ったまま前方へ押し流され、その先に位置した高層ビル街とぶつかりユキの足裏と挟まれたことで、一瞬でめちゃくちゃに砕けてバラバラになってしまった。

「わわっ!な、なんですかこれ!とっても気持ちいいです!!ユキもこれまでいっぱい街を壊してきましたけど、こんなに気持ちいいの初めてです!」
「ふふっ!でしょ!?足裏ドーザーって呼んでるんだけど、私も初めてやった時はびっくりする位気持ち良くて、超高層ビルを何十棟も一気に使っちゃったもの!」
「エリーさん!今のもう1回やってもいいですか!」
「もちろん!まだ無事な超高層ビルを召し上がれ。」
「ではでは遠慮しませんよ!え~い!」

足裏ドーザーの快感にすっかり取り付かれたユキは、続けて東京都庁第二本庁舎を足裏で押し流し、その後ろに位置した新宿NSビルと合体させて、さらにその後ろに位置する超高層ビル2棟も巻き込み、それらがめちゃくちゃに破壊されていく感触を足裏で存分に味わい尽くした。

「超高層ビルを破壊する気持ち良さが一気に味わえて気持ち良すぎですね~!ユキが超高層ビルの中から巨大化した時と同じくらい爽快かもしれません!」
「え、あなたそんなことをしたことがあるの!?」
「あ、そうか。エリーさんは元からその大きさなんですもんね!ユキは普段の大きさから巨大化できるので、超高層ビルの中から100倍サイズにまで巨大化するんです!そうすると超高層ビルのガレキがシャワーみたいに全身で浴びれてとっても気持ちイイんです!思わずとろけちゃいそうな気分になりますよ!」
「そんな楽しみ方があるのね…私には出来ないけど…」
「う~ん、確かにエリーさんには体験してもらえないですね~。でもその分今日は2人で楽しみましょう!」
「そうね、じゃあ私もこっちの超高層ビル群で足裏ドーザーしちゃうんだから!」

そう宣言したエリーによって、都庁舎を始めたとしたまだ無事だった新宿の超高層ビル群が、エリーの一瞬の足裏の快感と引き換えにあっと言う間に全て消費されてしまう。

「アハハハ!あ~気持ちいい!この超高層ビル群を地球人達が作り上げるには、きっととんでもないお金や労力がかかっているはずだけど、それをこうやってめちゃめちゃにしちゃうのって本当に気持ちいいんだよね!」
「街を破壊するのって気持ちいいですよね~!ユキもご主人様と街の破壊におでかけするのとっても大好きなんです!それに街を破壊し終わってご主人様とお屋敷で寛いでいると、ユキに破壊された街の被害額が1兆円に達したなんてニュースが流れてきて、ユキ、自分の力が凄いんだなーって感じちゃえるんですよね!でも、今日のように東京みたいな大都市を全部破壊しちゃうなんてユキも初めてです!ユキ達、一体何百兆円の被害を出しちゃうんですかね!」
「ふふ、何だか私達気が合いそうね。さて、この辺りの超高層ビル群は全滅しちゃったね。でももっとやりたいなぁ…」
「あ、そうだ!エリーさん!ユキ、いいこと思い付いちゃいました!」
「え、どんなの?聞かせてよ。」
「じゃあ近くの超高層ビルがあるところへ行きましょう!この近くなら渋谷がいいですかね!」


「この辺も数はちょっと少ないけど、いい感じの超高層ビルがあるね。それでどうするの?」
「んふふ~。ではではエリーさん!ここの超高層ビルが集まっている所を挟んでユキと向かい合って下さい!」
「えっと、この辺り?」
「そうです!それでユキはこの辺にっと…ではさっきみたいに座りましょう!」

まずエリーが新宿方面に位置するセンター街周辺に座り込み脚を前方へ投げ出したことで、センター街の半分近くがお尻やふともも、ふくらはぎで圧し潰されて一気に壊滅してしまう。さらにその際エリーが何気なく後方に手をついたことで、代々木体育館のほとんどがエリーの手のひら型のガレキに変えられてしまった。
一方ユキは目的の超高層ビルを破壊してしまわない様に駅前を少し迂回して恵比寿方面に回り込んでいた。しかし、どこもビル群がびっしりと立ち並ぶ渋谷は、ユキが一歩を踏み出すごとにビル群が10棟単位で破壊されてしまう。また、この後のお楽しみで使う超高層ビルの横を通り抜ける際に、ユキの左脚が渋谷マークシティEASTと渋谷フクラスを、右脚が渋谷マークシティWESTとセルリアンタワーをそれぞれ振り抜いてめちゃくちゃに破壊してしまった。
ユキが恵比寿方面側に座り込み、2人が目的の渋谷駅周辺の超高層ビル群を挟んで向き合った時には、渋谷一帯はほぼ壊滅してしまっていた。

「ではでは!この超高層ビル群に2人で同時に足裏を押し付け合っちゃいましょう!」
「足裏ドーザー合わせって訳ね!すっごく気持ち良さそう!じゃあいくよ!」

2人の4本の足裏に挟まれた渋谷スクランブルスクエアやヒカリエ、渋谷ストリームと言った超高層ビルが、それよりも大きい2人の250メートルの足裏によってまとめて挟み潰されてしまう。

「アハハハ!き、気持ち良すぎて笑っちゃうね!」
「く、くすぐったくて、気持ち良すぎて最高です!」

足裏で超高層ビル群をサンドイッチした2人はお互いの足裏が合わさり、グチャグチャになっていく挟み潰した超高層ビル群がもたらす快感に身悶えしてしまう。

「はあ、はあ…ユキさんあなた凄いね!よくこんなに気持ちいい方法をすぐに思いつくね!」
「エリーさんもこれまでいっぱい街を破壊してきたんでしょうけど、ユキも街の破壊に関しては負けませんからね!エリーさんに足裏ドーザーを教えてもらって、もっと気持ちが良くなりそうな破壊方法を思い付いちゃいました!」
「あーもう、これは最高ね!ねえ、これこそ2人じゃないとできないことだし、もっとやってみない?」
「ユキも賛成です!もっともっとやりましょう!」
「ふふ、じゃあ今日はもう東京中の超高層ビルと言う超高層ビルを2人の足裏ドーザーでめちゃめちゃにしちゃおう!」

こうして意気投合した2人はまだ無事だった虎ノ門ヒルズや六本木ヒルズといった都内有数の超高層ビルも、その周辺の超高層ビルも全て使い潰し、東京都心の超高層ビル街をガレキの山にすることと引き換えに、存分に足裏での超高層ビル破壊の快感を味わい尽くしていった。


「ユキさん、今日は本当に楽しかった!」
「私もですエリーさん!」
「でも、今日はもういいけど、私の破壊指定都市を勝手に横取りするようなのはもうダメだからね?」
「あはは、もうそんなことはしませんよ!でもエリーさんが破壊する都市以外にはご主人様とおでかけしちゃいますけどね!」
「そうよね、都市を破壊する快感は我慢なんてできないものね!そうだ、今後もたまにはあなたと一緒に都市を破壊してみるのも面白そう!その時は私の破壊指定都市を分けてあげるね。」
「え、いいんですか!わ~い!エリーさんと一緒に破壊するなら1,000倍巨大化での破壊ですから、ご主人様にももっと喜んで頂けます!それにエリーさんの破壊用の都市って真新しい綺麗なビルが壊し放題で、すっごく気持ち良くなっちゃいました!」
「ふふ、地球人に再建させた都市って超高層ビルも、その中身も、み〜んな新品で出来てて、地球人が私のためだけにとっても破壊のし甲斐がある都市を作り上げてくれたって余計に感じちゃうんだ。それを蹂躙する時の快感ったらないんだよね!そうだ!今日はもう超高層ビルがなくなっちゃったけど、今度超高層ビルの中から巨大化するのを見せてみてよ!」
「いいですよ~!超高層ビル内巨大化はご主人様もお気に入りですし、ユキもとっても気持ち良くなれて大好きなんです!」
「それじゃあユキさんがもっと楽しめるような、500メートルはある超高層ビルを地球人に用意させておかないとね!」
「きゃ~!ユキ、そんなに大きな超高層ビル破壊したことがないです!それなら一気に300倍くらいには大きくならないとですね!」

そうして最後に連絡先を交換した2人は、お互いのパートナーからも破壊のバリエーションが増えたことを喜ばれ、大満足してめちゃめちゃになった東京を後にするのであった。