新宿の街道の隅に小さなものがいた。
小さな看板を精一杯持っている。なんだろう。外は1月中旬を過ぎようとしていて、マフラーをしていても首に入ってくるすきま風が体を震わせるくらい寒い。雨上がりで澄んでいる空気が更に寒く感じさせる。
近づいてみるとそれは男だった。
私が使うノートくらいの大きさの看板を頭上に精一杯掲げてもわたしのふとももまでしかいかない。「飼ってください」とそこには書かれていた。小さいなりに精一杯書いたのだろう、文字が少し歪んでいる。
なぜかびしょ濡れだ。もちろん小さすぎて傘なんて使えるわけがない。道行く人々がヒールの音やスニーカーの音を立てながら水たまりをピチャピチャさせて通り過ぎていく。
きっと水しぶきで更に濡れちゃったのだろう。
年は20代前半かな?黒い髪が濡れてる。
私に気がついたのか看板を向けて少しでも気づいてもらおうとピョンピョン跳ね始めた。
なんだかいじめたくなった。
なぜだかわかんないけど。

彼女は男に気が付かないふりをしながら男の方に足を向けた。
踏まれないように男は避けた。
が、彼女は進路を変えて更に男に近づく。
彼は看板を投げ出して走り出した。

あっ逃げた。
男の足で女から逃げられると思ってるのかな。
じゃあ勝負しよっか?
私はわざと彼と同じペースで歩いて追いかけることにした。ふふ、逃げてる逃げてる。
一生懸命さは伝わるんだけど私から一向に離れることができない。私が合わせてるからだけどね。
男は必死に足を動かしている一方私は普段新宿を歩くペースと変わらない。
私が一歩で進む距離を彼は必死に走っている。おかしい。
こんな私も彼から見たらとても怖いんだろうな。弱い物いじめって楽しい。
なんだか恐竜になった気分♪がおー食べちゃうぞ!笑
ペースが落ちてきた。まだ100mも走ってないのに。学校で100m走やったら17秒46だった。それを彼は5分かけてる。
きっとお兄さんにはとても長い距離なんだね。がんばれ!女の子に負けちゃうよ!

あっ、転んじゃった。
頑張ったね、痛かったね。
怯えてる、可愛い。私は彼の前にしゃがみこんだ。怯えた目でこっちを見てる。
なんだか笑えてくる。本当に男の子ってか弱い存在なんだね。
こんなにちっちゃいから猫でさえとても大きいものに見えるんだろうな。
こんなにちっちゃいとなんかペットみたい。飼ってあげたいな。
飼っちゃえ!

私は両手でうつ伏せになっている彼をひょいと持ち上げる。
フフ、まだ怯えてる。

怖い思いさせてごめんね。ちょっとからかっただけなの。怖かったね、痛かったね。でも大丈夫これから私が守ってあげるから。
今日からお姉さんがあなたを飼ってあげる。
これからあなたは私のペットね。
私が食事や住むところを与えてあげるからあたしのことをキホお姉さんって呼びなさい。
わかった?

返事しなさい!パチン!
キホは男の頬をビンタした。といっても人差し指と中指で手加減してやったのだが。

いくら私が小学六年でお前より何年も年下でも、力も弱いしちっちゃくて助けてもらわないと生きていけないでしょ?
男は女に逆らっちゃダメなの!
あらあら、泣かないの
ごめんね、痛かった?結構てかげんしたんだよ。でもそれはあなたがこんなにちっちゃくてか弱いからなんだよ。
私はその気になればもっと痛いことだってできるの。男は女に逆らえないってこと、
わかった?よしよし、わかってくれればもう酷いことはしないよ
もう女にはむかわないこと!いい?
年下でも女を見るには顔をあげないといけないでしょ?だから女は目上の人なんだよ。言葉遣いも気をつけること。いい?
 
よしよし、いいこ。いい返事。そんな怖がんなくていいのよ、もう女の子に反抗しないよね?じゃあ優しくしてあげる。
私の家に行きましょう。

ふふ、あたしのビンタでないちゃうなんて男ってほんとに華奢なのね。
そうだ、ペットには名前がないとね。
弱くて可愛くてちっちゃいからちびね。
ちび!
.......返事は?


そうよね、よろしい!ふふっ、そんなに怖がらなくてもいいのに。そんなとこも可愛い。すごくかわいがってあげるね。
じゃあ捕まって。

そういうと彼女は膨らみかけの胸の間に彼を抱いて家に向かっていった。


数十年前から男の縮小が進み、現在では成人の平均身長が40cmとなってしまった。
男性はスーパーで買い物をすることも電車に乗ることも家で生活することもできなくなってしまった。
彼らには大きすぎるからだ。
なので助けてもらうしかなかった。大きな女性に。
しかし、彼らからしたら大きいだけで正確には男が小さく弱くなったのだ。
元に建物の大きさは一切変わっていない。
この40cmという大きさは男からかつての威厳を完全に奪い取ってしまった。
かわりに得たのは可愛らしさだ。
男性は女性に媚を売り守ってもらうしか生き残る方法がなくなってしまった。



小学校では男と女の差をわからせるために体育では男女対抗戦を積極的にやる。
特に異性が気になりだす高学年では相撲やバスケットボールなど体が触れ合い体格差がわかるものをやる。

女子の膝に小さなものがうごいてる。
「ほらほら、あたし全然動いてないよ?がんばれ!」キホは膝のてっぺんにぎりぎり届くような男を見て微笑んでいた。
今は体育で相撲を男女対抗戦でやっている。

身長48cmの男子は一生懸命彼女を押している。周りの女子はその滑稽さについつい笑ってしまっている。

このこ本当にこれで全力なんだね。
男って可哀想。あたしたちの膝くらいにしかならないしどんなに努力しても年少の女の子にも相撲で負けちゃうんだもん。
なんでこんなに必死になるんだろう。
「じゃ、そろそろあたしの番だね。いくよ。」
それを聞いた男子はその小さな体で女の膝にしがみつき始めた。
その重さで動くのを止めようとしている。
君、チワワより軽いんだよ。しがみついても意味がないよ。

私は彼がしがみついてる足を外に出した。
はい、君の負け。

僕、勝負は終わったのよ。彼は悔しいのかストッキングを履いた私の膝にしがみついてる。
しょうがないなぁ。私は手を男がしがみついてる膝に向ける。
広げなくても簡単に彼をつかめる。
私は彼を握った。でも、普通に引き離すだけじゃつまらないな。男の子って幼稚園の年少の女子よりも圧倒的に力が弱いんだから。

ちょっとあそんでみることにした。
私は弱い力で彼を引っ張った。
もちろん手加減がバレてはいけないので「んー」と踏ん張る声を出した。

学校で女子にだけ配られた「男の守り方」という本には男は小学校の頃は女に歯向かう傾向があるとかいてあった。

特に異性が気になりだす小学校高学年はその傾向が強いらしい。可愛らしい見た目の女子を見ると無意識に男子は勝ちたくなるみたいだ。そういう時は女子は好きにさせてあげるとそのうち男と女の差がわかっておとなしくなるらしい。
でも、私の読んでる雑誌には


「ガツンとおしおきをして力の差を見せつけてあげるのも○」ってかいてある。
おしおきをして怯えさせて優しい言葉をかけてあげるとペットみたいに従順になるらしい。それってすごい面白そう!

人気のおしおきbest3は
1位 お尻ペンペン(まさに弱いものが受けるおしおき!)
2位 ビンタ(ちゃんと手加減してあげてね)
3位 蹴り(つま先だけでちょんとやるだけでも大効果!)

らしい。おしおきの様子を写メでとってみせると自分の弱さがよくわかって素直になるらしい。

しばらくしてだんだん彼が捕まる力も弱まってきた。
ちょっと遊んでみようかな。よーし!
「いいかげんにして!」大きな声で叫んだ。男の身体がピクッと震える。ふふっ、気持ちいい

ふふっ、怖がってる。私はさっきとは比較にならない力で膝にしがみついてる彼を引き離して椅子に座ってる私の太ももにのせた。
彼の体では両膝に載せるには長さが足りない。片方の膝に体をのせた。何をされるのかわかったのか彼は逃げようとした。
そうはさせません。私は左手で彼の体を太ももと挟む形で彼を押さえた。
力の限り暴れているけどびくともしない。
私はズボンを下げて手を上げた。
どのぐらいにすればいいのかな。男の子は小さい分体も華奢だ。あまりつよくしすぎても....死にはしないよね。
圧倒的な力の差を見せつけたらきっと自分の弱さに気づいてくれるよね!
容赦しない!

彼女は力の限り彼の尻を叩いた。
パーーン!

いい音。もう一丁。
パーーーン!

暴れてる暴れてる。でもね、全然力感じないよ。あたしが年少の頃の力の足元にも及びませんわ。

雑誌には書いてなかったけどおしおきだからタップリしてあげないとね。
私は30回おしりペンペンをした。
あっ泣いてる...

ごめんね、痛かった?
でもね、こんなに痛いのはあなたがちっちゃくて弱いからなの。
ちっちゃくて弱い男の子を守ってくれるのは女の子しかいないんだよ?

ついに男の子は声を上げて泣き出した。
あらあら....わかった!
痛かったよね、ごめんね。
もうこんなことしないから。
ね?

だから約束して。
もう女の子には逆らわないって。
はいっ。

私は小指を取り出す。
すると彼はそれを小指で........
小さすぎて握ることができないので手で握った。可愛い!!!!!!!

指切りげんまん。

男の子は弱いから一人で生きていけないよね?あたしたちが守ってあげるから。
その代わり、弱いものなりに女子の靴を磨いたり足を拭いたりして恩返しすること。
いい?男の子は女の子のペットとして可愛がられて生きていくしか方法がないの。
だってチワワより小さいんだよ?

でもくだらないプライド捨てたらあたしはすごく可愛がってあげる。
美味しいご飯も食べさせてあげるしお風呂も入れてあげる。
寝るとこにも困らない。
弱いって素晴らしくない?



自分の欲望を文章にしたほうが色々はかどるので書いたのを
コピペしようとしたら間違えて消してしまい、また1から書き直したものです。
とりあえず欲望を具現化するのを最優先してるので色々変なとこがあるかもです。そしたらごめんなさい。

たくさん改善点あると思います。
ぜひアドバイスください