~第3章 復讐(その1) 甘い罠~


翌日、吉川真由美はある男を呼び出した。彼は大木昇一といい、あの日、工藤由加里に対して侮辱的な内容の会話を他の男達としていた連中の1人である。

真由美:「ねえ、今日の夜ちょっといい?私のマンションに来てね。」

真由美は自分の胸にも届かないくらい小柄な昇一を見下ろし、その長い腕を彼の肩に掛けて微笑みながら見つめていた。

「え?いいんですか???」

昇一は長身で美しい真由美に見つめられ吸い込まれてしまいそうな錯覚を覚え、胸の鼓動が高まっていくのを感じた。

真由美:「ええ、楽しみに待ってるわ。」

真由美は昇一の小さな身体を優しく抱き締め、そして彼の頬にキスをした。

彼は有頂天になっていた。憧れの存在である吉川真由美様に見つめられ抱き締められて、更にキスまでされて尚且つ彼女の自宅に招待されたのである。
その時の状況から見て、彼女は自分を気に入ってくれていると思っていた。

(吉川真由美様と付き合う事になったら・・・)

彼の妄想は膨らむ一方であった。

真由美:(フフ・・・可哀想にね。騙されているとも知らずに。)

そして、同じようにして松田祥子は池田直哉を、上野美紀は小島浩志を、西山梨沙は沢村慎二を誘惑し、彼女達のマンションに誘き寄せる事に成功した。
そう、いうまでもなくあの日、由加里を侮辱した連中である。

由加里:(みんなありがとうね・・・。フフ、あいつら絶対に許さない。この工藤由加里様の恐ろしさを思い知らせてやる!)


その日の仕事が終わった後、昇一は事前に聞いていた真由美の自宅マンションへ到着した。すると、友人である直哉、浩志、慎二もいた。

「あれ?オマエらも呼ばれてたんか?」
「ああ、俺は松田祥子様に。」
「俺は上野美紀様に。」
「俺は西山梨沙様に。じゃあ昇一は吉川真由美様に誘われたのか?」
「そうなんだ。しかし俺らあんな憧れの綺麗な女性達に誘われたなんて夢みたいだな。」
「そうだよな。4人とも長身でしかも神々しいまでの美人で女神様みたいだよな。」
「同じ長身の女性でも工藤由加里とやらの悪臭女とは違うな。」
「あ~あれはまさに”移動する巨大汚物”だな。」

相変わらず、由加里に対して失礼な発言をする4人の男であった。しかし、この後、彼らはこのマンションから二度と出られなくなってしまう事をまだ知る由もない・・・


そして、彼らがマンションのエントランスに入ると、真由美、祥子、美紀、梨沙の4人が迎えてくれた。

真由美:「いらっしゃい。待ってたわよ。」

彼らは彼女らに連れられて、例の地下室へ案内された。彼らは何故地下室?と疑問を抱きつつ、さほど気にも留めていなかった。
おそらく、何やらパーティらしき物があるんだろう、と言う程度に気軽に構えていた。そこが彼らの処刑場であることも知らずに・・・

地下室へ入ると、そこには既に工藤由加里が待っていた。

(え?何であの悪臭女まで???)

彼らが互いに首を傾げていると、彼女達は言い放った。

祥子:「ご免なさいね、ウソ付いてて。用事があるのは由加里さんの方なの。」
美紀:「何故かは、お前達の胸に手を当てて見れば判るはずよ。」
梨沙:「何故、地下室に誘い込んだかも判ると思うわよ。」
真由美:「貴様らは女の敵よ!さあ、由加里さん、思う存分とっちめてやって下さい。」

工藤由加里は大木昇一、池田直哉、小島浩志、沢村慎二の前にズン、と迫って来た。
そして、彼らを見下ろしながら怒りを込めて言い放った。

由加里:「お前達、陰で私の事を色々と言ってるみたいね。知らないと思ったら大間違いよ!」

彼らは由加里の巨体の大迫力、それからその悪臭に圧倒され狼狽えてしまった。そして逃げようと思い振り返ると・・・今度は由加里より更に大きい真由美、祥子、美紀、梨沙の4人が
仁王立ちしており、彼らは見下ろされ睨み付けられた。
5人の大女に囲まれてしまった彼らは逃げ場を失ってしまった。そして、彼女達の怒りに満ちた表情に恐怖を感じ震えが止まらなかった。

「うわぁ・・・許して下さい。工藤さん、もう失礼な陰口叩く事はしません。」
「工藤由加里さん、すみません、本当にもう失礼な発言はしません。許して下さい。」
「これからは工藤さんと接する時にも嫌な表情や態度は取りません。許して下さい。」
「工藤由加里さんは長身で美しい女性です。本当にそう思いますので許して下さい。」

彼らは必死に哀願した。しかし、由加里はそれがその場凌ぎの軽い発言である事を見抜いていた。

由加里:「そんな事で許すわけがないわよ!お前達は今からこの工藤由加里様がお仕置きしてやるわ。覚悟しなさい!」

彼らはその威圧感に怯えきっていた。彼女の身体から発する悪臭、それから口から吐き出される口臭もきつかったが、それ以上にその怒りに満ちた彼女の表情に恐怖を感じた。


工藤由加里はまず大木昇一を、その大きな身体で抱き寄せ自分の胸に押し付けた。

(うげぇ・・・臭い。しかも全く動けない・・・)

彼は彼女の胸に埋もれながらジタバタしたが、鍛えられた肉体を誇る由加里には全く歯が立たず藻掻けば藻掻く程彼女の怪力に締め上げられていった。

由加里:「ウフフ、どう?この工藤由加里様の巨体に締め上げられた気分は?体臭がきつくて悪かったわね!この臭いを貴様の全身に染み付けてやるわ!」

由加里は昇一の身体を締め付け全身を揉み込みながら、更に今度は彼を持ち上げ顔を接近させた。昇一の目の前には由加里の顔が、その巨大な唇が迫っていた。

由加里:「今度は私の口臭をタップリと浴びせてやるわ。その後はこの大きな唇でキスしてあげるわよ。ウフフフ・・・」

(ヒィィ・・・止めてくれ~)

そして、工藤由加里は口を大きく開けて大木昇一にハァ~と刺激臭のする吐息を吹き掛けた。

(オェェ・・・気持ち悪い・・・)

彼女は更に何度もその息を吹き掛けた後、彼にキスをした。そして由加里は昇一の口にネットリとした濃厚な唾液を多量に流し込んだ。

由加里:「さあ、工藤由加里様の唾液を飲みなさい!このチビが!」

昇一は由加里の体臭を全身に揉み込まれ、口臭を浴びせられた上、更に口の中に濃厚な唾を流し込まれグッタリとしていた。
そしてその唾液を飲まされて気絶してしまった。

由加里:「さあ、次は誰にしましょうね・・・フフ・・・」

工藤由加里は舌舐めずりをしながら彼ら3人に目を向けた。
直哉、浩志、慎二の3人は改めて逃げようとしたが・・・振り返るとやはりそこには真由美、祥子、美紀、梨沙の4人が聳え立っていていた。
それでも彼らは無謀にも強行突破しようとしたが彼女達は彼らよりも大きく力も強く、更に人数的にも1人少ないため、いとも簡単にねじ伏せられてしまった。
彼らはどうやっても大きな彼女達から逃げられない現実を突きつけられ、そして、侮辱して嘲笑していた女に襲われ、女神と憧れていた女性達も実は悪魔であったという現実を
受け入れらず、ただただ恐怖で震えていた。

(助けて・・・怖い・・・)

しかし残酷にも彼らに対しても由加里は順次襲いかかり、昇一と同様に彼女の体臭、口臭攻めに加えて唾液を飲まされて泡を吹いて気絶してしまった。


由加里:「さてと、まずは第一段階終了ね。」
祥子:「口程でもないわね、コイツら。」
美紀:「しかも逃げだそうとしているなんて卑怯なヤツらね。」
梨沙:「こんな弱いくせに女を侮辱なんてするからよ。」
真由美:「フフ、由加里さん、じゃあ第二段階は更なる恐怖に突き落として処分してやりましょう。」

5人は笑いながら目の前で気絶している生意気な男達を見ていた。