第6章~正体


坂本大志はその中2の夏の悪夢の体験以降は、そこまで恐怖・屈辱的な出来事は無かった。勿論、教室内や廊下等で田口宏美に遭遇した際に威圧される事はあったが。
その後、中学卒業後は別々になり、今度こそ本当に田口宏美から解放された。ただ、依然として身体の成長は見られず身長は140cm台前半で止まってしまった。
学業成績もいまいち、運動神経はゼロに等しい状態で、高校卒業後にも定職に就く事は出来ず、職を転々としていた。
物覚え、要領も悪く、また非力であるため力仕事は全く出来ないため、何処へ行っても使えないダメ男に変わりなかった。

そんな状態で十数年が経過し、大志は30代半ばまで来ていた。彼は流石にこのままでは拙いと思い、何とか定職に就こうと必死になっていた。
そこで、とある求人を見つけた。男性社員を急募しているようで、いったんは準社員扱いだが成果次第で正社員昇格もあり、との内容だった。
坂本大志は年齢的な事も考え、このチャンスに賭け、そして、見事無事に採用されて遂に初出勤の日を迎えた。

「よし、何とかこのチャンスを活かして頑張ろう。」

坂本大志は意を決して会社へ出勤した。そして、ロビーの待合コーナーで待機するように指示されていた。すると、案内担当の社員の方が現れた。
そこで、大志はその案内の社員を見て驚かされた。その方は女性の社員であるが何と身長は2m以上はありそうだった。その大きな女性社員に少々怖じ気づきながらも、まずは挨拶を行った。

「初めまして・・・本日からお世話になります坂本大志です。宜しくお願いします。」

その女性は中腰になって坂本大志の視線に近づき、ニッコリと微笑んでいた。

まずは改めて会社の概要説明を受け、各部署の案内をされた。そこで、坂本大志はある事に気がついた。
それはこの会社には男性は全くおらず社員は全て女性、それも2m、或いはそれ以上の大きな女性達ばかりであるという事を。
そして、彼自身が所属する部門が伝えられ、そのメンバーが記載された書類を渡された。
それを見ると、当然ながらメンバーは全て女性であったが、その部門長、つまり部長の名前を見て目を疑った。そこに記載されていた名前は・・・


事業部長 : 田口 宏美


坂本大志は何度も見返したが、やはりそこには「田口宏美」の名前が・・・。そこで、小中学生の頃のトラウマが一気に甦って来た。そう、あの屈辱的な体験が・・・。
ただ、既に年齢は30代半ば、田口宏美も結婚して苗字が変わっているのでは無いか?或いは単なる同姓同名では無いか?大志は動揺しながらも一縷の望みを持っていた。
しかし、その所属部門のエリアへ案内され、部長席に座っている女性に近づくに連れて、その望みも打ち砕かれた。
そう、その部長席に座っている大きな女性は、まさしく坂本大志の小中学生の頃の同級生であり、圧倒的な力の差で支配された田口宏美だった。

(ああ・・・何てことだ・・・田口宏美様が僕の上司だなんて・・・)

坂本大志はこの会社へ入った事を後悔していた。しかしもう引き返す事は出来ない。そして、まずは部長への挨拶という事でその部長席へ案内された。
目の前にはとてつもなく大きな女性部長の田口宏美様が・・・神々しいまでに美しく妖艶なフェロモンを醸し出している美しい田口宏美様が聳えていた。

「本日からお世話になります坂本大志です。宜しくお願いします・・・」

坂本大志は田口宏美部長に恐る恐る挨拶をした。そして、田口宏美は坂本大志の方を見て、

宏美:「部長の田口宏美です。宜しくね、坂本大志くん。」

ここで、田口宏美はすっくと立ち上がった。坂本大志から見て田口宏美は座っている状態でもやや視線が高い状態、つまり見下ろされている状態だった。
そのため、田口宏美の美しい顔がグングン上昇し、やがて特大のバストが目の前に。更にそのバストもグングン上昇していった。
遂に坂本大志の視線の先には田口宏美の股間が、それもやや見上げたところに股間が存在していた。その身長は240cmを超えている、つまり自分より約1mは大きい事が判った。

(うわぁぁぁ・・・何て大きいんだ・・・田口宏美様・・・)

田口宏美はビジネススーツをカチッと着こなし、膝上辺りの長さのスカートを身に纏っていた。
そしてそのスーツやスカート越しでも判るくらいの特大のバスト、ヒップが君臨していた。まさに、「デキる女性」そのものの風貌だった。
坂本大志は視線を上に上げると、そこには巨大なバストが存在し、田口宏美の顔は見えなかった。その圧倒的なまでの大きさ、オーラに心臓の鼓動が高まっていった。

宏美:「あら?いったい何処を見てるのかしら?坂本くん。」

宏美は上から見下ろしながら大志に話しかけた。そして、その大きな身体を折り曲げて坂本大志の方へ視線を近づけていった。
大志は宏美の巨体が上から迫ってくるにつれて、身体がガタガタと震え始めた。そして、田口宏美は長い腕を坂本大志の両肩に掛けてその美しい顔を近づけていった。

宏美:「坂本くんは田口宏美様の可愛い部下よ・・・。優しく指導してあげるわよ。ウフフフフ・・・」

田口宏美は坂本大志の小さな身体を包み込むように優しく抱きしめた。坂本大志は完全に力が抜けて放心状態になっていた。
同級生だった田口宏美の部下にされてしまい支配される・・・またしても田口宏美からの「可愛がり」を受ける事になってしまい茫然としていた。

(ああ・・・何でこんな事に。どうやっても田口宏美様からは逃げられないのか・・・)


仕事においては、まずは先輩の女性社員に付いて指導を受けながら覚えるというOJTの形になっていた。しかし、物覚えが非常に悪い坂本大志は女性社員にいつも叱られていた。

「全く使えねえな!このクソチビが!!!」
「さっさと答えろよ!ダメ男が!!!」
「チビで能無しの分際で反抗してんじゃねえよ!!!」

女性達は全員、坂本大志より年下だったが、当然、全て坂本大志の上司との立場であった。その年下の女上司達は本当に厳しく、時には暴力まで受けていた。
抵抗しようとしても、女上司達は皆、2m以上の長身で力も強いため、大志はその大きな女上司に簡単にねじ伏せられてしまっていた。
中には高校を卒業したばかりの10代の女性社員もいたが、その女性も当然、坂本大志の上司であった。
坂本大志はまだ10代の女上司からの厳しい叱責、暴力を受けるという屈辱を受ける事もあったが、耐えるしか無かった。

更に恐怖だったのは、週末の田口宏美部長への一週間の成果の報告だった。
田口宏美部長は個室を別に設けており、その報告は個室で2人きりで行われるのだが、それは坂本大志にとっては拷問のような時間だった。
坂本大志は田口宏美部長が見ている前、いや、睨み付けられている状態で報告しなければならないのだが、その威圧感に怯えて上手く報告出来ず、また成果、進歩そのものも全く無かった。

宏美:「坂本くん、何も進歩がないわね!いったい何をしていたの!本当にやる気あるの!!!」

宏美は鬼のような形相で大志に迫り、部屋の隅に追い詰め逃げられない状態に追い込んだ。

「申し訳ございません。田口宏美様・・・。進歩、成長出来るようにもっと頑張ります・・・」

大志は土下座をして泣きながら宏美に謝罪していた。しかし田口宏美は容赦しなかった。

宏美:「立ちなさい!坂本大志!能無しダメ男のお前に気合い入れてやるわよ!!!」

大志は宏美から強烈なビンタを何発も浴びせられた。更に蹴りも受けて部屋の壁に打ち付けられ、その痛みで涙を流していた。

宏美:「泣きベソかいてる暇あったらもっとやる気を見せなさい!」

こうして、拷問のような報告時間は終了し、業務終了となった。すると、田口宏美は・・・

宏美:「ウフフ・・・坂本くん、怖かったかしら?御免ね~」

坂本大志は田口宏美の方を見ると、そこには先ほどまでの鬼のように怖い田口宏美部長では無く、女神のように優しい笑みを浮かべた田口宏美様がいた。その変貌振りに戸惑っていると・・・

宏美:「そんなに怯えなくてもいいわよ、坂本くん。もう業務終了してるわよ、ウフフフ・・・」

田口宏美は坂本大志を大きな身体で包み込むように優しく抱きしめた。

宏美:「坂本くんに期待しているからこそ、厳しくしてるのよ。頑張ってね、ウフフフ・・・」

田口宏美は坂本大志に上から覆い被さるように優しくキスをした。それによって坂本大志は完全に骨抜きにされてしまい田口宏美に服従していた。

(ああ・・・気持ちいい・・・田口宏美様。まるで女神様のようだ・・・)


このような感じで、週末の業務報告は行われていた。業務時間内は厳しく叱責されても、終了後は本当に優しく可愛がられていた。溺愛されているかのように。
そして、とある週末のこと。田口宏美は坂本大志を自宅へと誘惑した。

宏美:「ねえ、坂本くん。今日は田口宏美様の自宅へ来ないかしら?」

「はい・・・喜んで。」

坂本大志は厳しくもあるが優しさもある女上司の田口宏美様の自宅に誘われて至福の喜びを感じていた。
そして、大志は宏美から、地下の駐車場で待機するように指示されていた。おそらく女性である田口宏美様なので業務終了後にオフモードの服装に着替えているのだろうと想像していた。

宏美:「フフ、待ったかしら?坂本くん。」

その声を聞いて坂本大志は振り返って田口宏美の方を見ると・・・その美しさに息を呑んだ。
田口宏美は業務時間中のキャリアウーマンの雰囲気とは違い、身体のラインを強調するような、特にそのバスト、ヒップを強調するようなフェロモンムンムンの服装を纏っていた。
そして、30cmは超えてそうなヒールの高い厚底ブーツを履いていたため、その身長は坂本大志の2倍近くにまでなっていた。

(うわぁ・・・吸い込まれてしまいそうなくらいに美しい・・・)

坂本大志はただ立ち尽くすだけだった。目の前には田口宏美の2本の引き締まった美脚が、光沢性のあるタイツに包まれている美脚が君臨していた。
最早、田口宏美様の股下を容易にくぐり抜ける事も可能な状態だった。すると、宏美はその大志の心理を見抜くかのように・・・

宏美:「ウフフフ・・・今なら坂本くんを一跨ぎに出来そうね、アハハハ・・・」

田口宏美は足を大きく上げて本当に坂本大志を一跨ぎにして、彼の頭を股下、スカートの中に閉じ込めた。そして2本の美脚で大志の身体を挟み込んだ。
更に、ゆっくりと膝を曲げていった。坂本大志の上から徐々に田口宏美の股間が迫ってきて遂に顔面が股間に押しつけられた。逃げようとしても身体は脚で挟まれ、身動きが取れなかった。
そのスカートの中の空間は女性特有の香りがしており、坂本大志はその匂いにも翻弄されていた。

(うわぁぁ・・・助けてくれ~)

宏美:「アハハハ・・・田口宏美様の下半身に挟まれている気分はどうかしら?坂本くん。気持ちいいでしょ~」

坂本大志は完全に田口宏美のフェロモンにKOされ、放心状態で車に乗せられ、そのまま田口宏美の自宅、豪邸とも呼べる程の自宅へと招待された。
その邸内に入ると、まず異なっていたのは履き物を脱ぐ必要は無くそのまま室内へ入室可能であった。まるで海外の邸宅のように。
そして、何より驚いたのは身長240cmオーバーの田口宏美に合わせて何もかもが大きかった。それだけで坂本大志は巨大女の世界に入り込んだ小人男のように感じてしまった。
更に気がついたのは、家の中には誰もおらず、おそらく田口宏美様は一人暮らし、独身なのでは無いか?という点であった。坂本大志は意を決して聞いてみた。

「あの・・・田口部長は一人でこちらにお住まいなのでしょうか・・・?」

宏美:「そうよ。だから今夜は2人きりなのよ。ウフフフフ・・・」

田口宏美は笑いながら坂本大志の質問に答えていた。そして、大志は宏美に案内された。それもいきなりベッドルームに。
時間的には夕食時なのでまずは食事では?と思ったが、いきなりベッドルームへ連れ込まれた。

「え・・・?夕食が先なのでは?田口部長。」

宏美:「ウフフフ・・・夕食よりも先にいただきたい物があるからベッドルームなのよ、坂本くん。」

田口宏美は舌舐めずりをしながら答えていた。その行為に坂本大志は過去のトラウマが一瞬過ぎったが、直ぐに打ち消した。
そして、田口宏美は坂本大志の前へズンと迫ってきた。ベッドルームで迫られたという事で大志は緊張と興奮で震えていた。
すると、何時ものように田口宏美は大きな身体を折り曲げて包み込むように坂本大志を抱きしめ、持ち上げていき、上から覆い被さるようにキスをした。
更に、そのままベッドへ押し倒したため、坂本大志は田口宏美の巨体の下敷きになってしまい逃げられない状態になった。

坂本大志は、先ほどの田口宏美の言葉の意味を考えていた。夕食より先に頂きたい物・・・そう、自分はこのまま田口宏美様に支配されるように犯されてしまうと感じた。
田口宏美はそのまま坂本大志の顔全体をベロリベロリと大きな舌で舐めていた。しかし、ここで宏美は大志をベッドから持ち上げて床に下ろした。
予想外の行動に坂本大志は驚いていると、続けざまに田口宏美は・・・

宏美:「ウフフ・・・今から二度と経験出来ない、最初で最後の体験をさせてあげるわよ、坂本くん。アハハハ・・・」

何をされるのだろうか?と考えていると、坂本大志は周囲が変化しているのに気がついた。確か田口宏美様のベッドルームにいたはずだが、何もない広い空間になっていた。
すると次の瞬間、坂本大志は目の前の光景に度肝を抜かれた。何と田口宏美様がグングン巨大化して行っているのである。

「うわぁぁぁ・・・田口宏美様が巨大化している・・・どうなっているんだ~~~」

田口宏美は100倍サイズの約240mに巨大化して足下の坂本大志を見下ろしていた。
坂本大志の目の前には巨大な厚底ブーツが・・・ヒール部分は30m以上、つま先部分も10m以上はありそうで、改めて田口宏美様の巨大さに腰を抜かしてしまった。

宏美:「アハハハハ・・・240mの巨大女に見下ろされてる気分はどうかしら?坂本大志くん。」

続けて、坂本大志の上空からぬうっと田口宏美の巨大な手が迫ってきた。坂本大志は腰を抜かしながら必死にのたうち回っていたが、いとも簡単に田口宏美に摘まみ上げられてしまった。

宏美:「ウフフフ・・・田口宏美様のこの圧倒的な能力はどうかしら?坂本くん。アハハハハ・・・」

(アワワワ・・・怖い・・・)

坂本大志は田口宏美に摘まみ上げられた状態でジタバタと藻掻いていた。その様子を見て田口宏美は笑いながらハァ~と甘い匂いの吐息を浴びせ、眠らせた。