敬語を書きたくなったので髪の色で性格が変わる謎設定が追加されました。

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臍を隠せていない薄地のワイシャツに、眩しい太ももを惜しみもなく晒すミニスカートを着こなす絶世の美少女。白く統一された服装は、すらりと延びる手足と、艶めく黒髪を目立たせていた。

可愛らしい服装をしていたが、モデルが束になっても勝てなそうなスタイルがそれを美しいものへと押し上げる。大きく膨らむ胸元についついの目をやれば、布地の裏から薄っすらと肌色が透けて見えたかもしれない。ごくわずかな人は、それがノーブラによる賜物だと気付けたはずだ。

太陽を全身に浴び、水辺をちゃぷちゃぷと歩く少女は見る者全てを癒していくことだろう。

――彼女が人々の1万倍の大きさでなければ、の話だが。

 

膝ほどの水を掻き分け、海を歩く女神こと私。これといった理由はありませんが、今日はJK風なファッションにしてみました。これから遊びに行く人々へのちょっとしたサービスです。

サービスと言えば、途中で手のひらサイズの孤島を横切った時に見逃してあげました。私が興奮する前でよかったですね。まあ、津波で半分ほど沈んでいましたけど。ええ、勝手に沈んだほうが悪いんです。

でも、女神様の目の前を横切る不敬な旅客機は許しません。ずんずんと前進して、お腹にぺちゃりと張り付けてやります。1cmもない乗り物の末路は見るまでもないでしょう。無視してまた歩き始めます。

ひんやりとした水の冷たさを感じながら歩いていると、胸にポツリと小さな煙が上がりました。それは二つ三つと数を増やし、気付けば全身を攻撃されています。といっても、遠目から見れば見えなくなりそうなほど小さな爆発でしたが。弾道を追っていくと、上空と海面からそれは飛んできていました。

随分と足の速い軍隊さんです。いきなり攻撃をしてきた彼らは腹立たしいものですが、ここは女神らしく寛大な心で挨拶してあげることにします。

「初めまして。私は皆さんの女神様です。今日はこの世界に遊びに来ました」

私が話しているというのに、一向に攻撃の手がやみません。私の挨拶を無視する軍隊さんに抵抗して、私も攻撃を無視して話を進めます。

「女神様にこんなことしていいと思ってるんですか?今ならまだ許してあげないこともないですよ?」

せっかくの好意も受け取ったのは僅か数隻だけ。どうやら彼らは交戦を望んでいるみたいです。軽く蹴散らすこともできましたが、意を汲んで戦ってあげることにします。

……結果的にこうなることは私の中で決まっていたので、今のやり取りに意味があったかと聞かれると難しいところですが。それはそれです。世の中意味がないことも重要なんです。

距離を取って戦っていたつもりの海軍にたった5歩で追いつき、大きく脚を開いて跨げば、50といた戦艦もみんな股下に収まりました。血の気の多い彼らもこれには怯んだのか、砲撃の雨が止みます。次の瞬間には再開しましたけど。

如何に2,3cmの戦艦とはいえ、内腿を撃たれると流石にくすぐったいですね。でも、お返しに人差し指で「えいっ」とつついてあげれば、二度と上がってくる事は無く海の藻屑になっちゃいます。そのまま膝立ちになれば、戦艦の大半は海面に接したスカートの中に隠れちゃいました。

文字通り女の子のスカートの中の世界に入った気分はどうでしょうか。やっぱり嬉しいですかね?見えないので超感覚で確認すれば、どうやらそんな事は無く。白いスカートが背景となり、左右に聳える肌色の巨頭と、その伸びる先にある黒い天井に囲まれて怯えていました。

「先ほどまでの威勢はどうしたんですか?女の子のパンツですよ、それ。嬉しくないんですか?」

そう蔑みながら位置を調整し、膝を曲げてぎりぎりまで腰を下ろします。それはもう、視界を黒く塗りつぶすほどに。

そうしてあげれば、太ももを撃ち続けていた攻撃は頭上に向かい始めました。彼らが皆私の股間を見上げているのだと思うと体中がゾクゾクと震えます。下着越しに微かに感じる小さな刺激が、彼らの必死な抵抗だと思うと加虐心が収まりません。

「いいですよ、ポツポツと皆さんの存在を感じます。じゃあ、今度は私の番ですね」

仲間を助けようとミサイルの雨を浴びせる空軍を無視し、私はそのまま座り込みます。彼らの恐怖は最大限に高まり、攻撃もより一層激しさを見せてくれました。

これぐらいが限界でしょうか。充分に感情を引き出したところで、ストンと一気に腰を下ろします。お尻と股間は仲良く海軍を山分けし、次の瞬間には海底へ到着。恐怖も絶望も希望も、みんなみんな私の下敷きになってしまいました。

「ふふっ。どうやら皆さんの軍艦よりも私のパンツのほうが強かったみたいですね」

その言葉は海に沈む彼らに届いたでしょうか。まあ、今更後悔しても遅いんですけどね。もう死んじゃってますし。

「ふーん。そんなに弱いのによく頑張りますね」

先ほど圧倒的な力の差を見せつけたというのに、空からの鬱陶しい攻撃は止みません。自分たちは安全だとも思ってるのでしょうか?確かに、立ち上がって手を伸ばしても届きそうにない高度を飛んでいますが、それもこの倍率での話。

「いいでしょう。もしかしたら、なんて考え吹き飛ばしてあげます。女神様の偉大さをよく見ていてください」

座りながら念じると、私の姿はぐんぐんと大きくなっていきます。お空を飛んでいた戦闘機たちも、目線が合い、胸元を飛び、シャツや素肌に不時着。別に私は動いていないんですけどね。

視線が上がり、より遠くまで見落とせるようになった私の目に映ったのは新たな軍隊さんたち。数は先ほどと比べるまでもなく、四方八方を囲んでいます。世界各国から私へのプレゼントのようです。10倍ほどに巨大化し、射程に入った私を次々に歓迎してくれます。

どうやらまだ希望を持っているようです。ふふっ、それじゃあもっと大きくなってあげましょうか。更に10倍、100万倍まで巨大化です。

座り込んだままの私の脚が複数の軍隊とその奥の陸地を蹂躙し、パンツは前の、スカートは後ろの軍隊を消し飛ばしましたが、それでもまだ世界からの攻撃は止みません。今も大陸からばしばしと極小のミサイルの雨が飛ばされてきました。

まあ、好戦的に彼らを作り上げたのは私なんですけどね。だってその方が楽しいですし。好戦的じゃない世界なんて、それこそ長くの間作ってません。必死に抵抗する彼らを虐めることに意味があるんです。

「くすくす、これでもやるんですか。いいですよ、女神様が戦ってあげます。この世界の人間さんたちと私、先に全滅したほうが負けということで。こちらは女の子1人ですから、皆さんにも勝機はあるかもしれませんね」

既に希望を持ち攻撃している者など皆無でしたが、私に攻撃した罪は世界レベルで償ってもらいます。

肌を湿らすほどの海から立ち上がり、手始めに一歩上陸します。雲を蹴散らしながら大地を踏みしめるその感触はあっけないものです。でも、この足裏ではたくさんの人間さんが死んでしまったのです。長さ200kmは超える足の下にいた、十数の都市と数千万の人々は皆瞬きする間にぺちゃんこになってしまったことでしょう。

むくむくと、私の中で優越感が膨らみます。これから目の前に広がる都市という都市をめちゃくちゃにすると思うと体の疼きが止まりません。

サッともう片足も踏み下ろせば先ほどと同様の被害が別の場所にも。また数千万人が足を下ろすだけで死んでいきます。待ち構えていた戦車さん達もいたようですが、その命を懸けた意味は塵ほどもないでしょう。

次の場所はつま先だけでなぞって、その次は足の腹で撫でて、さらにその次は踏まなかったと思わせてから足を滑らせて。いくら方法を変えようが、彼らの命運に変わりはありません。

そうして様々な方法でいくつもの都市を、国を踏みしめていった私。気付けばその大陸から都市という都市が消え、大半は茶色い足跡が残るばかり。うまく隙間に逃れた僅かな空間以外、この大陸に残るものは無くなってしまいました。

「はい、まずは一つの大陸を蹂躙しました。くすくす、もっと頑張らないと私を止められませんよ?残り三つの大陸が滅びる前に倒せるといいですね」

先ほどから続く彼らの攻撃も、足首ほどの高さにしか届かずその表面に小さな光を点すのみ。彼らの全力の攻撃も、私にかゆみすら与えません。倒すのはおろかマッサージにすらならないでしょう。

私が向かう次の大陸はここから数cmほど海で離された場所に位置していました。このまま跨いで上陸することも可能ですが、ここは趣向を凝らすことにしてみます。

くるりと後ろを向き、そのまま倒れ込む私。震える彼らにヒップドロップをかましてやります。一瞬にして空がお尻に埋め尽くされるのはどういう気分でしょうか。

ズドンと地に着いたお尻はそのまま大地を深く押し固め、巨大な谷を作っちゃいました。それに連動して近くにある大事な部分もビクビクと震えだします。

そのまま背を倒して無数の都市を押しつぶしながら、大陸に寝転がる私。それだけで、1700kmの私の体によって大陸は左右に分断されちゃいました。

そのまま右にゴロゴロっと転がり、左に転がり、大地に私の味を深く教えてあげます。胸に押し込まれた部分は他よりも深い谷を作り上げたり、体の起伏に破滅を逃れてもシャツやスカートの薄地に押しつぶされるなどいくつかのドラマがありましたが、結局は大量破壊兵器も真っ青な大破壊。数秒にして、大陸上のほぼすべてを轢き潰しちゃいました。

 

そんなこんなで最後の大陸も踏みしめた私は、スッとその場から姿を消します。しばらく待っていると、次々に浮かび上がる疑問と安堵。幸運にも生き残るごくわずかな人々からもしや助かったのでは、などという浅はかな考えが上がり始めました。

「くすくす、もう忘れちゃったんですか?全滅させるって言いましたよね」

少し希望を持たせてあげれば、思った通りに喜び始める人々。もう我慢できません。

ズドンとお尻を落とし、さっきのように圧し潰します。しかしそのサイズは先ほどよりも大きい1億倍。体感10cmほどしかない世界をまるまる臀部の下敷きにしてやります。そのままズリズリと腰を動かせばすべてがパンツに張り付く土汚れと化しました。

「生き残れると思いました?あはは」

こうして上げて落とすのは何とも言い難い高揚感を私にもたらしてくれます。私の一挙一動に弄ばれる感じが惨めで最高です。

そんなこんなで世界を消費した遊びに満足した私は、土汚れが残る世界の残骸を後に帰路に着きましたとさ。おしまい。