ふたりぼっち ②変化した日常

マイは軍務学校に通っている。この星では巨人は15歳になると強制的に軍務学校に入学させられるのだ。
基本的に巨人には職業選択の自由はない。なぜなら、この星は侵略者の星だからだ。他星を攻めて資源も何もかも搾り取って自分たちの糧とする。または植民星にして支配する。
侵略を根幹に据えた活動を行っている典型的な星なのだ。よって、巨人はこの上ない兵器になる。軍務以外に選択肢は与えられなかった。
しかも、自然分娩率は0.0001%以下、ほぼすべての人間も巨人も人工的な交配によって作り出されるので、親の仕事を子が継ぐといったこととも無縁なのでなおさらだ。
親子という概念は一部上流階級の持つものだと幼少の頃から刷り込まれていた。
人間の男女比は8:2程度であろうか。圧倒的に男が多いのだが、この星の支配層はすべて女性だった。これは人口比0.1%未満の巨人がすべて女性だからだ。
人間の体格は、成人で1.5~3m、巨人は140~190m、稀に200m以上の身長を誇る巨人もいるくらいだ。
女が支配層に上がるのは当然のことで、男は単なる労働力か巨人から見れば玩具程度にしか見なされていなかった。

人間と巨人は産まれた時には見分けはつかない。だが、ものの1ヶ月でその差が劇的に現れる。
まず、ハイハイからつかまり立ち、歩き出すまでが圧倒的に早い。さらに成長速度が3倍以上にもなる。生後1か月で身長1m以上の赤ん坊がざらにいるのだ。
そんな赤ん坊の世話など普通の人間に出来るはずもなく、この頃には一部の赤ん坊が巨人用の乳児施設に移されるのだった。
なので、マイも含めてほぼ全員が軍務学校に入学して初めての外部研修で、こびとという名の普通の人間を見ることになるのだった。

「やっぱ最初の研修ってビックリしたの?」
アヤは巨大なソファーに寝そべってお菓子をほおばりながらテーブル上の小さな応接セットでくつろいでいる小さな友人に話しかけた。
「そりゃあね。一応中等学校とかでは聞いてたけど実物は初めてでしょ?そりゃあビックリしたよ!でも、アヤちゃんを初めてみた時もビックリしたけど。」
「ん?それっていつ?」
「入学してちょっとくらいかなぁ、なんか向こうの方で山みたいなのが動いてさ、見たらちょーでっかい女の子なんだもんっ!」
「はいはい、どうせ人間山脈ですよ~。」
アヤの獰猛な人差し指がマイに向かって真っすぐ伸びてきた。
「あっ、あっ、でもねっ!すっ、すっごい綺麗な子だなって思ったんだよっ!」
「ほんとぉ?」
人差し指がマイの目の前で急停止する。指の先で思いきり首を縦に振っている小さな友達がなんだか可愛かったので、アヤはゆっくりと指を引っ込めた。
「やっぱマイちゃんって可愛いよね。」
そう言われてマイは少しふくれっ面になったが、たぶんアヤは気づかなかっただろう。

「それよりもさ、アヤちゃんはなんでそんなにおっきくなったの?」
うわぁ、マイちゃんど直球ですか?その質問、他の子がしたらミンチ確定だよ。でもまあ、いっか。と思ったかは別として、アヤは
「う~ん、今度話すわ。」
と遮ってしまった。マイにしてはちょっと不満ではあるが、ゴリ押しすると生命の危険を感じそうな気がなんとなくしたので、この話はここでやめた方がいいかな、と思うのだった。

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軍務学校というだけあって、座学は戦闘に関することが多い。そして体力強化を目的とした基礎訓練、模擬戦や実地訓練などを経て3年の課程を修了し、特殊歩兵部隊に配属されるのだ。
普通の人間のおよそ100万倍の戦闘力は伊達ではない。彼女たちが対する相手はほとんどが機械化車両や艦隊群で、ひとつの侵略地に数人を派遣すれば十分すぎる戦果をあげることができた。

マイのクラスメートは15人、いや、4人減って11人だった。例のいじめっ子3人ともう一人の子は行方不明扱いで今も捜索中である。
「あいつらどこ行っちゃったんだろうね。」
ひとりの女の子がマイに話しかけた。クラスメートのリサは身長163mの巨人としては平均的な大きさの女の子だ。
マイは一瞬ドキッとしたが、まさか、あの大巨人の子に虫けらのように潰されたなんて口が裂けても言えるわけがない。「そうだねぇ・・・」と答えるのが精いっぱいだった。
「でもさ、マイちゃんにとってはラッキーだったよね。あいつら、マイちゃんにだけは妙にしつこかったし。」
他のクラスメートの何人かが被害にあっていたこともマイは知っていた。リサもその一人だ。だが、マイに対する仕打ちが一番ひどかったのも確かだった。
「いいんじゃない?あいつらいなくなってみんなホッとしてるんだから。でも、軍の偉い人はそうでもないみたいだけどね。」
横から身長178mのミキが口をはさむ。長身のスレンダー美人だ。
「偉い人って?」
「ほら、あいつらなんだかんだ言って、あたしたちの10倍くらい強いじゃん。期待のエース候補だったらしいよ。だから問題起こしてもあんまり問題になんなかったんだって。」
あ~、入学早々こびとの星で100万人くらい虐殺したっていう話は聞いたことあるなぁ。と思い出していると、急にリサからとんでもない質問が飛んできた。
「そう言えばマイちゃん、あいつらが消えた日に一緒にいたって聞いたけどホント?」
「えっ!?」
マイが答えに窮していると、ひとりの女性が入ってきた。濃紺のパンツスーツ姿から生徒でないことは一目瞭然だ。
「いたいた。あなた、軍の保安衛生部の人から呼んできてほしいって言われたんだけどなんかやった?」
「へ?」
マイたちが見上げるほどの長身、身長は200m近くありそうな指導教官にそう言われて、マイはさらにどぎまぎしてしまう。
「わ・・・わかりません。。。と、とにかく、行って、来ます。」
それだけ言うと、マイは思わず駆け出していた。

逃げる?どこへ?アヤちゃんのとこ?いやいや、逃げ切る前に捕まっちゃうって。それに逃げ切れたとしてアヤちゃんが居なかったら・・・もう、何とでもなれ!
呼ばれた部屋の前で深呼吸して、ドアをノックする。
「どうぞ」
意を決してドアを開け、マイは部屋の中に入っていった。そこにいたのはひとりの大柄な女性だった。たぶん指導教官といい勝負の身長だろう。
「正直に答えてね。」
その威圧感は半端なものではなかった。だがそれは何を言っても見透かされている。諜報機関のエージェントのような類のものだ。
だからマイは、「はい・・・」と答えるのが精いっぱいだった。
「あなた、行方不明になった子たちとこびとの星に行ってたわよね。」
やっぱりバレてる!たぶん、視線が泳いでいるだろう。どうしよう・・・
「はい・・・」
「そのこと誰かに話した?」
「はい・・・いえ、誰かって校内の誰かってことでしょうか?」
女性が首を縦に振ったので、マイは「だったら、いいえ、です。」
「そう、校外の誰かには話したんだ。というより、その子もその場所にいたんでしょう?」
うわっ・・・アヤちゃんのこともバレてる。どうしよう・・・と思いつつも、マイは首を縦に振った。
「正直ね。こっちも正直に言うとね、いちおう全て調査済みなんだけど、第三者の裏付けが欲しかっただけだから。それに、軍があなたに処分を下すことは無いから安心して。」
「あ・・・あの・・・なんで・・・」
「あなたに何かあったら、この星丸ごとせん滅するって脅されちゃったら従うしかないでしょ。それにあの子の要求を呑んでおけば軍に協力的だしね。」
たぶんあの子ってアヤちゃんのことだろうな。っていうか、私に何かあったら星丸ごとせん滅って、逆におっかないんですけど。。。
「それより、どうやって知り合ったの?よかったら教えてくれない?」
マイは知り合ったいきさつ、あの惑星にアヤを誘った理由をすべて話した。なんとなくそうした方がいいと思ったからだ。
「そういえば、あの子たちはどうなったんですか?」
「ふたり死亡、ひとりは踏み潰されて街ごとペッチャンコ。もうひとりは胴体がペチャンコで首から下、切れてたし。あとふたりは入院中だけど全治に3ヶ月くらいかかるかしら。」
全身の至る所が骨折し、全身打撲はもちろん、内臓にも損傷を負った箇所があったくらいだ。
そんな、あれだけで?マイはアヤがあいつらを指で押し付けたり、軽く弾いたりした光景を思い出していた。でも、確かにあの時は動けないくらい弱っていたけど。
というか、あれ?一人多いのはなんで?
「あの・・・ペッチャンコになった子って。。。」
「ああ、あの子の足跡の中に貼りついてたのよ。あの子も言ってたけど全然気づかなかったみたい。たまたま同じ星に行って巻き添えになっちゃったのね。」
はあ、場合によってはそうなってたのは私だったかもしれないわけで、背筋が少し寒くなったことを自覚したマイだった。

「そうそう、お願いがひとつあるんだけど。」
「はぁ・・・」
退室しようとした時に呼び止められ、そのお願いを聞かされて、少し考えたが最終的にYesの返事をして、マイはようやく解放された。

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「げっ・・・マジでワープゲートだ。」
自宅に帰ってしばらくして、マイの目の前には普通の巨人が利用するサイズのワープゲートが現れていた。どうやら親機はアヤの部屋にあるらしいが常時接続されているようにも見える。
「これが、アヤちゃんの部屋につながってるんだ。」
お願いされたのはこれの設置である。これもアヤからの依頼というか命令だったようだ。
何しろ常時接続のワープゲートなど、よほどの政府高官でなければ持つことなどできない。軍関係で言えば、侵略中に本星と現地司令部を結ぶために常設することはあるが、
個人的にこんなものを持っているのは極少数だった。
アヤは私服に着替えて、恐る恐るゲートに入っていった。

ゲートの先には見慣れた空間が広がっていた。アヤの部屋だ。しかもこちらはいつもマイが乗せられているテーブルの上に設置されていた。
「いらっしゃ~い。待ってたよ~!これであたしに踏み潰される可能性がほとんど無くなるでしょ。」
遥か上空からアヤが笑顔で出迎えてくれた。
「そう言えば軍の奴、マイちゃんに変なこと言わなかった?」
「うん、どっちかっていうと怯えてた感じだったよ。星丸ごと潰されたくないんだろうね。私にも結構丁寧に接してくれたし。っていうかあとひとり踏み潰しちゃったんだって?」
「そうなのよ。そっちは完全に事故だね。あたしも言われるまで気が付かなかったし。それよりさぁ、これ、見てみて。」
アヤが視線を落とした先に、何かが乗っている。というか、これって・・・
「こびとの・・・まち?いや、違う。軍隊の基地じゃん!どしたの?これ。」
「こびとの星に行ってちょっと街で遊んでたんだけどさ。生意気にも攻撃してきたから基地でもお持ち帰りしておもちゃにしようと思ったんだけどね。全然弱っちいからマイちゃんにあげる。」
「いや、あげるって言われてもこんなの私の部屋に収まらないよ。」
「そっかぁ、じゃあここで少し遊ばない?終わったら潰して捨てちゃえばいいからさ。」
「だったらいっか。」
マイは上空に浮かぶ巨大山脈の手前の小さな基地に近づいていった。

土台ごと引きはがしたんだ。。。基地は100mほどの厚さの地面の上に乗っていた。たぶん自分たちがお持ち帰りする時に壊さないようにするために地面ごとこびとの家をすくい上げるのと同じかな。
でも、スケールが全然違う。だって、地面の上にはたくさんの建物や車両や何かの格納庫が乗っている。さらにパッと見ただけで100人近くいるこびとたち。たぶん総勢で1000人以上はいると思う。
「よっと。」
手前に両手をついて、マイは少し勢いをつけて飛び乗ってみた。近くの建物が衝撃で崩落するのがわかる。
「すっごい広いね~。アヤちゃんの手ってどんだけでかいのよ!」
「そうだね~、軽く引っぱたいたら小さな街なら木端微塵になるかも。」
「確かにね~、指先だけでこの破壊力だもんね~。」
マイは近くに見つけた直径100m以上ありそうなクレーターを覗き込んでいた。中には2つほどの建物と数台の車両だったものが貼りつき、たくさんの赤い斑点がこびり付いている。
たぶん軽く指を押し付けただけだと思うが、凄まじい破壊力だ。
マイは試しに足元にあった5階建ての建物を踏み潰してみたが、完全にペシャンコにはならずにところどころ瓦礫が転がっている状態だった。

マイはしばらくの間1km四方ほどの基地の中を散策してみた。逃げまどう兵士たちや車両をゆっくりとした足取りで追い回して踏み潰したり、ちょっとしゃがんで建物の中に手を突っ込んで
中をグシャグシャにしてみたりして遊んでいると、不意にお尻のあたりに何かが当たっている感触がする。
「ん?なぁに?あたしがちっちゃいからやる気になったの?」
見下ろすと数台の先頭車両と数十人の歩兵が巨大な的に一斉攻撃していた。
ロケット弾が当たってもちょっとこそばゆい程度でしかないけど、遊び相手にはちょうどいいかな。マイはゆっくりと攻撃している部隊に向き直ると、軽い地響きとともに腰を下ろして両脚を広げていった。
目の前に展開される巨大な女の子の大開脚を見て、彼らは一瞬攻撃を止めてしまったほどだ。
しかし、「ほらぁ、真面目に攻撃しないと踏み潰しちゃうぞぉ。」と笑いながらその場をズシンと踏みつけて挑発している巨人を目の前に、再び闘争心が燃え上がってきた。
マイの太ももから股間にかけて、再度の猛攻が始まった。

『マイちゃん、大胆だねぇ。でも・・・あ、そうだ。』
「ちょ・・・アヤちゃんっ!?なにしてんのっ?」
アヤは着ていたシャツを脱ぎ捨てて下着姿になっていた。さらに後ろに手を回して特大サイズのブラまで外してしまい、基地の横にカップを上に向けて乗せてしまった。
『このくらいだったら丸ごと収まりそうだね。』
「ってか、余裕だって!山まですっぽり入りそうじゃん!」
標高1000mを軽く超えるカップを仰ぎ見て、マイは決して小さくはない自分の胸と見比べて嘆息してしまうほどの存在感だ。
『じゃあ、ちょっと揺れるからねぇ。』
アヤは基地を軽々とすくい上げて、そのままソファに仰向けになった。

「はぁ、おっぱい山だぁ・・・」
左右に聳える肌色の巨大山脈は、さっきのブラよりも一回りは大きく感じる。標高は2000m近いように見える。
アヤはその谷間に、基地を移動させたのだ。およそ1km四方が爆乳の谷間にすっぽりと収まっていた。
『ほらぁ、一番敏感なとこ見せてるんだからさ、誰か感じさせてくれないかなぁ。』
そう言いながら人差し指を丸めながら基地に近づけ、倉庫が並んでいる辺りに狙いをつけて軽く弾き飛ばした。
ただそれだけで数棟の倉庫が木端微塵になって吹き飛ばされる。当然だが中で隠れていた兵士たちも、何が起こったのか理解できずにバラバラにされていた。
『攻撃してくんないとデコピンだけで全滅しちゃうよ。』
普通の巨人も軽く吹っ飛ばすほどの破壊力に、兵士たちは絶望し、狂ったように向こうに聳える巨大山脈に攻撃を始めた。

「なんか全然届いてないように見えるんだけど。」
大股開きで股間に装甲車を当てがってすり潰しながら、マイは生き残りの戦車たちが必死に攻撃している山の方を眺めていた。着弾しているのはせいぜい山の中腹あたりといったところだろうか。
これにはアヤも少し拍子抜けだ。
『せっかく脱いであげたのになぁ。。。』
不満そうに基地の一部を指先でむしり取って摘まんだまま乳首を弄んでみた。何とか潰れずにいた建物もその大きさよりも巨大な乳首に押し当てられ、簡単に粉々になってしまう。
『これ、意外といいかも。』
今度は基地が乗っていた地面を片手で真っ二つにへし折ると、「アヤちゃん!あぶないよぉ!」というマイの抗議の声も無視してそのまま山に押し当てて揉み潰していった。
ん?なんだかアヤの息遣いが怪しい。。。殺気を感じたマイが基地から飛び降りたのとほぼ同時に、残りの部分もアヤによって上空にさらわれていった。

「ぐちゃぐちゃだねぇ。」『そうだねぇ。』
アヤの腹の上には爆乳で揉み潰された基地の残骸、というよりもいくつもの土塊が転がっている有様だ。
結局、真っ二つにされた基地はふたつの山に押し当てられ、平等にすり潰されていた。
「っていうか、あたしのこと忘れてたでしょ!」
へその横で、両手を腰に当てて仁王立ちしている少し乱れた格好のマイにそう言われてアヤの視線が泳ぐ。
『そっ、そんなことないよぉ。。。それにマイちゃんだって楽しんでたじゃん!』
「話を逸らすナッ!」『ごめんなさ~い。。。』
いつになく素直だ。さては、本当に自分のこと忘れてたな。潰さなくてホッとしている感じか。っていうか、こんなんで潰されたらあたしって惨めだよなぁ。そうは思ったが、さすがに反省してるみたいだし。
「まあいいわ。っていうか、いつもこんなことしてんの?」
『う~ん、たまにかな。お持ち帰りは滅多にやんないけどね。いつもは現地で消費しちゃうから。』
消費って・・・生々しいんですけど。

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念のためにマイが確認したが、生存者はいなかった。というよりも、人間の形を保っていたものなど皆無に等しかった。
アヤは慣れた手つきで土くれをティッシュに乗せてまとめて捨てると、こびり付いていたものをもう一度ティッシュでふき取りゴミ箱へ投げ捨てる。
『どうする?シャワー浴びてく?』
「あのねぇ、ここのシャワーなんか使ったら運がよくて滝行でしょ?流されちゃうよ。」
『そうだねぇ、じゃあ、あたし行ってくんね。マイちゃんもおうちのシャワーで綺麗にしてね~。』
「はいはい。」
そう言ってワープゲートに入ろうとすると、急にアヤに呼び止められた。
『マイちゃん、明日は学校だっけ?』
「ん?そうだよ~。終わったら来てもいいけどどうする?」
振り向きざまに見上げたアヤの顔は少し寂しそうだったので、思わず言ってしまったが、アヤが破顔するのがわかってしまったと思った。
実は心配させたくないので顔には出さなかったのだが疲労困憊なのだ。100倍の身長差はとんでもない体力差に直結すると身をもって知らされてしまった。
アヤちゃんと同じとまではいかなくてもあと10倍くらい大きければなぁ。
『うん!待ってるね!』
アヤの弾んだ声を聞きながら、ワープゲートに入っていくマイだった。

アヤも密かに考えていることがあった。マイの姿を見送りながら、ちょっと試してみようかな、マイちゃん怒らないよな。と自問自答しながらシャワールームへと向かっていった。