マンガみたいな3 夏風邪

中間テストも無事に終わったある日、遊里と俺はいつものように一緒に?いや厳密には一緒という表現ではないが、まあいいや。
とにかく一緒に学校へと向かっていた。
「で?な〜んで水着なんだ?」
俺は目の前でゆっさゆっさと揺れる遊里の胸、といっても黒のビキニのトップと、その、谷間しか見えないが・・・を眺めながら聞いてみる。
「雨だから。だって、制服濡れちゃうじゃん。それに蒸し暑いしさ〜」
じゃあ、雨の日はいつもこういう恰好ってわけですか。ちなみに俺は指定席でもある遊里の掌の上で胡坐をかいて傘をさしている。
「傘さしたらさ〜、雨垂れが落ちちゃうでしょ?人に当たったら大怪我させちゃうかも知れないじゃん。圭君だったらいいけどさ。」
何気に毒の言葉で攻撃を仕掛ける遊里。俺もすぐさま反撃する。
「遊里だったら雨雲くらい余裕で突き抜けると思ったんだけどなぁ。そしたら、濡れ・・・グェッ・・・」
さしていた傘の柄がバキッと折れて、そのまま吹き飛んでゆらゆらと落ちていく様を、俺は遊里の人差し指によって仰向けに押し付けられながら眺めていた。
「もう、一言多い!あたしゃ、ダイダラボッチか?」
今日は指先でグリグリされながらの学校到着となった。

登校早々、遊里が校庭に仁王立ちして高らかに宣言する。
「いくらあたしが魅力的だからって、10秒以上見た男子はお仕置きするから!先輩も先生も、ね!」
両手を腰に当てて余裕綽々といった感じ。まあ、俺が言うのもなんだが、こいつはそこそこ可愛い顔だしプロポーションも抜群だし、何より巨乳だし、当然水着姿などになったら
この巨体なんだから男の視線独り占め状態である。
ズズンッ!
校庭のとなりのグラウンドにゴロンと寝そべって、両肘をついて学校全体を見下ろしてるのだが、おいっ!谷間丸見えじゃんかっ!
しかしまぁ、いくら水着姿とはいえ一日中雨に打たれて大丈夫なのかなぁ?でもあの巨体だから免疫力も相当なものかも知れない。
そう思いながら窓外の巨大な水着の女の子に気を取られつつ、いつもどおり授業を受け、いつもどおり家に帰っていった。

翌朝、何故か遊里の部屋に義母さんもいる。遊里は布団に横になったままだ。
「あら、圭君。おはよう。」
部屋を出たのに気がついた義母さんに摘ままれて、遊里の枕元に座った義母さんの膝の上に乗せられた。
あ、俺の部屋、出口がもうひとつあって、そっちは遊里の勉強机の上に直結しているのだ。
「風邪みたいね。ちょっと熱っぽい。今日は休んだ方がいいわね。」
遊里の額に手を当てて、もう片手を自分の額に当てて、子供の熱を診る時にお母さんがよくやるポーズだ。
この超健康優良児が風邪ねぇ。いったいどんだけ獰猛な菌なんだ?
「わかったぁ、ねてるぅ・・・」
今まで聞いたことが無いほど情けない遊里の声。この超巨大女でも風邪には勝てないのか。
「そうね、こんな身体で出歩いたら大迷惑だもんね。圭君はあたしが送ってくから、おとなしく寝てなさい。」
「わかったわよぉ、もぉ・・・少し寝させて・・・」

学校では遊里の話題で持ちきりだった。
「あの巨体で風邪なんかひくのかぁ!?」
というのが男子のほとんどの感想。一方の女子はというと、
「遊里ちゃん、可哀想・・・お見舞いに行ってもいいかな?」
などと、俺に聞きに来る始末だ。申し訳ないが見舞いは全て断った。だって、もし遊里が見舞客に向かって咳込んだりしたらどこまで飛ばされると思う?
そこまで気を使えない状態なのだ。
だが、教室から見える校庭と、その先にぽっかりと空いている空き地を見ると、何故だか俺も少し寂しくなった。今日は早く帰ってやるか。

いやぁ、遊里のありがたみをこれほど感じた日はありませんでした。我が家から学校までは遊里の足で1分弱。しかしながら俺が歩くと・・・軽く2時間かかった。
いつもの道はいつも通る奴がいないので踏み潰される心配は無かったのだが、アスファルトの道路を一度踏み砕いてもう一度踏み固められた道は、お世辞でも通りやすいとは言えないのだ。
至る所に数十cmから数mの巨大な穴がボコボコと空き、危険この上ない。そりゃ、遊里や義母さんから見たら、数mmから数cmの小さな穴なので普通に歩いても落ちる可能性はゼロなのだが。
そんなわけで、う回路を使うことを余儀なくされたのだが、とにかく遠い・・・
改めて遊里や義母さんの偉大さというかでかさを思い知ったのでありました。

そんな訳で帰宅。久しぶりに開ける俺たち専用のドア。中に入るとだだっ広い玄関の横をスロープで上がっていく。横眼には馬鹿でかいスニーカーとローファー、そしてサンダルが、
まるで巨大建造物のように並んでいる。
普段は床面にはほとんどいないから、本当に巨人の家に同居しているんだと改めて実感させられた。
スロープを上がりきると、その先がリビング。右手に進めばダイニングと義母さんの部屋があり、真っ直ぐ進めば遊里の部屋。左方向はバスルームやトイレの水回りだ。
リビングを突っ切っていった方が早いのはわかっているのだが、突然遊里が部屋を出てきたら、と考えると壁沿いに進む方が安全だろう。俺は迷わず左に進路をとった。

ガチャリッ!巨大なドアが開く音。俺は思わず身を強張らせる。ナイスなタイミングで出てくるものだ。続いてずぅぅぅんという重低音と重苦しい振動・・・
巨大なソファーに遮られて姿はまだ見えないが、遊里が部屋から出てきたようだ。
ずぅぅん!ずぅぅぅんっ!・・・
ゲッ・・・こっちに来る?ソファーの向こうから巨大な影が現れ、まっすぐこちらに歩いてくる。パジャマ姿の巨人の姿を茫然と仰ぎ見てる俺。でもなんでこっち?
自分が選択したルートを思い出す。あ・・・トイレだ。俺の背後には高さ200m幅180mはある巨大な洗面所のドアがある。洗面所に入ると左右にトイレとバスルーム・・・
そりゃこっちに来るわ。
ずっずぅぅぅんっっっ!!!ぐゎらぐゎらぐゎらっ!
俺から数mの場所に巨足が踏み下ろされ、突風で俺の身体は枯葉のように飛ばされる。幸い跳ね上げられはしなかったので、何十m転がったかはわからないが、打ち身だけで済んだようだ。
遊里は洗面所の引き戸を開けて中に入ったようだ。顔を上げた前方では、洗面所の引き戸が開け放たれ、開いたトイレのドアが閉まろうとしていた。

困った。遊里が用を済ませて出てくるまでに、自分の部屋に通じる階段に到達できるか自信がない。大であればいいが、小であったら完全にアウトだ。
最悪、部屋に戻ろうとする遊里に踏み潰されかねない。
仕方なく俺はテーブルの足の陰で休むことにした。

やっぱり小だったか。焦らなくて正解だな。さあ、早く部屋に戻ってくれ・・・が、俺の願いは通じなかったようだ。
遊里はキッチンに行くと、冷蔵庫から何かを出して戻って来た。時折見える巨大な足と、地響きの感じでだいたいどのあたりかがわかるのだ。
そして・・・ソファーに座りやがった!頭上で組んだ足をブラブラさせてやがる。熱下がったのか?なんかいつもと変わんないように見えるが。
ゴトッと音がして、たぶんテーブルに何かを置いたんだろう。何かをやっているみたいだ。テーブルが邪魔で遊里の上半身まではここからだと見えない。
「あひゃっ!?」
突然俺の携帯のメール着信音が鳴り響いた。なんだ?こんなときに・・・開いてみると遊里からだった。こいつ、メールしてたんか。
『圭君、早く帰って来てよ。ちょ〜たいくつなんだけどぉ』(原文のまま)
はぁ・・・帰ってますけど、ここは素直に出た方がいいのかなぁ?でも、勘違いされて踏まれたりしないだろうか。よし、念には念を入れて。
俺が返信しようとした時、またメール?
『なんかさぁ、リビングのテーブルのとこに変なもんがいる気がするんだぁ。こびとみたいなんだけどぉ、泥棒かなぁ?だったら潰していいよね』(これも原文のまま)
へ?どういうことだぁ?と固まった俺の回りには既に大きな影・・・
「このこびとは泥棒しに入ったのかなぁ?いい度胸してるわねぇ・・・」
見上げれば遊里の残酷そうな笑顔。おいっ!俺だっ!わかんねえのかっ!巨大な掌が伸びてくる。万事休す・・・

「帰ったんなら『ただいま』くらい言いなよね!」
俺の目の前には巨大な小指、見上げれば「してやったり」という表情で遊里が顔を覗かせている。やられた!こいつ、俺が帰ってたのを知ってやがった。
「悪いけど自力で乗って。まだ力加減に自信がないんだ。」
遊里の小指の付け根、それでも1mほど厚みがある場所からよじ登って掌の中央に移動する。遊里はそのまま身体を起すと、俺を乗せたままソファーに座りなおした。
「ただいま・・・」
「おかえり、ってかこびと用の玄関にセンサー付いてるんだから、誰か入ってくればわかるって。でも面白かったよ〜、迎えに出るつもりで行ったら、圭君壁に貼り付いてるんだもん。
ひょっとして隠れてるのかなぁ?って思ってさ。ちょっとビビった?」
「あのなぁ、本当に潰されるかと思っただろうが・・・」
センサーの存在を忘れていたのであまり強く言えない。
「ひっどぉぉい!圭君あたしのことそんなひどい女だと思ってたの?泥棒が入っても潰したりしないよぉ!まあ、脚の骨くらいは折っちゃうかもしれないけど」
「あ、いや・・・その・・・ごめん」
たぶんそうだろう。散々脅すけど、実際にはそこまでしたことを俺は見たことがない。
でも、ふくれっ面の遊里も可愛いなぁ。それにパジャマも。ん?ひょっとして、ボタンとボタンの間に垣間見えるのは?
「で、その・・・熱は・・・さがった、の、か?」
まずい!しどろもどろだ。何とか言葉にはなったが、気付かれたら大ピンチかもしれない。
「たぶん。ってか、なに圭君赤くなってんの?ん?」
掌を胸元まで降ろしていたので、俺が赤くなった原因は目の前の巨乳にあることはバレバレだ。俺を乗せた床がぐいっ!と急上昇する。
「ふ〜ん。今日早かったのは、ひょっとしてあたしのため?」
「いや、まあ、その・・・なんだ・・・」
「照れてる圭君ってやっぱ可愛いっ!ありがと、心配してくれて!」
遊里はコップの水を飲み干すと、俺を掌に乗せたまま部屋に戻っていった。

俺は枕元に降ろされて、遊里はそのまま布団の中へ。でも掛け布団はかけないで片ひじ付いて横になっている。
「でもさぁ、熱出したのって幼稚園以来かなぁ。」
遊里の幼稚園時代。俺は知らないが、想像するに・・・
「こらぁ、別に車とかを遊具にしてた訳じゃないからねぇ。まあ、でかかったけど・・・」
ははは、見透かされてらぁ。それだけ回復したってことかな。
とりあえず、学校の話をする俺。女子が心配してたことはともかく、男子連中の暴言は、明日以降の奴らの命運に関わることなので黙っていた。
「そっかぁ、嬉しいなぁ。圭君も早く帰って来てくれたし」
「この分だと明日は大丈夫そうだな。」
「うん、でも雨の日は気をつけなきゃね・・・そう言えばお母さんがテント持ってきてくれるって言ってた。」
何でも軍で使っていた義母さん専用のテントらしい。今はパートタイムなので基地内のちょっとした力仕事しかしていないのだが、昔はよく使っていたんだと。
俺は、学校の敷地の横にドンと聳える小山のような巨大テントを想像して溜息をついた。
「それはそうとさぁ、圭君さっき何処見てたのかなぁ?」
あ、やっぱり気付きました?はい、その、見事にパジャマを押し上げてるとこですよ。が、遊里の一言で俺は悶絶してしまう。
「今、ノーブラだよ」
「へ?」
俺の驚きなど無視して、遊里はパジャマのボタンを外していく。い、いや・・・まずいんじゃ・・・上からふたつ外した所で、もう谷間がクッキリだ!もうひとつ外したら
乳首が・・・を〜い・・・
「今日ね、お母さん遅いんだって。おかゆ用意してくれてたもん。ちょっと汗ばんでるけど、圭君だったらいいよね」
俺が良くないっ!そりゃまずいだろう!前回は義母さんが帰って来てくれたからよかったものの・・・いや、遊里のことが嫌いとかそういうことじゃなくて、好きなんだけど、その、
まだ高校生だし・・・っていうか何でいきなりこうなるっ!?

「だってさ〜、寂しかったし退屈だったし、なんか圭君のことばっかり考えちゃって・・・」
俺はパジャマのボタンを全部外した遊里の広大な腹の上に乗せられている。視線の先には、まだ先端はパジャマに隠れているがくっきりとした谷間を形作っているふたつの山と、
その先に少し上げた遊里の顔。
「やっぱ、あたしの身体って魅力ないのかなぁ・・・母さんが胸で何か潰した時って圭君の顔真っ赤だから、そういうの好きなのかと思ったんだけど・・・」
指先で全長15m近い大型トレーラーの最後部を摘まんでプラプラさせている。
「そ、そうじゃなくて。。。何で俺に触らせたがる?」
「だって・・・圭君のことが好きって、前にも言ったじゃん・・・それとも、あたしのこと、嫌い?」
メキャッ、ガッシャーンッ!!!
トレーラーが指先を離れておっぱい山の谷間に真っ逆さまに落下して、横転した状態で挟まった?というより、あんなもんを身体の上に落として平然としている方が怖い。
本当におもちゃ扱いだよなぁ・・・などと感心してる場合じゃなかった。真っ直ぐに伸びてくる遊里の手・・・俺はあっさり摘ままれてしまった。

を〜い!力加減がどうとかさっき言ってなかったっけ?でも、指先の圧力はいつもと変わらない。たぶんミンチにはされずに済みそうだ。
と思ったら、ドサリ・・・鎖骨の間に落とされた。顔を上げた遊里のどアップが視界全体に広がっている。
「トレーラー、潰してみよっか?」
にこやかに言う遊里。
「だから、潰してどうするんだ?この前のバスもそうだし!だいたいお前の行動は脈絡がなさ・・・」
メキャッ!!!
背後から響いた破壊音。間違いなくトレーラーが破壊された音だ。俺はゆっくりと顔だけ後ろに向けてみる、と
「のぅわっ・・・」
パジャマ越しに両手で両胸をグッと寄せた谷間では、トレーラーの運転席がすでにひし形に変形してこちらを向いていた。
「へへっ、こういうの好きなんだよねぇ。血筋なのかな?圭君も触ってくんないなら挟んで潰しちゃおっかなぁ」
メキッ!グキャッ!ゴリッ!・・・
両手で巨大な胸を押しつけるたびに不気味な破壊音と同時に山が変形し、唯一見えている運転席が面白いように形を変えていった。しばらくそんなことをして遊里が両手を離してプルンと
巨乳の圧力から解放すると、見事にグシャグシャに潰された大型トレーラーの残骸が転がっていた。
「ほら、圭君真っ赤になってる!」
スクラップを摘まんでゴミ箱へポイッと放り込みながら遊里に言われた一言・・・確かに顔が上気してる自覚はある。ってか、あんなもん見せつけられたら興奮するにしろビビるにしろ
心臓がタップダンスを踊ると思うんだが・・・
「う・・・っせえな・・・わかった。触ってやる!そのかわり、絶対動くな!」
「ほんと?うれしいっ!」
谷間の残骸を指先で払って綺麗にしている嬉しそうな遊里の顔。俺も男だ、ここまで来たら好きな女の願いを聞いてやんなくてどうする!?って妙な使命感。

「なんかさぁ、全然感じないんだけど・・・」
背後から聞こえる明らかに不満そうな声。俺は目の前にある胸、というより巨大な壁にしがみ付いている。確かに柔らかい気はするが・・・壁としか思えないでかさだ!
「不感症か?」
呟いた途端に、背中に恐ろしいほどを圧力を受けて、壁の中に数十cmは埋め込まれた。いき・・・苦しいんですけど・・・
「ちが〜うっ!圭君がちゃんと触ったり揉んだりしてくれないからでしょ?」
揉む?いったいどうやって?乳肉の壁に両手を突っ張りながら自問自答だ。
「あっ・・・なんか、ちょっといいかも・・・」
食い込んだ俺の両腕がほんの少しだけ刺激したのか?でも、相撲取りが本気で突っ張ったところで効果はあまり変わらない気がする。
まあそれでもと、突っ張りの要領で両手で叩く叩く!
「う、うん・・・いい感じ。やっと、圭君が触ってくれてるって気がしてきた。」
こっちはもう汗だくだってのに・・・と思ったら、頂上付近で何かが?ん?パジャマが・・・無い!!!
「お、お、お・・・おま・・・」
言葉が出ない。そりゃそうだ。今までパジャマという万年雪に覆われていた山頂が綺麗なピンク色に彩られているのだ!まともな声なんぞ出るはずがない!
「へへっ、どうかな?」
「ど・・・どうかなって・・・その、あの・・・」
もう全身が真っ赤になっている俺、遊里は面白がっているのかはにかんでいるのかという表情で俺を見ている。
「ねえ、圭君。」
「な・・・んだよ」
手を止めて上を見て呆然と立ち尽くしているといった体の俺は、なんとか視線を遊里の方に向けると、なぜかお願い目線になっていた。
「あ、あのさ、登って・・・みて欲しい、んだけど・・・」
今度は遊里の顔がみるみる真っ赤になっていた。心臓の鼓動が急に大きく足元から響いて来た。

下乳から登るのは事実上不可能である。何しろ文字通りの断崖なのだ。というより、オーバーハングしていると言ってもいい。俺は登頂ルートを谷間からと定めた。
ちょっとしたビル程の高さを誇る巨乳山。仰向けになっても山頂付近はツンと天井に向かって聳えている感じがする。どこを通っても急斜面であることは一目瞭然だが、
さらにさっき遊里が少し興奮したからか、汗でべたべたになって足を取られる。
何とかしがみ付きながら登っていると、ふと遊里の息が大きく聞こえていることに気がついた。
「ん?なに・・・エェッ!?」
遊里の顔を見ると、目つきが違う。口を半開きにしてハァハァと俺の方に強風を送り込んでいる。まさか、こいつ・・・悪い予感は的中したようだった。
「圭、くん・・・ひだり、むね、もんで・・・いいよね。」
つまり俺がよじ登っていない方を揉んでいいか?ということだ。ばかっ!そんなことしたら揺れで振り落とされ・・・のぅゎっ
俺の答えなんぞ全く待たずに、背後の山が大きく変形し、その振動が俺が登っている方まで伝わって来た。振り落とされそうになるのを必死に堪えて、わっ・・・すげぇ・・・
遊里の指が巨大な乳首を摘まみ、引っ張り、乳房に押し付け、掌で巨大な胸を揉みしだいでいる!立っていられないほどの大揺れに俺は翻弄されるしか無く・・・転がった。
一度左胸を震源とした大地震が止むと、谷間に仰向けで転がっていた俺は遊里にひょいっと摘ままれて、右の乳首の脇に落とされた。
今までとは違って足場が少々硬く、いや、なんかさっきより乳首がはっきりと飛び出してひと回り大きくなったような気が・・・
「圭くん・・・キス、して・・・」
言われるままに乳首にしがみついてキス、というより顔を埋める。はっきり言えるのはゴリゴリとして硬いということ。だが、その瞬間全体がビクンと動いた。
「あ・・・はん・・・圭くん・・・だい好きっ!」
遊里が上体をのけぞらせると、俺は落ちてはたまらんと乳首により一層しがみ付く訳で、それがまた遊里を感じさせ・・・いつの間にか俺は気絶して谷間に転がり落ちていた。

気付いた時に見えたのは、寝そべった遊里の顔。両手の上に横向きに顔を乗せて、俺をじっと見つめていた。
「ごめんね、かなり怖かったでしょ?」
「え、あ・・・うん・・・いや、」
ダメだ、言葉にならない。でも、そんなことは百も承知といった顔で遊里は続けた。
「でも、嬉しい。圭君をいっぱい感じられたよ。ね、今度はエッチにも挑戦してみようよ。ちゃんと気をつけるからさ」
え・・・っちぃ?それ、死ぬだろう?絶対に体力が持たないだろう。。。いくら遊里が手加減したって、体力差は歴然なのだ。それは・・・でも、そうなるんだろうなぁ。
「か・・・かんがえ、とく」
そう言うのが精いっぱいだった。

「今度は圭君が風邪?やだ、遊里のがうつっちゃったのかしら」
開け放たれた部屋の天井の上に義母さんの心配そうな顔。そしてその横から元気になった遊里がひょこっと顔を覗かせていた。
「もう、弱いなぁ・・・今日はゆっくり寝てれば?早く帰って来てあげるからさ!」
一体誰のおかげでこうなったと思ってるんだ?体力はおろか生命力まで絞り取られて、挙句の果てに巨人女でさえ寝込むような超強力な風邪をうつされて・・・
そんな俺の恨み事など全く聞こえずに、遊里はズシンズシンと軽快に地響きを立てて学校へと出かけていった。
「何かいいことでもあったのかしら?ずいぶん機嫌がよさそうだけど・・・じゃあ、圭君、私も言ってくるわね。ゆっくり休んでなさい。」
俺は閉じられた天井を見つめながら、遊里がしていったウィンクの意味を真剣に考えながら眠りについたのだった。