今回の話はツイッター上にて
多くの方々から案を頂き
それを元に作った話となっております。











師匠の魔法使いから、クマのぬいぐるみを魔法の力で大きくするという課題を受けていた、見習い魔法使いの少女。
だが彼女のうっかりミスによって、杖から放たれた、物を大きくする魔法は
杖を振るっていた少女自身の体に当たってしまう。

その結果、少女の体は凄まじい勢いで巨大化していき、あっという間に彼女は
自分の住んでいる屋敷を、その大きな体で滅茶苦茶に破壊してしまい
最後には完全に屋敷を、自らの尻の下に敷いてしまっていた。

だがその後、巨大化した少女の体によって、完全に破壊されてしまった屋敷は
師匠の魔法使いの放った、あらゆる物を復元する魔法によって、すぐさま完璧に直され
巨大化してしまった少女の体も、師匠の魔法使いの力によって即座に
元の、普通の大きさに戻されていた。

しかし魔法の力によって、壊れた屋敷を完璧に直す事が出来たとは言っても
少女が屋敷を一度、滅茶苦茶に破壊した事は紛れも無い事実なのだ。

その事に対する、お仕置きのようなものを、自分の弟子である少女に与えなくてはならない。

師匠の魔法使いは厳しくそう考え、元の大きさに戻った少女に向かって
すぐに、ある魔法を掛けるのだった。



「はぁ……今回の失敗は、全て自分が悪いって事ぐらいは、流石に私もよく分かってる……でも師匠ったら、いくらなんでも、こんな姿にしなくたって良いじゃないの……ねぇ?」

溜息を吐きながら、納得がいかないといった表情を見せている、見習い魔法使いの少女。
そんな彼女の背後に、フワフワと浮かんでいた使い魔は、すぐに彼女を叱るような言葉を呟き出す。

「何を言ってるんスか! むしろ、この程度でお師匠様に許してもらえただけ、ありがたいと思うべきっスよ! ご主人様は、自分がどれだけの事をしたか、ちゃんと分かってるんスか?」
「も……もちろん、それぐらいは分かっているわよ。ただ、そのお仕置きとして、ここまで体を縮めるなんて事、しなくたっていいじゃない、と思っただけよ……」

実は、少女は現在、師匠の魔法使いが掛けた魔法によって、自らの体の大きさを
手のひらに、全身が乗ってしまうぐらいのサイズにまで縮められていた。

そして少女が今ちょうど立っている場所は
先程までクマのぬいぐるみが置かれていた、小さなテーブルの上である。
その小さなテーブルでさえも、今の、手のひらサイズにまで縮められた
少女にとっては、まるで広い庭のように感じられてしまっていた。

「別にお師匠様だって、好きでご主人様の事を縮めたわけじゃないんスよ? ただ戒めとして、少しは罰を与えるべきだと判断されただけであって……」
「分かってるわよ、そのぐらい…………まあ、今は現状を悲観するよりも先に、やるべき事をやってみるべきよね。落ち込んでいるよりも、そっちの方がずっと気が楽でいいだろうし」

使い魔よりも、更に小さな体となってしまった現状を受け入れ、前向きにそう、考えてみる少女。
ちなみに彼女が言う「やるべき事」とは、師匠の魔法使いから与えられた、新たな課題の事だ。

師匠の魔法使いは屋敷の外へと出る前に、少女に向かって、こんな事を話していた。

「……私は今から早速、買い出しに出掛けてくるが……私が帰ってくるまでに、そのテーブルの上にある素材を調合して、体の大きさを元に戻す魔法薬を作り、それを飲んで元の大きさに戻っておく事。それがお前に与える、新たな課題だ……それが無事に達成できたら、今回の一件は水に流してやらん事もないぞ。いいな?」

師匠の魔法使いから、そんな事を言われた少女は、すぐに正直に頷きながら
部屋の外へと出ていく師匠の魔法使いを見送っていたのだった。

そして、ここで与えられたその課題をこなす事が出来なければ、今度こそ
本当に自分は、師匠に見捨てられてしまうかもしれない。

そんな事を考えてしまった少女は、すぐに気持ちを切り替えて早速
師匠から与えられた課題である、魔法薬作りを開始する。

「よし……じゃあまずは、テーブルの右の端に置いてある、あの赤い薬を持って来なさい」
「…………え? 自分がスか?」
「当たり前でしょ! 今の私の体の大きさじゃ、テーブルの端まで歩いていくのだって一苦労だし、何より薬が入っているビンを持ち上げて、ここまで戻って来られるわけがないでしょうが!」
「そりゃ、そうっスけど……」
「第一、あんた私の使い魔でしょ? ご主人様の命令には絶対に従う! ほら、さっさと飛んでいって、すぐに持って来なさいよ! そして、それが終わった今度は、左端に置いてあるはずの、緑の薬が入ったビンだからね!」
「ハイハイ、了解っスよー! やれやれ……体が小さくなっても、いつも通り態度はデカいままなんスから……」

愚痴を言い、肩を軽く落としながら、急いでテーブルの右端へと飛んでいく使い魔。
その姿を見ながら少女は、決意を新たにして言葉を呟く。

「体を元の大きさに戻す魔法薬作り……それぐらいならきっと、私にだってちゃんと出来るはずだわ……今度こそちゃんと成功して、必ずお師匠様に認めてもらうんだから!」



見習い魔法使いの少女が、体の大きさを元に戻す魔法薬作りを始めてから、数時間後。
使い魔の必死な協力もあって、何とか無事に魔法薬は、完成を迎える事が出来ていた。

「遂に完成したわね……体を大きくする魔法薬が」
「え? 体を大きくする魔法薬? アレ、確かご主人様が作っていたのって、体の大きさを元に戻す魔法薬だった気がするんスが……」
「あれは作るのが難しいからやめたわ……それに、こっちの体を大きくする魔法薬なら、元の大きさに戻る魔法薬を作るよりも、ずっと作り方は簡単だし。それに最終的には、どっちの魔法薬を飲んだって同じ事でしょ? 体が元の大きさに戻るって事は要するに、体が大きくなるって事なんだから」

堂々とした態度で話す少女。だが使い魔はそんな彼女を、冷ややかな目で見つめる。

「……ご主人様って、ただでさえドジなのに、それに加えて結構ズルな性格っスよね……道理でなかなか、成長しないはずっス」
「なっ! ズルとは何よ、ズルとは! 別に体の大きさが元に戻れば、それでいいじゃない! それよりも……今は急いで、魔法薬を飲んじゃわないと……だってもうすぐ、お師匠様が帰ってくる時間だもの!」

使い魔の言葉にそんな反論を返した少女は、すぐに出来上がったばかりの魔法薬を飲む事にする。

ちなみに魔法薬は、テーブルの上にあったティーカップの中に入っており
少女はすぐにそのティーカップのふちへとよじ登ったあと、頭をティーカップの中へと入れ
ゴクゴクと音を立てながら、カップの中の魔法薬を飲み始めた。

「早く、急いで飲み干さないと……! 体の大きさをちょうど元のサイズにするためには、ティーカップ一杯分の魔法薬が必要なんだもの……」

そんな事を言いながら、必死になって魔法薬を飲んでいく少女。
だがその量は、今の少女にとってはかなり多いらしく、なかなかティーカップの中身は減らなかった。

「くっ……! 普通サイズの私だったら、これぐらいの飲み物なんか、即座に飲み干せるんだけど……今の私にとっては、ティーカップ一杯分の魔法薬だって、大鍋に並々と注がれた量に感じられるわね。十人分くらいはあるんじゃないかしら……」

だが、それでも少女は、ティーカップの中にあった魔法薬を何とか
無事に、飲み干す事が出来ていた。

空になったティーカップの底を見た少女は、チャプチャプと音のする腹を押さえながら
ゆっくりとティーカップのふちから、体を降ろす。

「ううぅぅ……流石にあの量を飲み干すのは、かなりきつかったわね。何だか調子が悪くなってきたもの……でもこれですぐに、体が元の大きさにまで巨大化してくれるはず……」
「あっ……」

安堵しながら少女が、少し気持ち悪くなって体を横たえようとすると
ふと何かに気付いたような使い魔の声が、少女に向かって不意に飛んできた。

「ん? 何よ。いきなりそんな、間の抜けた声を出して……」
「いや、その……例え話になるんスけど、薬とかって、体の小さい人は飲む量が、少量で済むじゃないスか。子供は1錠だけど、大人は3錠で……」
「……一体、何の話?」
「だからその、つまり……今の、手のひらに乗るぐらいに小さなご主人様にとって、普通の人間サイズのティーカップに注がれた魔法薬ってのは、あまりにも多過ぎたんじゃないかと……もし飲むんだったらそれこそ、ご主人様の手に合った小ささのティーカップで、飲むべきだったんじゃ……」
「あ。確かに、それもそうかも……ん? となると、私の体はつまり……」

少女が、使い魔の言葉に軽く納得させられていた、その時。
不意に背中の方から、バツンッという、聞き覚えのある音が聞こえてくる。

「今の音って……やっぱ、ブラのホックが壊れた音よね……つまり、大きくなる薬を飲み過ぎた私の体は、普通の人間サイズを超えても更に、デカくなるわけであって……」

嫌な予感と共に少女がそう話していると、服の胸の部分が徐々に膨らんでいって
あっという間に彼女の服は突き破られ、中から巨大な両胸の乳肉が飛び出してきた。

「きゃあっ! やっぱりこうなったって事は、もう……!」
「あ、そうっス! じ……自分ちょっと、休養を思い出したっスから、今日はこれで……!」
「あ、こら! どこへ逃げる気…………」

そう、少女が言い終えるよりも先に、彼女の体は数時間前と同じように
ドンドンと巨大化を始めていった。

パンツをビリリと破りながら、更に勢いよく膨らんでいくお尻。
ムチムチさを増しながら、ドンドン太く長く大きく、膨らんでいく太もも。
そして少女の両手や両足、腰など何もかもが、凄まじい勢いで巨大化していく。

しかも今度の巨大化は、数時間前よりも更に効果が強いらしく
屋敷を突き破って破壊し、尻に敷いてもまだ、少女の体の巨大化は止まる事がなかった。

「いっ、いやああぁぁぁ! どうしたらこの巨大化は止まるのよおおぉぉっ!」

そんな悲鳴と共に、更に巨大化していく少女の体。
その巨大化が止まったのは、ちょうど師匠の魔法使いが、屋敷に帰ってきた頃だった。



「…………さて。どんな言い訳をしてくれるんだ、なぁ?」
「えっと、その……薬作り自体は、結構上手く行っていたんですけど……」

最終的には、雲に頭が届きそうなほどに大きくなってしまっていた少女。
そんな彼女の事を見上げながら、師匠の魔法使いは、顔面を引きつらせて大声で話をしている。

「やっぱりお師匠様……怒ってますよね……?」
「……当たり前だ。1日に2度も…………屋敷を壊す奴があるか! この……大馬鹿弟子がぁぁぁぁぁ!」
「ひいぃぃっ! ごめんなさぁぁぁい!」

その後、見習い魔法使いの少女が、たっぷりと師匠から厳しいお仕置きを食らった事は言うまでもないだろう。

ちなみに逃げ出した使い魔も、すぐに師匠の魔法使いにより捕まってしまい
使い魔と魔法使いは一心同体、という理由のせいで、一緒に罰を受ける事になるのだった。