テルス

 アイオンの世界観のはずが別世界になったのでもう別世界の話でいいと思った(は
 色々ごめんなさい
 大天使(大きい天使さんと言う意味で?)のお話


 神使アユム

 使者であるアユムは女神リーナから下界で人間を導くように言われ、彼らの為の新しい護符を預かり地上へと降り立った。そこは神界には似ているが、それを小さくしたような場所だった。そして足元には草原の中を一本の線が延びていて、その先には集落が見えた。
「あれがリーナ様の言っていた村…?」
 その一本の線、たぶん道なのだろうそれを辿る。
 その村の住人達はリーナの姿を何度も見ているがアユムに会うのは初めてだ、アユム自身、彼らに会うのは何だか気恥ずかしい気分だった。そんなことを考えて歩いていると、あっという間に村についていた。

 村の警備兵は空から舞い降りた天使を見た。白い翼には似つかわしくない黒い髪の天使だった。女神リーナに比べれば小柄の可愛らしい天使ではあったが、それでも兵士と比べれば二十倍以上の大きさはありそうだった。

 アユムの足元で小さな人間が何か言っている、何を言っているか分からず膝をついて顔を近づけると、驚いたのか尻餅をついていた。手のひらに収まってしまいそうなほど小さな生き物、それが人間だった。
「ごめんなさい」
 慌てて謝ると、人間は立ってお辞儀をして見せた。
「使者(エンジェル)の方ですね?」
「はい」
「話は聞いております、私はカイン、この村の警備を任されております。」
「えっと…私はリーナ様の使いで…アユムといいます」
「珍しいお名前ですね、この辺ではあまり聞かない」
「そうですか…」
「ええ、いい名前だと思いますよ」
 そう言われて微笑んだ。そんな会話をしているうちに、いつの間にか村の人たちが集まっていた。
その中から一人の男が前に出てきて挨拶をした。
「使者が来たらすぐに呼べと言っただろう」
「すみません、村長」
「私はこの村の長、アルドとお呼びください。」
 村長というからお爺さんを想像したが、彼は若くとてもそうだとは信じがたかった。
「はい」
「おっきい羽根ぇ」
 見ると足元に小さな女の子がアユムの羽根に掴まって登ろうとしていた。すぐに母親と思われる女性が子供を抱き慌てて離れた。案の定、転びそうになる親子、だが倒れたのは地面ではなく、アユムの手の中だった。
「気をつけてくださいね」
 アユムは二人をそっと地面に降ろす。お礼を言って二人は村人達の列に戻っていった。
「えっと、リーナ様から預かったものです。」
 アユムは村長にリーナから預かった新しい護符を渡した。これでアユムの役目はほぼ終わった。
「ありがとう。」
 村長はお礼にアユムの手にキスをする、それはリーナにもしている感謝の気持ちだった。この後、神界へと帰るまで一日、アユムは彼らと過ごすことになる。
 夜になり、村の小さな神殿では女神を讃える為に祭が行われているのだ。アユムは村の外に座り様子をみていた。子供たちはそんなことよりもアユムの身体をよじ登ったりして遊ぶ方が楽しいようで、祭りの間もずっと遊んでいた。
「アユムはずっとここにいるの?」
「ずっとではありませんが、暫くいますよ」
「やったー、またそべるねぇ」
 子供たちは無邪気に喜んでいた。
「はい」
 笑顔で答えた。








※神使…神の使い、天使のこと
※アユム…大天使だけど智天使です(謎
※テルス…この世界の名前

つづく…のかな
自分でも先が読めない・。・