エンパイアシリーズ:セカンド・オーナー

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1 : 笛地静恵(ゆんぞ代理) : ID:GlTrcceI
笛地さんからEmpireシリーズ「セカンド・オーナー」の翻訳を頂きました。
訳者後記に熱い思いが書かれていますので、了承の上転記します。
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ゲイターの「エンパイア・シリーズ」の第二話。「セカンド・オーナー」の全訳。

シリーズの第一作を紹介せずに、妙な順番で訳すことにたいして弁解。
理由は単純。笛地自身が、この話からシリーズを読んだのである。

衝撃!!名作!!

特に優れている点を、思いつくままに6つあげておく。

① 軍が敵国の領土を、縮小光線によって三十センチメートルのピースに縮小する。
 自国の女達に売り渡す。自由に復讐させる。アイデアの卓抜!
② 作品全体の構成の妙。下向きの円錐体のような構造。
 広い空港。ジャニエルの自宅。その地下室。小さな箱の中。
 どんどん小さく狭く深くなっていく。
③ しかし、円錐の底で、大小の方向性が逆転する。
 縮小された巨大な世界。円形の巨大スタジアム。隣接する駐車場ビルと公園。
 そこに、登場するGTSの圧倒的な巨大さ。「喰い」を伴う暴力の爆発!

2 : 笛地静恵(ゆんぞ代理) : ID:GlTrcceI
④ 無制限の権力を手に入れた時に、女性という生き物は、どこまで残酷になれるのか?
沼正三の『家畜人ヤプー』と同質な主題。辛辣な思考実験の深み。
⑤ 人間の狂気の底から、GTSが出現してくるということ。有無を言わせぬ説得力。
もし「ポータサイザー」が実在していたら?どこの家庭にでも、起こり得ることではないのか?その恐怖感!
⑥ 何よりも、緻密に描写された日常生活のリアリティ。

 現在まで続く、深い影響を受けている。

 笛地の日常生活を延々と描写する作風は、この作品を起点として誕生したようなものだろう。
縮小された巨大な世界という設定からは、まだまだ新しい作品の創造が可能だと思っている。

 とくに「もうひとつの恐い童話」シリーズの「親指トム」の諸作品は、
直接的な影響下にかかれたものだと自分でも思っている。記して感謝しておく。
ポイゾン・ペンも、この家庭用の携帯型万能物質縮小機「ポータサイザー」を活用した作品を書いている。
実に魅力的なアイデアだ。

 評判が良ければ、さらにシリーズの他の作品も、訳していくつもりでいる。どうぞ、お楽しみを。

3 : ゆんぞ : ID:GlTrcceI
この物語は掲示板などで非常に多く流れていたので
目にする機会はあったのですが、量が多過ぎて読むには至りませんでした。

極小化した街を相手とした巨大な女性を描きつつも、
舞台がプライベートな空間というシュリンカー的要素を
兼ね備えている点が興味深いところです。

4 : みどうれい : ID:8.8KUly.
笛地静恵さんの「エンパイア・シリーズ、セカンド・オーナー」読ませていただきました。
す、すごいです。読んで興奮してしまいました。
特に、こびと達から見たジャニエルの巨大さの描写が、秀逸でした。

GTSモノというより、ホラー作品という雰囲気もありましたが、
こういうバイオレンス系も好きな私としては、充分楽しませていただきました。

この作品は私も海外のネットで見つけたのですが、
英文で序段の設定を理解するのは難しく、読むのを断念していました。
今回この秀作を、笛地さんの翻訳で読ませていただけて、ありがたいと思います。

>評判が良ければ、さらにシリーズの他の作品も、訳していくつもりでいる。どうぞ、お楽しみを。

おぉ、それはすばらしいです。
最近、「エルリコンド村物語」や「戦争ごっこ」など、
笛地さんによる翻訳モノの力作の発表が多く、嬉しいです。

楽しみにしていますので、無理をせずにマイペースで頑張ってください。
それでは、本年もよろしくお願いいたします。

5 : みどうれい : ID:8.8KUly.
テーマ <力の逆転について>

こんにちは、笛地さん。
「セカンド・オーナー」を読んでいて、ふと思ったのですが、
海外の縮小・GTS小説のいくつかに「立場の逆転」が描かれていることがあります。

すなわち、縮小光線銃のようなモノを手に入れた女性の主人公が、
それを使って、相手を小さくしてオモチャにして楽しむのですが、
最後にはその力を他者に奪われ、自分が小さくされてしまうという展開です。

笛地さんも多くのシュリンカー・GTS小説を書いておられますが、
このように「力を手に入れた主人公が敗北する」という内容の話は、
書かれていないのではないでしょうか。

私自身も、巨大な女性を「無敵の女神」のように考えていますので、
その女神が、他者に力を奪われるような間抜けなコトをして、
敗北してしまうという小説を書けないです。

こういう逆転のある展開になるのは、
いかにも海外らしい小説だな と思ったりもします。

6 : 笛地静恵 : ID:bfPMTODI
みどうれいさまへ。
感想をいただいていたのに、無視する格好になってしまいました。
一年半後の返信になります。
たいへん失礼しました。
「GTSの敗北」というのは、笛地的にはOKなのです。
「無敵の女神」という前提がありません。
「立場の逆転」が生じても構いません。
「弱いGTS」「負けるGTS]「傷つくGTS」ものなど。
書けると思っています。
ただ「馬鹿なGTS]は、笛地の辞書にはありません。
このあたりは、生理的な好き嫌いの問題なので、どうしようもありません。
現実的にも、利口な女性が好きです。
GTSが負けるとしても、知力の限り人間と戦って欲しいのです。
したがって、「無敵の女神」という立場も許容します。
できるだけ多彩なGTSが、百華乱舞してもらいたいというのが、笛地の願いです。
GTSフェティシズムに、限界を設けたくないと思っています。

7 : みどうれい : ID:sHhaNE0M
>できるだけ多彩なGTSが、百華乱舞してもらいたいというのが、笛地の願いです。

そうですね、色々な巨大女性に頑張ってほしいですね。

エンパイア・シリーズの完成を楽しみにしております。

それでは~。


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